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オリオ2

DSCN1538_2家具のリメークなどを依頼されている方の、ご自宅のリフォーム工事がほぼ終わり、一室の壁の塗装をオイルフィニッシュで行うことになりました。ご自分で塗ってみるということなので、当工房で使用しているそれ用の塗料=キャピタルペイントの「NA−6 オリオ2」を小分けすることにしました。写真はメーカーで一般の方向けに配布しているリーフレット(ちらし)の表と裏です。写真をクリックすると画像が拡大され、細かい文字まで判読できるようになります。

DSCN1539_2オリオ2は主剤は植物油ですが、ウレタン系の硬化剤とそのつど調合して使います。主剤が2、硬化剤1、専用のシンナー(希釈剤)が1の割合です。一般的な他の「自然塗料」にありがちな、ベタつき感やオイル臭がいつまでもいくらかは残ること、汚れを完全にはブロックできないこと、塗装時の余分なオイルを拭き取ったりしたウェスが自然発火する場合があること、などといった欠点をかなりの程度に解消しています。当工房でもこれまで内外の他のメーカーの自然系塗料をいくつも使用してみましたが、オリオ2がいちばん気に入っています。

オリオ2を家具等に施すときの手順をやや簡略して記すと、
)木地をサンディングペーパーでできるだけ平滑にします。塗膜を作るタイプの塗料とちがって塗装後も木地の凹凸はある程度残るので、サンディングはよりていねいに行う必要があります。180→240→320番くらいまでやったほうがいいでしょう。研ぎカスはきれいなウェスで拭き取ります。可能ならエアブローすればもっといいです。
)調合は秤やメジャーカップなどを用いて厳密に行います。いいかげんに混ぜ合わせると本来の性能を発揮できませんし、故障の原因となります。また一度調合したオリオ2はたとえ完全密封しても化学変化によってゲル状に硬化してしまうので、可使時間は常温で7〜8時間くらいです。
)調合したオリオ2を油性刷毛で木地に塗ります。よく染み込むように、もうこれ以上は浸透しないなと思うまで連続的に何回もなぞります。
)10分程度時間をおいて、表面に浮いた余分なオイルをきれいなウェス(白のメリヤス生地ウェスがベター)で拭き取ります。手にはゴム手袋をはめたほうがいいです。私も愛用していますが防水透湿素材の「テムレス」が具合がいいですと思います。
)使用した刷毛や塗缶などはそのままにしておくとオイルが硬化して使用不能となってしまうので、洗浄用のウレタン系のシンナーでよく洗います。ただ完全には塗料を取りきれないので、当工房では洗浄後の刷毛をシンナーを半分ほど満たした密封容器内に吊るしておきます。しかし、アマチュアの方はそこまではとてもやりきれないと思いますので、ホームセンターなどで売っているごく安価な刷毛のそのつどの使い捨てでもやむをえないでしょう。
)常温で8時間くらい、冬場は丸一昼夜ほど放置して、べたつきが全くなくなるまでよく乾かします。
)2回目の塗装です。上記の1〜4を繰り返しますが、まず1回目の塗装時に浮いてきた木地の微細な凹凸や周りからのほこり・ゴミをていねいにペーパーで落とします。2回目は1回目に比べると塗料の浸透・展着はだいぶ少なくなりますので(3〜4割減ほど)、塗装後の乾燥はすこし早くなります。
)完全に乾いたら400〜600番くらいのペーパーで軽くなでて終了です。

簡単に書くつもりでいたのですが、必要な事項をあげるとけっこうたくさんありますね。それでも例えば二液型のポリウレタン塗料を刷毛で数回塗り重ねるのに比較すれば手間的にも技術的にもかなり楽なはずですので、とくにアマチュアの方の木工品の仕上げにはおすすめです。

 

ヒメヤママユ

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前回(12/12)はオオカマキリでしたが、今回はヒメヤママユです(Saturniinae  japonica)。工房の事務机の前のロールカーテンのかげから落ちてきました。だいぶ前に死んですっかり乾いた状態になっています。「蛾なんてやだ〜」と叫ばれてしまうかもしれませんが、私の感覚ではとても優雅で繊細、美しいと思います。

蛾にもいろいろな種類がありますが、姿格好の良さではヤママユ(山繭)の仲間はどれもだんとつの部類に入ることはまちがいありません。ヘビの擬態なのでしょうか、茶色の目玉模様もじつにみごとです。ちゃんと反射光も表現されているという徹底ぶり。全体の大きさはキアゲハくらいの大きさで幅は約90mmでした。

ヒメヤママユはチョウ目ヤママユガ科ヤママユガ亜科の大型の蛾で、幼虫はサクラやクリ、コナラ、クスノキ、ウメ、イチョウなどさまざまな樹木の葉を食べます。分布は北海道・本州・四国・九州・対馬・屋久島とのことで、比較的身近かな蛾といえます。

毒をもつ蛾はごく一部の種に限られますし、ほとんどの蛾は人間には直接的な害はないのにどうして一般にはこれほど嫌われるのでしょうかね。

 

オオカマキリ

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子どもが約半年間飼っていたオオカマキリが死んでしまいました。まだ小さいときに庭で捕まえてプラスチックの水槽で飼っていたのですが、私は子ども時代のハリガネムシ(カマキリの寄生虫)がトラウマになっていて、カマキリは大の苦手。それで世話は子どもと妻が担っていたのですが、ずっと居間に置いたカマキリを眺めているうちに私もいくらかは慣れてきました。生きていたらどうだかわかりませんが、死んで動かなくなったオオカマキリを、撮影のために指でつまむのは大丈夫でした。体長は82mmあります。

