日別アーカイブ: 2016年6月25日

ジオガイド講座で地層めぐり

 

昨年から「鳥海山・飛島ジオパーク」の認定に向けて、酒田市・遊佐町・にかほ市・由利本荘市が動いているのですが、それに合わせて民間からガイド希望者が各種の講習を受けています。初年度が初級講座で、それをクリアした人は翌年度は上級講座にすすむことができます。

現在上級講座を受けてジオパークのプロのガイドを目指している人は40名弱いますが、私もその一人です。プロといってもほんとうにそれを本業とされている方は全国でもごく少数で、まあほとんどのガイドはせいぜい副業程度ですね。とはいえ、お金をいただく以上、いいかげんな案内や説明はできないので、しっかりとした技術・知識を身につける必要があります。

ジオパークは多岐にわたるので、講座の内容もいろいろなのですが、先日6月11日は「酒田エリア」の第4回目の講座で、午前午後とも旧八幡町のなかの特徴的な地質があらわれている露頭を6カ所みて回りました。講師は地層地質専門の池田充直氏。

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古升田?の土石採掘場入口の露頭。中央横の礫層はかつての河川の跡で、岩の傾きから右側が上流であったことがわかる。

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三保六(さぶろく)の化石床。16万年前くらいは浅い海で、そこに住んでいた貝が大量に寄せ集められ化石となった「化石床」のある地層。下の写真の中央横向きの白くつぶつぶとあるのが貝の化石。

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中台(なかだい)の亜炭層。かつて沼地であったところに植物の遺骸がたまり、その後の熱と圧力で亜炭化したもの。左下面の黒っぽい横筋がそれである。

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白玉川右岸の玉ねぎ状風化岩。海でできた玄武岩の層が隆起して陸地化したところで、鉄分を多く含むため岩の表面から風化して玉ねぎの皮のようにうすく剥がれる。

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白玉川右岸の硬質泥岩。上の玉ねぎ状風化のあるところからいくらも離れていない場所の泥岩で、板状に節理が入る頁岩である。草薙層。薄く剥がれ硬いのでかつては矢じりにも使われたようだ。