私は昼食はたいてい工房で自炊しています。そのため漬け物や野菜などを買いにときどき地元の産直の店に行くのですが、昨日はなんと鶯餅と桜餅が並んでいましたので、家族のぶんも含めて3個入りを何パックか買ってしまいました。餡子ものが大好きな私は、しかも大手の製菓メーカーのものではなく、地元の方が「手作り」して持ってきたばかりの鶯餅と桜餅とあっては、とうてい素通りするわけにはいきません。
写真は私が10年くらい前に初めて旋盤でこしらえた木の器です。練習のつもりで作ったものなので今いちのできで売り物にはなりませんが、自家用には重宝しています。材質はシナノキ。これに鶯餅と桜餅を載せると、よけいに美味しそうですね。
2月4日は立春で、たまたま今回は晴れて暖かい日でしたが、例年だと厳寒期で地吹雪が吹き荒れたり、室内の水にも氷が張ったりします。春なんてとんでもありません。日差しこそ長くなり春がすこしずつ近づいて来てはいますが、ほんとうの春到来はまだまだ先です。言うまでもないことですが、立春になったから春になるわけではありません。暦上の観念的な季節感にしたがうのではなく、自分がいま住んでいる場所と自然の、自分自身の実感にもとづいた季節感覚をなによりもだいじにしたいと思います。
鶯餅も桜餅も、実際に桜が咲き鶯が樹に飛んできてさえずる頃には、いえそれよりもずっと早くに店頭から姿を消してしまうのが実に残念です。季節を先取りするとはいっても程度問題でしょう。