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食器戸棚の背中

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3月25日に本体を搬入した自宅の食器戸棚ですが、地板と片側の側面を建物にがっちり固定しているので、半分造作家具みたいなものです。全体の大きさは幅3359mm、高さ2000mmもあるたいへん大きなもので、しかもほぼ100%無垢材だけで作っているので、このサイズでリビング側に姿を現すと存在感がありすぎます。そのため背板側は写真のように「タナクリーム」仕上げとしました。

建物全体の壁をほとんどすべてこの石灰ベースの左官材料で自分で塗っているので、それに合わせたわけです。ただ前回は天井部分はクロス貼りで、壁の下地処理のジョイントテープ貼りやパテ埋めなどは天井のそれといっしょに内装屋さんにやってもらったのですが、今回はそれも自分で行いました。う〜ん、はじめてなので勝手がわからず、ちょっと試行錯誤です。その後の刷毛でのシーラー塗布+コテでのタナクリーム施工は、12月から1月にかけて20日以上も連日やったので、こちらはまあ楽勝です。もちろん本職の左官屋さんみたいなわけにはいきませんけど。

背板側から眺めるとまるで建物の一部のようですが、これはれっきとした家具です。もっともキッチン側の計16枚の引戸はこれから組立・取付けです(いつになったら完成するんでしょうねぇ)。

 

フローライト

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鉱石にいささかはまっています。子どもの誕生日祝いにカテドラル水晶をプレゼントしたことは2月22日の本ブログにて紹介しましたが、今度のはフローライト(fluorite)です。

フローライトは蛍石とも呼ばれ、ハロゲン化鉱物の一種で主成分はフッ化カルシウム。純粋なフローライトは無色透明ですが、内部に不純物が混じることによって写真のような紫色や緑・青・褐色・灰などさまざまな色を帯びます。加熱すると発光することから蛍石といわれる由縁ですが、フローライトの呼称のほうは製鉄などの融剤として用いられてきたことによるとか。

また望遠鏡やカメラなどの高級光学レンズの材料としても用いられ、それは広い波長域にわたって焦点距離の差がない、つまり色収差が少ない安定した画像が得られるからです。むろんそれは非常に高価なレンズで、カメラ本体よりレンズ1本のほうがずっと高いというようなことがしばしば起こります(私はそんなレンズは使ったことがありませんが)。EDレンズというのもそれの類似材料による特殊レンズだとか。

そうしたうんちくはともかくとしても、観賞物として非常に魅惑的です。カテドラル水晶の場合は無数の六角柱状結晶が寄り添った形でしたが、このフローライトはたくさんの立方体を凝縮したような形です。正確には正八面体ですが、こうした鉱物は「へき開が良い」というのだそうです。

写真のフローライトは大きさ約9×5×高さ7cm、重さは389gです。手の平に載るくらいの大きさが、鉱物という自然の不思議さや美しさを味わうにはちょうどいいサイズかもしれませんね。

 

ロフトの手すり&はしご

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新築のわが家の3つの個室=寝室にはそれぞれ約2畳ぶんほどの広さのロフトがあります。衣類を収納するクローゼットは設けてあるのですが、押入を別に作るほどの床面積を設計上とれなかったので(全体で30坪=100m^2以下という目標というか制約がありました)、屋根裏にあたる空間の一部に季節的なものやたまにしか使わないようなものを収納するためのロフトを設けたのです。

ただ部屋の天井の基本高が2.4mあるので、その上に横架材をわたして床を張ってロフトを作るとなるとかなりの高さになります。実際のところ部屋の床からは2.6mあります。そこから屋根の垂木に接するまでの最大寸法80cmの壁高にしたので、ロフトの天井高は部屋の床からは3.4mもあります。下から見上げてはたいしたことはありませんが、いざロフトに上がって見下ろすとけっこうな高さを感じます。高所恐怖症気味の人は怖くてのぼれないかもしれません。

