新築工事中の自宅ですが、木部の塗装については外部(軒裏・鼻隠し・破風)は塗りつぶしのペイントなので本職の塗装屋さんにやってもらいました。いわゆるペンキ塗りなわけですが、きれいに手早く行うには当然ながら熟練を要します。
それに対して建物内部の塗装については、天井の廻縁だけ塗装屋さんに艶消しの白でペイントしてもらいましたが、他の部分=幅木・戸と窓の枠・棚板・床は当初から私自身で行うことにしていました。家具でも塗装はつきものですし、ふだん用いている塗料と同じものならだいじょうぶでしょう。
それに用いる塗料は植物油ベースにウレタン系硬化剤を調合するタイプの「オイル」です。木の表面に塗膜を作るのではなく、木の内部に含浸させることを主眼とする塗料で、キャピタルペイント社の「オリオ2」という塗料。浸透させてすぐに余分のオイルを拭き取るという作業を繰り返して仕上げる「オイルフィニッシュ」という塗装の技法です。塗膜形成タイプの塗料を刷毛やスプレーで塗るのにくらべればですがそれほど高い技能を要求されないので、アマチュア向けといっていいかもしれません。
通常の「自然塗料」の場合はメーカー各社が宣伝するほどには塗膜性能は高くないのが実状で、汚れの染み付きを十全に防ぐだけの力はありません。また乾性油タイプであっても若干のべたつきは残ってしまいます。そうした自然塗料の弱点をカバーしたのがオリオ2です。二液型ウレタン樹脂塗料などと同様に、塗装直前に主剤と硬化剤と希釈剤を2:1:1で厳密に調合し、刷毛で塗ってしみ込むだけしみ込ませたら、余分をウェスで拭き取るのですが、硬化剤がよく利いて二回塗布後の塗面の性能は非常に高いです。コストパフォーマンス的にふつう最強といわれる二液型ウレタン樹脂塗料とほぼ同等に近い性能といっていいと思います。
今回は床だけは最後の最後に行いますが、それ以外の木部をオイルフィニッシュとしてから、内装屋さん(クロス屋さん)に天井と壁の下地処理をしてもらいます。石膏ボードの段差やビスの頭などをパテで均し、継ぎ目をグラステープで目張りするわけです。天井はそれから内装屋さんがクロスを張り、壁は私や家族が石灰ベースの左官材料をコテ塗りします。