月別アーカイブ: 10月 2012

床用構造用合板

昨日の朝の写真ですが、窓まわりのアルミサッシとガラスが入りました。これで雨風の建物内への吹き込みを心配しなくともよくなりました。また、内部の床には24mm厚さの構造用合板を全面張りつめる工事をしています。

 

 

防水透湿シートのタイベックを外壁全体に張り、サッシの枠を取り付け、その枠の回りをゴムの防水テープで押さえています。写真は道路に面した西側の窓ですが、リビングと個室(寝室)なので、ガラスは透明のペアガラスです。あとでカーテンを取り付けます。北側のはめ殺し(FIX)窓や、東側の洗面脱衣室・お風呂・トイレは外側のガラスが磨りガラスになっているペアガラスです。枠はあえてアルミ製にこだわりました。今は樹脂サッシが主流のようで、新築の住宅でアルミサッシというのはむしろ珍しいかもしれません。

断熱性からいえば樹脂サッシのほうがいいのでしょうが、あのぼってりとしたやけに太い枠と、昔より性能はよくなったとはいえ長期間の耐候性・耐久性にはやはりいまひとつ不安があります。いえ、そうした客観的性能といったこと以上に、表面のいつもずっと見えるところの仕上材がプラスチックというのは、私は感覚的にとてもいやなのです。それしかないのなら仕方がありませんが、若干の性能差や扱いにくさはあっても「本物の」木や金属や石やガラスのほうがいいです。木目調のアルミサッシ、石やタイルや煉瓦に見せかけたサイディングなどというのはトンデモナイです(まあ好きずきなので他の人が使われているのを批判する気はありませんが)。

内部床の構造用合板は側面に凹凸の溝が切ってあり、それを互いにはめ込みつつ張っていくことによって部屋の床全体が一体化するようになっています。横からの力に対してほとんど歪むことがなく、非常に頑丈な床になります。そのため根太なしで土台と大引の105mm角の太い木材に直にこの合板を止めます。いわゆる「根太レス工法」です。

ただこの合板はあくまで下地であって、上に床暖房用のパネルを敷設し、さらに仕上げの無垢のフローリングを張る予定です。床下の断熱材(スタイロフォーム)をのぞいても、床の厚さは合わせて54mmにもなります。

 

LEDランタン

 

先日10月14日にLEDヘッドランプを紹介しましたが、こんどはLEDのランタンです。GENTOSのEX−777XP「エクスプローラープロフェッショナル」というモデル。このメーカー=サンジェルマンの電子式ランタンとしては最上位機です。

こんど子どもたちとキャンプに出かけるのでそれ用に購入したのですが、じつはランタンを買うのは、ちょっとおおげさですが人生初のできごと。山登りなどは数えきれないほどやってきましたが、ランタンはあれば便利だろうとは思いながら、確実に大きくて重い荷物になることや壊れやすいことから一度も持っていくことはありませんでした。まあヘッドランプと太めのろうそくがあれば用は足ります。

しかしながら子どもたちはまだ小さいので、夜真っ暗ではやはり怖くてだめなようです。寝れないかもしれません。それで今夏に別の機会で見た電子式ランタンを思い出し、まったく別の用事で出かけたホームセンターで見かけて買ってしまいました。つまり最上位機といっても衝動買いできる程度の値段だったということです。

使用光源は暖色系の高輝度チップタイプのLEDが3個で、点けてみると280ルーメンと非常に明るいです。まぶしくてランタンを見ていられないくらい。電池は基本的には単1アルカリ電池を3本使います。エネループなどのリチウムイオン充電池でもいいのですが、私はふだんそれの単1は使うことはまずないので、手持ちのエネループ単3に単1用スペーサーを装着しています。本来の単1ならば連続点灯ハイモードでも72時間、ローモードなら144時間、点滅モードならなんと240時間も保ちます。仮に一日6時間点灯するとしても12〜24日使えるわけですから、LEDがいかに省電力か分かります。

本体は防滴構造ですが、底にビルトインされているフックを起こし、上の照明カバーをはずして逆向きにつり下げて使うこともできます。こうするとランタンの下に影が生じないわけですが、LEDならでは仕様ですね。

