来年秋頃に個展を開くかもしれないということもあり、お客様からのご注文の品とは別に、量産品ではない一品もの的な小物を製作しています。写真はセンの縮杢の材を用いた被蓋くり物 の蓋の部分です。3個とも同じ板から連続的に木取・加工したもので、3つ合わせて横幅で約48cmくらいになります。
サンディングペーパーの240番まであてただけで、まだ完成してはいませんが、完成時の形と杢の具合はおおよそわかるかと思います。上面は板目の年輪とそれに直交するような大小の縮みが複雑にからまり合い、側面には四周とも細かな縮みが整然と並んでいます。素材厚が46mmあるので、いずれも上面がだいぶ膨らんだ形になっていますが、3個それぞれにその凸面の程度や側面の形状、エッジやコーナーのアールの大きさなどは違えています。写真では中央の蓋だけ色が白っぽいですが、これは照明の当たり具合と水引→乾燥の差によるものです。
ペーパーウェイトの発売準備がだいたい終わったので、こちらのほうも以後、実(み)のほうの製作と塗装がとどこおりなくすすめば年末くらいには完成するでしょう。