日別アーカイブ: 2017年3月10日

アルミのスノーシュー

 

アルミのスノーシューです。日本の旧来の輪っか状の樏(かんじき)に対し、こういった長細いスリッパ状の樏は従来は「西洋樏」と呼ばれていましたが、最近は英語のスノーシューのほうが通りがいいようです。

輪樏にくらべ面積が大きいので、雪面を踏んだ時はとうぜんですが沈み込みがその分少なくなります。サイズは幅19cm、長さ65cmです。ただ半面どうしても重くなってしまうことと、平坦地や緩斜面は快適でも、急な斜面の登行や斜めトラバースなどは苦手です。靴の底が地形に対していつも平行になるだけなので、足首への負担も大きいし、靴先や踵で雪面に任意のステップをこしらえることができないので、およそ30度を越えるような斜面では不安がつのります。とくに急な下りは怖いです。輪樏であればクラスト(凍結)した雪面でないかぎり45度くらいの急な斜面でも問題なく上り下りできるのとは大違い。

このスノーシューにもすこし急な斜面の登行用にヒールリフターなるものが補助的についてはいますが、しょせんは「ないよりはまし」程度のもの。また実際長距離を歩いてみて感じたのは履いた靴をスノーシューに固定するための2本のバンドがラチェット式なのも一見簡単便利なようで、枝や氷の固まりなどがバックルに触れてしまうと簡単にバンドがゆるんだり、最悪の場合はずれてしまうことです。多少めんどうでも旧来のバンド締めのほうが安心です。

なんだか否定的なコメントばかりしているようですが、このアマチュア&ビギナー向けの安価な(1万弱)スノーシューではなく、登山用具専門メーカーの3〜5万くらいする製品であればまた違うのかもしれません。しかしそんな高価なものを試しに買うなどという余裕はとうていありません。ということでやはり輪樏を主体として、 スノーシューはあくまでも補助的に使うことにしました(※ もったいないのでバンドのバックルに自分で手を入れて不用意に外れることはないようにはしました)。