ちなみにGENTOSでは単3×3〜4本や単4×4本使用などのもっと小型で軽量のランタンもいろいろあり、用途によって使い分ければいいかもしれません。いちばん小さいやつだったら登山にも持っていけるかな。

 

床下断熱材

工事中の新築の自宅は、全館床暖房の設計です。納戸とユニットバス、半野外の物置以外はすべての部屋の床下に温水循環式の床暖房用パネルが敷設されます。熱源は専用の灯油ボイラーです。

じつはすこし以前までは暖房の方法として床暖房は好きではありませんでした。身体が直に接するところがいちばん温かいというのはどうも違和感があったからですし、他の暖房方法にくらべとてもぜいたくなという気分的な抵抗もありました。昔ならその通りだったかもしれませんが、いまの床暖房はずいぶん改良されていてそれほど温度の高いお湯を回さなくても部屋は温かくなりますし、熱効率もよくなっています。

しかし床暖房にしたいちばんの理由は家族の健康上の理由です。妻も子どもも喉があまり丈夫ではなく、軽度ですが喘息持ちです。私とて喘息でこそありませんが、温度の急激な変化やほこりが舞ったりする環境ではくしゃみが止まりません。風邪をひいたときもほとんどは熱よりも喉の痛みで、いったん風邪をひくと半月以上も喉の調子が変です。

現在の借家はそうとうに古い木造で、あちこちに隙間があるので石油ストーブをたいてもまあ大丈夫ですが、新しい家ではそういうわけにはいかないでしょう。かといってエアコンはやはり大の苦手でそれはしたくない。薪ストーブは感覚的には心地よくても、コスト的にはいちばん高くつきますし普段の手入れがたいへんそうです。地中または床下スラブに蓄熱する方法も検討したのですが、シロアリ対策や電気(電力)の先行きが不安などで却下。

結局、子どもが6年間通った保育園が比較的新しい方式の床暖房で、送り迎えで私もずっとそれを体験していたことが決め手でした。これなら部屋の温度差も少なく、ほこりが舞うこともありません。音も静かです。空気も汚れません。室温をそれほど高くしないでも足元が温かいので快適に過ごせそうです。がんがん暖房して冬でも薄着ですごすなどというばかなことをする気はありませんから、ちゃんと着るものは着て暖房は控えめに、です。

他の暖房でも同様ではあるのですが、とりわけ床暖房の場合は断熱をしっかりやらないと効果がありません。エアコンその他の暖房のように寒いと思ってスイッチを入れたり設定温度を上げればすぐに温かくなるわけではないので、熱が無駄に逃げないようにいろいろと工夫が必要になります。窓はもちろん二重窓です。外壁はモイスTM+透湿防水シートのタイベック+断熱材裏打のガルバリウム鋼板、屋根は瓦です。構造材の間に充填する断熱材は天井と屋根は高密度のグラスウール、床下には硬質のスタイロフォームを使います。下の写真で土台や大引の間に入っている水色のものがそれです。

 

 

スタイロフォーム自体は床下用断熱材としてはごく一般的なものですが、当地域での標準は25mmまたは30mm厚だそうです。しかし床暖房の設計・施工をされる業者さんからのアドバイスで45mm厚に変更しています。既製品でその厚さのものはないということで、メーカーで作ってもらいました。もっとも値段は厚さに比例でいいとのことで、当初予定の5割増しですみました。

写真でもお分かりのように木部の間に隙間なくぴったり断熱材が入っています。土台と大引の上端から45mm下に受け桟を四方に回し、そこに断熱材をすこしきつめに落とし込んでいます。業者・工務店によっては「どうせ見えなくなるのだから」ということで隙間だらけのいいかげんな仕事をするところもあるようですが、それでは断熱材の意味が半減してしまいます。ここまできっちりていねいに施工してくれれば安心です。大工さんに感謝。

 

初冠雪と月光川

 

 