もちろん固定した階段を配置するような空間的余裕はないので、ロフトへののぼりおりは梯子で行います。常時使うわけではないのでひとつの梯子を3部屋で共用です。他の部屋に持って移動しやすいように梯子本体は市販の軽量なアルミ製にしました。長さ3mだったのを20cmほど上を切り詰め、立てかけたときにずるっと滑らないように木製の頑丈なフックを梯子の竿上部に加えました。造作の本棚の上部に1カ所横桟を取り付け、これにフックをひっかけるようにします。

上の写真ではアルミ梯子の最上段横桟の下の淡褐色横木がクルミ製のフックで、L形のあごになっています。その下の淡黄色の横木が本棚天板の上に固定した横桟です。これで安全にロフトへの上り下りができます。

またロフトの床の端には転落防止のために直径38mmのステンレス巻鉄パイプを固定しました。私と妻のそれは各1本ですが、子ども部屋のはパイプの間をすりぬけて落ちないように2本です。パイプはほんとうはオールステンレスの肉厚のものならもっとがっしりしていいのですが、ステンレス巻鉄パイプの何倍も値段がするので我慢しました。まあ個室ですし、物や人が落っこちなければいいやということで。

 

側溝の掃除

わが家の敷地は南北にのびた長方形ですが、西側と南側は側溝に囲まれています。西側は町道に面していますが、自宅を建てている時に前後して側溝の改修工事が行われたので、3分の2くらい自費で全面にコンクリートの蓋をしてもらいました。道路との境界に塀や生垣といったものがないし今後も設けるつもりはないので、側溝の一部が口を開けたままでは危険ですから。

南側の側溝は開放されたままになっています。冬期間毎日のように降り積もる雪を捨てるのに都合がいいので、こちらは蓋をしません。このあたりは自噴井戸が多いのでその水(余剰水)が常時側溝に流れており、融雪にちょうどいいのです。しかし敷地との境界に段差があり上部法面(のりめん)が土なので、大雨が降ると側溝に土砂が流れ落ちてしまいます。また排雪する際に雪といっしょに若干の小石などが落ちてしまうことも。

周囲の雪がすっかり消えていよいよ春ですが、側溝にも土砂が堆積しています。側溝自体はいわゆる官地(国や自治体などの公共の土地)なので、整備は基本的に公で行うのですが、堆積した土砂の多くはわが家の敷地から出たものだし、小さな側溝の清掃まで公に頼ってはいられませんので、自分でスコップで土砂をすくってきれいにしました。スコップは金象印のオールスチールの小型角スコップで、コンクリートを練ったりするのにも使うやつですね。

写真は清掃後の側溝です。水面にさざ波が立っていますが、つまりこれは底の土砂が取り除かれて流れがよくなった証拠です。水路が2本集まる集水升も掃除しましたが。こちらは若干のヘドロと、側溝工事等にともなう土砂が10cm近くたまっていました。

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木工用錐

これまでの木工用錐が切れなくなってきたので、幾種類か新調しました。左から先三角ショートビットの径8、9、10mm、右側の長い錐は角ノミ盤に装着する角ノミの刃(ケース)+専用の錐のセットで、径12mm(12×12mmの四角穴をうがつ)のものです。

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木工用錐は通常のものだと先端に細かい螺旋が切ってあるので、それがガイドとなってあまり力を加えなくても木に穴をあけていきます。建築工事などで比較的ラフでかつ貫通する穴あけであればそれでいいのですが、家具作りなどではできるだけ精密に、しかも貫通しない一定の深さの穴をあけたい場合がしばしばあります。そうしたときは先端の螺旋はかえって障害になります。

先端が三角錐なだけで螺旋が切ってないビットであれば、押したぶんだけ木に入っていくので微妙なコントロールしやすいのです。また全体の長さも短いほうが回転したときのブレが少ないです。それで家具や建具製作などの木工では「先三角ショートビット」という錐をよく使うのですが、なぜかこのタイプの錐を扱っている実店舗はほとんどありません。みな先が螺旋のものばかりです。一般の方は螺旋のない先三角のビットがあること自体知らないのではないでしょうか。

