日別アーカイブ: 2016年8月16日

ジオパーク現地審査

 

8月13〜15日に、申請中だった「鳥海山・飛島ジオパーク」の現地審査が行われました。日本ジオパーク委員会から3名の方に実際に当地においでいただいて、3日間にわたってガイド研修生が模擬的なガイドを行いました。想定は「はじめて当地を訪れた一般客」です。審査員をそのような人たちと仮にみたてて案内・説明をおこなうわけです。飛島や鳥海山やその周辺のことをよく知らない、地学などの科学的な専門知識も持っているわけではないお客に、どのようなガイドを行ったらジオパークとしての飛島や鳥海山を理解してもらえるか、興味関心と好感を抱いてもらえるかを試してみるということです。

言うまでもありませんが、予備知識などを持っていない人に一から説明するのは、そうでない人に向かって説明するよりずっと難しいですね。まず専門用語はほとんど使えません。人名・地名などの固有名詞もあまり使えません。どうしても使わざるをえない場合は、その言葉自体の説明をまずしないといけないからです。おまけに3日間で20カ所くらいのジオサイトを回るので、時間は非常にタイトで、分刻みのスケジュールです。

私は遊佐エリアで、遊佐町中心部の「元町自噴井戸群」、湧き水で有名な「胴腹ノ滝」と「釜磯」のガイドを担当しました。前2者についてはバスの中での説明、後者は現地で行ったのですが、持ち時間は3つ合計で35分しかありません。そのため、口頭だけではなく写真や絵図のフリップや、溶岩流の模型なども自作しそれらを駆使しながらの説明です。他のジオサイトでもそれぞれ同様の工夫をされていました(下の写真は私が審査にそなえて用意した自前の写真や絵や模型です)。

DSCN8165

 

審査はもちろんガイドの案内・説明が本番でも耐えられるような水準に達しているか、事務方などのサポートがちゃんとできているかといったことを主に見るようですが、このお盆の時期はどこに行っても観光客がいっぱいで、そういった混雑のなかで安全管理や誘導をどうしているかということもチェックするようです。

現段階で全国で39のジオパークがあるのですが、鳥海山・飛島はそれに無事加わることができるでしょうか? 審査の結果は9月9日には出るようです。