昨日の朝8時頃の鳥海山です。10日に初冠雪があったらしいのですが、私はこれが初見です。どの季節に眺めても鳥海山はすてきだと感じますが、頂上付近が雪ですこし白くなり、それより下の中腹が草木の紅葉に染まった姿は、やはり格別です。

川は月光川の本流で、鳥海山に降った雨雪や、鳥海山からの湧水を集めて日本海に注いでいます。旧朝日橋の上から川面を見下ろすと、たくさんのアユが群れ泳いでいました。サケの姿はまだ見ていませんが。この月光川本流にもたくさんのサケがのぼってくるはずです。

1ヶ月くらい前までの残暑がまったくウソのように寒くなってきました。寝るときの毛布は先日羽布団に交換。そろそろ朝晩はストーブかな。もうじき里も冬です。

 

LEDヘッドランプ

子どもたちとキャンプに行く約束をしたので、ヘッドランプをもうひとつ買いました。8月のキャンプのときには私のヘッドランプを子どもに貸し、私は手持ちのライトにしたのですが、やはり両手が使えないのは不便です。それにヘッドランプは登山やハイキング、キャンプといった野外活動だけでなく、じつは木工の仕事にもあると重宝します。ホゾ穴の中をさらうとか、箱物家具の内部の加工、機械の細かい点検修理を行うとかの場合ですね。

写真は今回入手したGENTOSの「HEAD WARS」シリーズのひとつでHW−833XEというモデル。高輝度チップタイプの白色LEDを搭載し、従来のヘッドランプとくらべるとびっくりするほど明るいです。電源は単3電池3本ですが、頭部後方に電池ケースを配するタイプで、明るさ最大125ルーメンでも20時間保ちます。中で60時間、低なら80時間。野外活動では万一のことも考えて必ず予備電池を携行するので、これだけ電池が保てば充分です。リチウムイオンの充電池「エネループ」を使えば電気代はほとんどただみたいなものですし。

ヘッドはもちろん可倒式で80度向きを変えることができます。電池パックにもヘッドのとは別の独立スイッチが付いていて、点灯または点滅の赤いLEDが光ります。「あっ、人がいるな」と後部からの安全確認が容易というわけです。野外でも使うので、言うまでもなく防滴仕様となっています。完全防水ではありませんが、まあふつうの登山程度なら大丈夫でしょう。

登山用品専門メーカーによるヘッドランプだと5000円以上するものもありますが、ホームセンターでその半分程度の値段でこれだけ高性能のヘッドランプを買えるなら言うことはありません。実際使ってみた結果も上々です。

 

ずらり

造り付け本棚の横架材(天板・地板・棚板)合計108枚分。素材で210mm幅のスギ板を3枚矧合したものを54組並べていますが、後日縦に二分して幅300mmに仕上げる予定です。

横の部材の木取と矧ぎは終わったので、こんどは縦の部材=側板の木取を行っています。こちらも210mm幅素材を長さ2360mmにカットして、木端を通して再度幅をきっちりそろえてから3枚ずつ計12組を同じように矧合します。長さがあるため組立機は使えないので、すべてパイプクランプまたはハタガネで締めることになります。

なにしろ数が多いのと一人での作業なので、やはりしんどいです。大物や数物をやるときはせめて二人いればかなり楽に作業できるのですが、常時人を雇うほど仕事が継続的にあるとは限りません。もしそれだけの仕事量が恒常的にあったとしても、もう「人を使う」ことの苦労や不安はこりごりというのが正直な気持ちです。

 

パイプクランプ

いま建築中の自宅ですが、それに合わせていくつか家具を自作します。それで大量の板を矧合するので、パイプクランプを多数購入しました。3/4インチの水通管またはガス管を竿に利用するタイプのパイプクランプといえば圧倒的にポニークランプが有名で、たいていの木工房・木工所で使用していると思いますが、今回入手したのはSTaX TOOL のパイプクランプです。

塗装がポニーのオレンジ色に対し黒色である以外は、ほぼ同じ材質と構造のように見えます。しかし先日実際に板の矧合に使用してみたところ、いくつか不具合がありました。まずは受側(テール)の金具がパイプに対してきつくて入らないか、入っても渋くてうまくスライドしないものがあります。16個購入したうちの4個ですからこれはかなりの割合です。