角ノミのほうは、角ノミ盤用の錐製作の最大手(ほとんど唯一?)=中橋製作所が、角ノミ盤および専用錐需要が減って経営が危うくなったために、一時は錐の入手が不可または非常に困難とされていました。「こりゃたいへん、仕事ができなくなる」ということで、大急ぎで在庫の錐をかき集めた木工所や建具屋さんも少なくありませんでした。しかしその後再開&立て直しの目処がたったらしく、最近では必要なぶんだけ短期間で購入できるようになりました(他の人はパッケージが新しく今風になったと言ってましたが、私のところに届いたのは昔ながらの紙箱でした)。

木工用の錐に限りませんが、刃物は使えば多かれ少なかれ必ず摩耗して切れ味が鈍くなります。切れない錐を無理に使っていると切り肌が荒れるだけでなく、最悪の場合摩擦熱で軸がぼっきり折れてしまうことがあります。そうならないように錐はまめに研がなくてはなりません。砲弾形のヤスリでケース先端内面を、平ヤスリで錐の毛引刃と切刃と先三角を自分で研ぎます(研ぐのにもいろいろコツがあり、下手にやると刃をオシャカにしてしまうのですが、そのへんの細かいことはブログでは説明しにくいので省略します)。

 

居間からの夕焼

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自宅のリビング(居間)からは西側に羽越本線の線路や架線が間近かに、そして水田と、数キロメートル先に庄内砂丘が見えます。写真はつい先日、17時50分頃の砂丘に沈む夕陽です。松林の上に針のように鋭く5本ほど傾いで見えているのは海岸付近にある風力発電の羽。

キッチンからは北東方向に山頂付近の一部分とはいえ鳥海山の姿を眺めることができますし、西側には日本三大砂丘のひとつと称される庄内砂丘を眺めることができます。他の建物の間ごしにいくらかですが、今後ともそのあたりに大きな建造物が建つことはまずないでしょうから(減ることはあっても)、将来ともこの景色はあり続けていくと思います。

自宅にいながらにして自然の風景をこうして味わえるのは、たいそうすてきです。

 

栄枯盛衰

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自宅にわりあい近い所にTDK(株)の国内製造子会社であるTDK庄内の大きな工場があったのですが、昨夏から解体工事をしています。

TDKは電子部品製造の大手で、ハードディスクドライブの磁気ヘッドやセラミックコンデンサー、磁性材フェライトなどのトップまたは主要メーカーです。TDK庄内は約36年前に水田を埋め立てて当地でも操業を始めたのですが、地元では有数のその大きな工場もついに幕を閉じてしまいました。水田は父の友人だった農家の所有で、長い間TDK庄内に賃貸ししていたように聞いていましたので(正確には分かりませんが)、感慨深いものがあります。

まったくの更地にしてしまうようですが、ふたたび水田にもどることも、他の企業・工場が進出することもおそらくないでしょう。諸行無常、栄枯盛衰ですね。写真は工場敷地の南西角から眺めた工場跡地で、地下の配管を含め金属やプラスチック類などはみなすでに撤去され、コンクリートなどの瓦礫がところどころに山となって積み上げられているところです(背景はまだまだ深く雪をかぶった鳥海山)。

 

残雪道

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胴腹ノ滝に向かう歩道ですが、残雪がまだ50cm前後残っています。木製の鳥居で、周囲の植林されたスギと同色のため写真ではわかりにくいのですが、中央上のほうに鳥居が見えています。鳥居のところで地形的には小さな尾根の上にあがりますが、そのあたりから胴腹ノ滝が眼前に見えます。

