工事中の住宅の個室3部屋(私・妻・子ども)の南側壁一面に造り付けする本棚ですが、まずは棚板を木取して矧ぎ合わせています。棚板は固定式で、天板と地板も合わせると1ユニットに計9枚の横架材があり、それが3部屋で合計12ユニットあるので全部で仕上がりで108枚必要です。しかし本棚の奥行300mmに対し、素材の杉板は幅210mmなので結局108枚の1.5倍の162枚の板を用意しなければなりません。
素材の板は製材したてではなく4面きれいにプレーナーが掛けてあるのですが、それでも若干の誤差や歪みがあるので、1)片方の木端を手押鉋盤に通し、2)パネルソーで板の幅を正確に切りそろえ、3)もう一方の木端を手押鉋盤に通し、4)ジョイントカッターでビスケットの穴をそれぞれ3〜4カ所うがち、それから5)組立機またはパイプクランプで圧着接合します。写真上は組立機に2組6枚セットして圧締している状態。下の写真は長さ1m余のパイプクランプで1組ずつ圧締しているところ。
接着剤は酢酸ビニル樹脂エマルジョン(通称酢ビ、白ボンド)を用いていますが、これは気温20℃で2〜3時間程度の圧締が必要なので、一日めいっぱい作業しても15〜20組(板で45〜60枚)しか接合できませんでした。もっとも上記の1)→4)の手順で素材をきれいにそろえるのに5組で2時間ほどかかるので、ワンクール=5組終わって、次の5組の下拵えをするとちょうどいいタイミングになります。