また受側の固定はパイプに対して4枚のリングのエッジが斜めにひっかかるようになってストップする仕組みですが、押側(ヘッド)のハンドルを強く回すと受側もいっしょに動いてしまうものが1個あります。さらに受側の材料に当たる面が、ぱっと見てすぐわかるくらいに歪んで傾いているものが3個くらいあります。「3個くらい」というあいまいな表現なのは、どの程度までを許容範囲とするか決めかねる状態だからです。ある程度下拵えのすんだ材料を圧締するときには材料が傷つかないように当木をかうのが通例ですが、それでもこれだけクランプが歪んでいると材料が傷つくおそれが大で、そもそもまっすぐに圧力がかけられません。

 

上の写真をご覧いただくと一目瞭然かと思いますが、写真の左側のテールはパイプに対してはスムーズに移動しますが、材料に当たる面が大きく傾いています(下に敷いたシナベニヤとパイプは直角にしてあります)。右側のテールはあまりにも全体が歪みすぎて菱形になってしまっていて、パイプにまったく入りません。

販売先に連絡してみたところ、最初は「個体差があります」「パイプクランプってそんなものです」「パイプも種類やメーカーによって大きさに違いや誤差があります」といった回答。今回のパイプは水道屋さんに取り寄せてもらった国産の新品なのですが、念のためにノギスで径を計ってみたところ、亜鉛メッキの差でしょうが最大でも0.1mm弱の差です。つまりパイプが粗悪なわけではけっしてありません。

そこでもう一度電話して、内心の腹立ちをおさえてつとめて冷静に話してみました。このときも初めは「では、こちらで確認するから現物を送り返してほしい」といったことでしたが、ヘッドはパイプレンチで固く締め込んであるので外すのにまたその道具を借りてこないといけないし、塗装にすでにレンチの傷が付いているがと言うと、結局めんどうくさくなったのか「送り返さなくてもいいです。こちらから新しいものを具合を確認した上で送ります」ということになりました。

工業製品といえど、もちろん「個体差」はあります。とくに高価品とはいえないこの手の鋳物の場合は、若干の歪みや仕上・塗装むらなどはあってもおかしくはありません。しょせん道具なので使えばすぐに傷や汚れはつくものだし、とにかく道具としてちゃんとはたらくのであれば、非本質的な細かい見栄えのあれこれに対してまで文句をいう気はまったくありません。しかしクランプとしての機能自体がうまくはたらかないのであれば、あきらかに欠陥品です。

難癖をつけて余録をせしめようとする、いわゆるクレーマーと思われるのはいやなので、不良品の写真をしっかり撮ってメールで送りました。代替品はまだ届いていませんが、はじめからポニークランプにすればよかったかなと後悔しています。ポニーにくらべ3割ほど値段が安かったのですが、そんなものに釣られて買ってはいけませんね。

さて、パイプ式クランプ以外にも当工房では旧来のハタガネ(端金)もたくさん使っています。が、構造的にすこし軟弱で、締めた際に圧力の平行度が保ちにくいのが難点です。厚板を複数枚強く圧締するとか大きな家具の組み立てなどには、やはりパイプクランプが適しています。板矧ぎだけであれば、あるいは建具などの組立であればAC200Vで稼働する組立機が活躍するのですが、いかんせん厚みはがんばっても60mm程度以下、長さは2300mm以下しかセットできません。今回のように長さ3m以上の板の矧合や家具の組み立てには使えません。クランプも「帯に短し襷に長し」で、なかなかオールマイティーというのはありませんね。

棚板矧合

工事中の住宅の個室3部屋(私・妻・子ども)の南側壁一面に造り付けする本棚ですが、まずは棚板を木取して矧ぎ合わせています。棚板は固定式で、天板と地板も合わせると1ユニットに計9枚の横架材があり、それが3部屋で合計12ユニットあるので全部で仕上がりで108枚必要です。しかし本棚の奥行300mmに対し、素材の杉板は幅210mmなので結局108枚の1.5倍の162枚の板を用意しなければなりません。

