9月10日に登った、鳥海山の大平口(おおだいらぐち)から笙ケ岳(しょうがだけ)ですが、その際に見かけた赤い実です。基本的に緑一色の中で赤々とした果実は非常に目立ちます。
これは鳥などの目につきやすくして種子の散布をしてもらいやすくするためでしょうが、人間から見てもとてもきれいです。ただし毒を含んでいたり、不味かったりして食用には適さないものも少なくないので、キノコと同様に「絶対に大丈夫」と断言できるもの以外は口にしないようにしましょう。
9月10日に登った、鳥海山の大平口(おおだいらぐち)から笙ケ岳(しょうがだけ)ですが、その際に見かけた赤い実です。基本的に緑一色の中で赤々とした果実は非常に目立ちます。
これは鳥などの目につきやすくして種子の散布をしてもらいやすくするためでしょうが、人間から見てもとてもきれいです。ただし毒を含んでいたり、不味かったりして食用には適さないものも少なくないので、キノコと同様に「絶対に大丈夫」と断言できるもの以外は口にしないようにしましょう。
地元の高校の特別授業で非常勤講師をつとめているのですが、「鳥海山の湧水」というテーマで年に何回かフィールドワークを行っています。一昨日の9月10日、その下見をかねて鳥海山の大平(おおだいら)口から笙ケ岳(しょうがだけ)までひとりで往復してきました。
笙ケ岳は俗に西鳥海と呼ばれており、庄内平野から眺めて大きくふたつある峰のうちの左側のピークです(右側は外輪山と頂上の新山)。標高はいちばん南側の第一峰=P1で1635mとそれほど高くはありませんが、傾斜のある均整の取れた峰で三つのピークが吊り尾根状に連続しています。また頂上に至るもっとも一般的なルートである象潟=鉾立ルートや、吹浦=大平ルートから外れているため静かな山行を味わうことができます(うるさいツアー客などがいなければですが)。
鳥海山も上部はすでにすっかり秋の気配が漂っており、頂上付近から紅葉が始まっています。短い夏が終わり、これから急速に冬支度となるわけで、前回の7月末頃に比べると咲いている花もだいぶ減ってきました。しかしなかには今が盛りの花もあって、静かにのんびりと6時間あまりの山旅を楽しむことができました。
私自身の備忘録を兼ねて以下に、1)今が盛りでたくさん見ることができた花、2)盛りは過ぎたがまだそれなりに見ることができる花、3)花期が終わりもうわずかにしか見ることができない花、以上を50音順に列記します。もちろんこれは今回のルートに限った話であって、他のルートであればまた違った結果になることは言うまでもありません。青字の花は下に写真を掲載。
1) アキノキリンソウ、イワショウブ、ウメバチソウ、エゾオヤマリンドウ、シラネニンジン、シロバナトウウチソウ、ハクサンフウロ、ミヤマリンドウ
2) イブキゼリモドキ、ウゴアザミ、エゾウサギギク、コバノギボウシ、チョウカイアザミ、ニッコウキスゲ、ハクサンイチゲ、ハクサンシャジン、ヤマハハコ
3) イワイチョウ、イワオトギリ、コバイケイソウ、シロバナハナニガナ、チングルマ、トウゲブキ、ノリウツギ、ハクサンボウフウ、ミヤマダイモンジソウ、ヨツバシオガマ、ネバリノギラン
マイクロウェーブ反射板跡地のヤマハハコ(キク科)とエゾオヤマリンドウ(リンドウ科)の大きな群落
自宅の庭に薄紫色をした小さな花が点々と咲いています。トキワハゼ(常磐はぜ)といってゴマノハグサ科サギゴケ属、唇弁花の花の大きさ長さ10mm余、幅7mmほどの多年草です。上の写真の場合でも右端から左端までで5cmくらいしかありません(Mazus pumilus)。
あまり小さく背丈が低いのでうっかりすると踏んづけてしまいそうですが、庭の草取りをするときに意識的にこの植物は残すようにしたので、最近は個体数が徐々に増えてきています。小さくて目立たない花ですが、よく見るととても味わいがあります。花期は春から秋まで(4〜10月)と長く、いつも咲いているような感じなので、それが名前の由来になっています。
よく似た花にムラサキサギゴケがありますが、そちらは匍匐枝をさかんに出して広がることや、花色が紅紫色であること、花期が春(4〜5月)であることなどの違いがあります。ではなぜサギなのかというと、まれに白花のものがありそれが サギの頭部を連想させることから付いたようです。元々はその白い花が咲くものをサギゴケと呼んだらしいのですが、むしろそれよりはずっと普通に見られるトキワハゼのほぼ白色花の個体のほうがサギゴケにふさわしいイメージがあります。なんだかこんがらがるような話ですね。
晴れた空に白い雲、その下に鎮座するあでやかな姿の鳥海山、足元からずっと向こうまで広がる黄金色に実った稲田。まあ半分は人工的な景観なわけですが、美しいことはたしかです(写真は9月6日午後3時頃の撮影)。
それから傾斜こそ比較的ゆるいですがまぎれもなくこれは棚田。よくいわれる「棚田100選」などの固定観念にとらわれることなくつぶさに観察してみれば、田んぼに水を張るために自然の地形に手を加えて階段状にこしらえたことが分かります。わざわざ他に見物に行かなくとも地元に広大で見事な棚田があるということすら、農家の方以外にはあまり知られていないように思います。もったいないことです。
グーグルで「黒柿」の検索をするとトップに画像検索の結果が表示されますが、その最初に(左端)写っているのは当工房で製作した箱ものです。これは2010年11月にKさんからのご注文があって製作したもので、薄板の部材を接合してこしらえた指物(さしもの)の箱ではなく、実・蓋ともに一枚の厚板を彫り込んでこしらえました。
