山形県庄内平野側から見える鳥海山の雪形(ゆきがた)で、おそらく最も有名なのが西鳥海=笙ケ岳(第1峰1635m)の南斜面に現れる「種まき爺さん(または種まき婆さん)」でしょう。左向きに腰をかがめて種をまいているような姿が黒っぽいシルエットとなってくっきり見えます。
しかし今冬は鳥海山も積雪が多かったせいか、はたまた春の気温が低かったせいか、種まき爺さんの姿がまだ一部分しか出現していません。下半身はなんとか指呼できなくもありませんが、腰から上はさっぱりですね。上の写真は一昨日5月10日に撮ったものですが、昨年4月25日に撮影したものよりも明らかに雪は多いです。
ただそれよりやや標高の低いところに現れる三羽の烏、すなわち爺さんの足元に飛来する一羽、左にすこし離れ枝に止まって羽を上げている一羽、さらに左の勢いよく飛んできている一羽の烏は、もうほとんど完全に姿を見せています。これら一群の雪形はまさしく「権兵衛が種撒きゃ、烏がつつく〜」そのままの構図というじつにみごとな雪形ですが、種まき爺さん(または婆さん)以外には一般的にはあまり知られていないのがとても残念です。
さて読者のみなさんは上の4つの雪形がお分かりになりますか? →正解は昨年4月25日の当ブログ記事をご覧ください。