日別アーカイブ: 2017年2月16日

コーヒーブレーク 99 「イースター島」

 

 

雪しまき太平洋絶滅孤島イースター

[ゆきしまき たいへいようぜつめつことう いーすたー] イースター島はチリ領の太平洋状にある孤島で、直近の有人島までの距離でも2000kmもあるという究極的な絶海の孤島である。この島の歴史については諸説が入り乱れており、はっきりしないところが多い。名称にしても1722年の復活祭の夜に、オランダ海軍の船によって発見されたのでイースター島というというくらいのいい加減さである(現地名はラバ-ヌイ)。/一般に有名なのはモアイという巨大な石像であるが、これについても起源や意味あいなどについてはさまざまな説があってはっきりしない。かつてはロンゴロンゴという絵文字があったが、1862年のペルー人による奴隷狩りによって識字層が全滅したために、現在にいたるまで解読はできていないという。

凍滝の骨髄を駆くる瀧なり

[いてだきの こつずいをかくる たきなり] 滝は瀧とも書く。見てのとおりで、龍そのものである。落下する水を逆に天に昇っていく龍とみたわけである。それは必ずしも空想だけの産物ではない。体験している人もいるだろうが、滝の落水をじっと眺めていてふと滝のすぐそばの岸壁に視線を移すと、岩がぐぐぅ〜とせり上がってゆくように見えるからである。これは古来より「龍の滝登り」と言われている。/鳥海山の渓流でも龍の名前を付した滝はいくつかあり、龍ヶ滝や竜頭滝などはよく知られている。ただし量の寡多はともかくとしても鳥海山はいたるところに湧泉(湧水が出ている場所)があるので、完全な氷瀑=アイスフォールになることはまずない。表面は凍っていてもその裏の岩肌に接するところには湧水が流れていることがふつうである。そのためすこし気温がゆるむと一気に氷が落下崩壊するので要注意だ。

川に沿うて川の行きたる冬野かな

[かわにそうて かわのゆきたる ふゆのかな] 涸川や涸滝は冬の季語である。歳時記にも、冬になると降水量が減り、湖沼や河川の底が見えたり滝の落水が止まったりするという説明があるが、しかしそれはいわゆる表日本や西日本の太平洋側のことであろう。たしかに当地でも冬は雨ではなく雪に変わることによって、降った水が間を置かずに河川に流れこむ割合は減るので川の水量はだいぶ減ってしまう。夏場とちがって急な増水ということもまずないので、堰堤や堤防を築くなどの大規模な河川工事はこの時期に行われるのが通例である。しかし涸川とか涸滝とかという印象はまったくないな。水はふつうに流れ、落下している。それはつまり冬場でもあちこちから湧水が流れ出しているからであり、気温が低いので夏場とはちがって蒸散量は大幅に減るからである。