車道すぐ脇の駐車場から滝まではおよそ150mほどあるのですが、冬の間も滝の観賞や湧水を汲みに来る人が絶えません。そのため降雪が踏みしめられて雪の密度が高くなって溶けにくいせいでしょう、幅40cm程度の幅だけ今は逆に小高くなっています。

鳥居の前の渓流をわたる小橋の前後はいくらか坂道になっていますが、そこでは雪が階段状にステップが切られていますし、さらにおそらく誰かが意図的にだと思いますが、滑りにくいよいうにスギの枯葉枯枝が敷かれています。人が雪の上を歩いて自然に道ができるだけでなく、人為的に手入れもされているわけで、それなしに道が道であり続けることはできません。

さて胴腹ノ滝ですが、2月16日まではずっと減少していた水量が3月9日には増加に転じています。その後3月20日はさらに増えましたが、3月30日は逆に20日に比べると若干減っています。湧水温及び気温は、3月9日が右・左ともに8.4℃、気温マイナス1.1℃ 。3月20日が右8.8℃、左8.6℃、気温5.6℃ 。3月30日が右8.8℃、左8.6℃、気温2.1℃ でした。1月2月はずっと8.3〜8.4℃だったので、3月後半くらいから急に温度が上がってきたことが分かります。

 

外構工事

今年2月から住み始めている新築のわが家ですが、一昨日と昨日とで土木建築屋さんに外構工事を行ってもらいました。といっても大掛かりなものではなく最小限の工事です。地面の凹凸を均し、車が3〜4台分は停められるように40mmの砕石を敷設し転圧(振動ローラーなどで地面を突き固めること)、が主体です。

南側の玄関前と、南西側は一部土のままにしました。後で背の低い樹木や草花を植栽するかもしれません。また車2台分はこの整地後に1m耐雪形のカーポートを設置する予定でいます。残り1〜2台分は来客用のスペースです。

家の裏手などは手作業ですが、他の大部分はパワーショベルなどの重機を使っての作業なので、早いです。1日目は墨出しと基盤を均し、土で仕上げの部分はほぼ終了。2日目は駐車スペースと建物の北側・東側の通路部分、および道路から玄関へのアプローチに砕石を敷きました。砕石の部分と土の部分も、あえてブロックや石などではっきりした境界は設けずぼかしています。

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スーパーフィニッシュネイラー

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フィニッシュネイルというごく細い釘を、空気圧でばしっと材木に打ち込むための機械です。エア工具では最大手のシェアで性能に定評のあるMAXの、TA−255/F55MOというモデル。対応ネイルは長さ15〜55mm、空気圧は0.4〜0.8MPa(一般圧)です。

家具製作ではまず釘打機を使うことはありませんが、建築工事では現在では欠かせない工具の筆頭のひとつといっていいと思います。当工房でもこのフィニッシュネイラーのほかにも7×13〜25mmタッカー、65mm高圧ネイラーを持っていて、たまにあるリフォーム工事などで活用しています。コンプレッサー(空気圧縮機)はマキタの一般圧高圧兼用タイプの可般型40気圧のものです。

先日自宅に搬入した食器戸棚に見切縁を取り付けるべく工具箱からひさしぶりに取り出したスーパーフィニッシュネイラーですが、なんとエアホースが劣化して亀裂が入っていました。これでは空気が漏れてしまい使えませんし危険です。それで急遽新調したのが十川(TOGAWA)の「匠」という6.5×10mmのホースです。切り売りでmあたり300円のを12m購入し、前後のカプラ(接続金具)は前のものを自分で付け替えました。カプラはもちろん自在回転リングと安全ストッパー付きのものです。

この新しいエアホースはわざわざ「匠」とうたうだけあって、通常のエアホースより高いですが柔軟かつ表面の滑りがよく、低温下でも取り回しが楽そうです。カプラもあらかじめセットになっている10m長のエアホースで安いものだと980円なんてのもありましたが(たぶん以前のはそのクラスのホース)、ごわごわでクセが付きやすいエアホースほどしゃくにさわるものはありません。