名付けて「黒柿角形被蓋くり物(くろがきかくがたかぶせぶたくりもの)」。大きさは幅182mm奥行132mm高さ36.5mmで、鏡面塗装で仕上げています。上の写真は、パソコンの画像をさらにデジカメで撮ったものなので不鮮明ですが、孔雀杢に近い最上級の黒柿です。指物ならともかくくり物でこういった品物ははまずめったにないことは間違いありません。
3年ほど経っているにもかかわらず検索トップに表示されるということはそれだけ黒柿という材料や製品が珍しく貴重であることを如実に物語っていると思います。ちなみに写真中の右隣の箱物は将棋の駒箱で、山形県の天童市観光物産協会で販売しているもののようです。
ウォールナット(アメリカン-ブラック-ウォールナット)のスツールが3脚完成しました。大きさは幅380mm奥行274mm高さ365mm、重さは2.4kgです。座板は長方形ではなく4辺がR7000のカーブを描いています。
あくまでも補助的な椅子なので簡単に持ち出し移動できるように、可能な限り軽くしました。とはいえ体重のある方が座っても大丈夫なだけの強度は絶対的に必要です。そのため幕板の背(せい)はこれより小さくはできませんし、貫を省くこともできません。脚の太さもスツールであればこそのこの寸法で、背もたれのある通常の椅子の場合は横方向にもかなり力がかかるので、この太さではまず無理でしょう。
貫は脚の長さの中央からいくらか上よりに設けていますが、これは用途によって、例えば玄関で靴を脱ぎ履きする際の一時的腰掛けなども想定しており、その場合に脚を切り詰めても変な形にならないようにするためです。
じつはこのスツールは正式なご注文があって製作したものではなかったのですが、お得意様におみせしたところ即座に2脚お買い求めいただきました。ありがとうございます。価格は税込み33500円です。1脚まだ在庫がありますので、ご希望の方はお早めにどうぞ。
※※※ 残り1脚も販売済みとなりました。製作のコストの関係で、最低でも一度に3〜4脚を作らないといけないのですが、ご希望がさらにあるようでしたら再度の製作を検討したいと思っています。よろしくお願いします。2013/09/14
日曜日に遊佐町吹浦地区の「遊楽里」特設会場で写したもの。これは「遊佐町クラシックカー愛好会」が企画するイベントで、今回で5回目だそうです。昭和年代の国産乗用車のほか、いわゆるスーパーカーも交えて計80台ほどの自家用車が集いました。オーナーの許可を得ることができれば触ったり座席に座らせてもらえることもあるようなので、自動車大好きの子どもといっしょに見物に行きました。
私は正直いうとクラシックカーにはあまり興味がありません。古いか新しいかはどうでもよくて、車自体として好きかどうかだけが関心事です。それで国産の古い車よりは、上の写真のような欧米のスポーツカーなどのほうに魅かれて、一台一台ゆっくり見て回りました。手前のオレンジ色の車はランボルギーニのムルシエラゴ、向こう隣の赤い車がフェラーリの308GTS。どちらもイタリアの高級スポーツカーです。
ほかにもドイツのポルシェやベンツ、英国のアストンマーチン、米国のダッジチャージャーなどがありましたが、私はやはりフェラーリがいちばん好きですね。デザインがこの上なくエレガントです。
胴腹ノ滝ですが7月17日をピークとして、その後は徐々に水量は減ってきています(写真は8月29日午前8時頃のもの)。計測は基本的に胴腹ノ滝の左右と、鳥居の前の表流水の計3カ所を計測しているのですが、8月2日・8月12日・8月21日・8月29日の温度は以下の通りです。単位は℃です。
胴腹ノ滝の右側(湧水) 8.9 8.9 8.9 8.8
胴腹ノ滝の左側(湧水) 8.8 8.9 8.8 8.8
鳥居の前の表流水 11.1 11.6 12.1 12.6
胴腹ノ滝の前の気温 20.1 ーー 21.6 18.3
鳥居の前の気温 22.4 26.0 21.9 19.4
たったこれだけのデータだけでもいろいろなことが分かります。
1)胴腹ノ滝は左右の温度が同じか、左側が0.1℃低いことが多い。水量の変化のしかたも右と左とでは微妙に異なるので、しばしば言われる「左右で水の味が違う」というのも単なる気のせいではないかもしれない。
2)鳥居の前の表流水は湧水と雨水が混じっているが、一直線に温度が高くなっている。
3)胴腹ノ滝の前の気温と鳥居の前の気温を比べると、いつも前者のほうが低い。とくに湧水量の多かった8月2日は2.3℃も低い。
湧水の温度はせいぜいプラスマイナス0.1度の差しかなく、非常に安定していますが、表流水のほうはきれいに直線的に上昇しています。少し涼しくなってきた8月下旬以降の29日でもさらに水温は上がっているので、気温の変化からはある程度遅れて変化するのだと考えられます。
気温はその日・時刻・天気によって大きく変動しますが、それでも胴腹ノ滝の湧水の温度には少なくとも短期的にはほとんど影響を与えていないようです。地下水ですから表流水よりもさらに変化の度合いは緩慢です。
胴腹ノ滝の周辺の気温がいつも低めなのは、滝が急斜面の裾野に位置しいくらか谷間のような地形となっているので、大量の湧水によって回りの空気が冷やされているからですね。とりわけ無風状態のときは温度計で計る前から明らかにそれまでの道中より気温が低いことがすぐ分かります。もっとも涼しく感じるのはいまの時期だからこそで、冬の場合は逆にほんわか空気が暖かいです。