素材の板は製材したてではなく4面きれいにプレーナーが掛けてあるのですが、それでも若干の誤差や歪みがあるので、1)片方の木端を手押鉋盤に通し、2)パネルソーで板の幅を正確に切りそろえ、3)もう一方の木端を手押鉋盤に通し、4)ジョイントカッターでビスケットの穴をそれぞれ3〜4カ所うがち、それから5)組立機またはパイプクランプで圧着接合します。写真上は組立機に2組6枚セットして圧締している状態。下の写真は長さ1m余のパイプクランプで1組ずつ圧締しているところ。

接着剤は酢酸ビニル樹脂エマルジョン(通称酢ビ、白ボンド)を用いていますが、これは気温20℃で2〜3時間程度の圧締が必要なので、一日めいっぱい作業しても15〜20組(板で45〜60枚)しか接合できませんでした。もっとも上記の1)→4)の手順で素材をきれいにそろえるのに5組で2時間ほどかかるので、ワンクール=5組終わって、次の5組の下拵えをするとちょうどいいタイミングになります。

 

 

江川満作品展

昨日の午後は鶴岡市羽黒町の松ヶ岡ギャラリー(TEL 0235-62-4295)で10月14日まで開催中の、陶芸作家江川満さんの作品展をみに行きました。「十年一昔」と名打った、ここ十年ほどの間の陶の作品を展示・販売するものです。江川さん本人もいらっしゃったのですが、ずいぶん久しぶりの対面で、いろいろ話が尽きませんでした。

私もかなり以前に作品をひとつ購入していますが、一目でああ江川さんのだなと分かる独特の個性があります。今回も花器や大皿、家の形の蓋物、オブジェなど多数展示されており、ほしいなと思うものがいろいろあったのですが、いま自宅の工事の最中で金欠状態のため断念しました(……)。

写真はiPadで試し撮り的に写したものなので中途半端な写真になっていますが、おおよその雰囲気は分かるでしょうかね。

 

モイスTM

 

 

まだ残っているところもありますが、建物の外壁面に大工さんが白い建材を張って、だいぶ家らしくなってきました。第三者が眺めても、完成してからの姿をだいたいはイメージできるようになってきたと思います。張っているのは「耐力面材」のニューフェイスで、三菱マテリアル建材株式会社の「モイス(MOISS)TM」です。TMはおそらく耐力面材の頭文字でしょうね。写真上は西側の道路から、下は東側の隣の畑から写したものです。

これは壁面を一体化することで地震等の外力を分散し建物の強度を高めるものです。構造材として筋交も30本近く入っているのですが、耐力面材を外壁全体に施すことによってそれをさらに向上させます。こうした目的で外壁に張る場合、通常は9mm厚の木製合板(いわゆるベニヤ板)を使用するのですが、同じ程度の9.5mm厚ながらモイスTMは木製合板にはない数々の特長をもっています。

1)天然素材である。2)防音性にすぐれている。3)火に強い。4)透湿性にすぐれ結露しにくい。5)熱を伝えにくい。6)腐食しにくい。といったところです。すこし専門的になりますが、外周100mmピッチ・中通200mmピッチでN50の釘打をした場合は壁倍率2.7倍、外周75mmピッチ・中通150mmピッチでN50の釘打をした場合は壁倍率3.8倍の認定を取得しています。素材は珪砂・消石灰・バーミキュライトという天然の粘土質鉱物なので、とりわけ湿度調整と防火性、耐久性は従来の木製合板よりはるかに優れています。ただし単価もほぼ2倍で、それが普及を阻んでいるのかもしれませんね(といっても総工事費に対し1%弱増加くらい)。

仕入れしてもらった建材屋さんの話では、この建材を扱うのは2例目で、しかも建物外壁全面に導入するのは当地域(酒田・飽海地区)でははじめてかもしれないとのこと。現代の住宅は気密性が飛躍的に高まったぶん結露もしやすいので、換気計画もさることながら主要な建材自体の調湿性は非常にだいじです。