カマキリは基本的に生き餌しか食べないので、主に妻がときどき庭でバッタやコオロギやクモなどを探して与えていましたが、なんとか無事冬になるまで生きのびました。小さいときに捕まえて1匹だけの飼育だったので、とうぜん無精卵のはずですが、卵鞘も3個水槽の蓋の網目に産みつけています。試しに1個割ってみると中は茶色く硬いスポンジのようになっているだけでした。

 

白鳥の群れ

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白鳥が田んぼに群れをなしていました。農道を挟んで左右の田に、総勢90羽くらい。刈り入れが終わって後からまた芽を出したイネをついばんだりしているようです。車で最徐行して近づいた感じでは安全圏が25〜30mくらいでしょうか。それ以上近づくと飛び立ちはしませんが、首をいっせいにもたげて一定の距離まで後退します。

上の写真で背景の黒い森は、高さ50m程度の庄内砂丘に植えられた主にマツの林です。直緯線距離にして5kmほど。海ぎわに設置された発電用の風車のブレードがいくつかのぞいています。下の写真は背景は雪をかぶった鳥海山で、標高1000mくらいまで見えています。

右端の上下の中央あたりの白い部分が、問題の採石地です。傷跡のようにはっきり分かりますね。町民や議会、区長会、生協などのほとんどあらゆる反対を強引に押し切って、町は採石業者と協定書を交わし、山形県が今月初めに採石の継続を認可した場所です。重機を使用しての深いところまでの大面積の採掘は、地下水の減少や汚染、法面の崩壊などといった実際的な物理的な被害も心配ですが、景観を損なうという面でも大きな問題です。せっかく全国的に有名になり、海外からも登山者が訪れるようになった鳥海山が、庄内平野のどこからでも一目でわかるような「傷」を負っていること、そしてそれがさらに拡大されようとしていることはきわめて大きなマイナスといえます。

長期的には地方の小さな町は、第一次産業と地場の商工業、そして観光をメインにすえていくことでしか生きのびることができないと思うのですが、鳥海山というかけがえのない唯一無二の絶対的な「観光資源」を毀損しても恥じないとはあきれてものがいえません。自分で自分の宝物に傷をつけてどうするんですか!

 

宮司さんのお話

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一昨日も胴腹ノ滝に調査と水汲みに行ったのですが、ちょうど宮司さんがおいでだったので、いろいろとお話を伺いました。これまでは簡単にあいさつをするくらいだったので、胴腹ノ滝についての詳しいことを訊いたのは私も今回がはじめてです。その中からいくつかかいつまんで、以下に箇条書きで記します。ただ、立ち話でメモも取っていなかったので聞き間違っている部分もあるかもしれません。後日また追加や訂正を行いたいと考えています。

● 滝は神社の境内地(官地)内にあるが、その範囲境界などがはっきりしたのはわりあい最近のこと。
● 滝の周囲には樹齢三百年くらいのスギの大木が何本もあったが、今はその切り株がかろうじて残っているだけ。現在たくさんのスギが生えているがみな近年植林したものだ。その前は広葉樹主体の雑木林だった。
● 滝は大雨や、周囲の冬の凍結と解凍などで崩れやすく、そのたびにえぐれたところに岩を投入するなどして崩壊を防いできた。ときには命がけの作業だった。
● 以前は滝より下の流れはずっと下までは続いておらず、現在の水汲み場の上あたりで地中に伏流となって消えていた。その後岩石や小石などをたくさん下流側に投入して整備をすることによって、今のような渓流にした。
● 昔は今の水汲み場の前あたりに社があり、そばの小屋で修験者がひと月ほど寝泊まりしたこともある。その場合水はとうぜん胴腹ノ滝の水だが、野菜などはすぐ近くに畑を作り自給していた。
● 二十年くらい前にマスコミで紹介されて一躍有名になった。大勢の人が観賞や水汲みに来たが、なかにはゴミや煙草を投げ捨てたり、沿道のヤマユリなどの山野草を盗掘する者も少なくなかった。見つけるたびに注意したが、逆にくってかかる人もいる。相手を選んだ言い方をしないとな。
● 「有名な胴腹ノ滝の石」ということで人手で持てるくらいの大きさの苔むした岩を盗んでいった者もいた。やくざなんかの小遣い稼ぎだな。ずいぶんたくさんの岩がなくなった。
● 明らかに商売目的で大量に水汲みを行う者もいて、何度も注意したので最近はあまり見かけない。悪質なのはやくざなどだが、個人でも知人に配るために遠方からワゴン車できて小遣い稼ぎをしている者がいる。
● 賽銭泥棒や社荒らしする者もいる。建物の扉をバールで無理やりこじあけて中の物を盗んでいく。プロの泥棒はうまく解錠していくので犯行がなかなかばれにくい。
● 滝の周囲でも採石は全面的に行われてきた。ここらへんはxxがやってたかな。ただし昔は表面に顔を出している転石を庭石目的で採っていたので、湧水が涸れるなどの目にみえる被害はなかったようだ。現在のあの、重機を使った地面深くまで掘り下げての大規模の採石はよくない。
● 雪解けや長雨が続くと滝の水量も増える。水源は吉出山あたりかな。(←これはたぶん違っていて、水温と水質から判断するともっと北側の上ノ山ノ神から渡戸手前にかけての「谷地」あたりが主な涵養域だろう。大江)
● 十数年前までは、ときどきだがものすごい豪雨があって、胴腹ノ滝以外の滝が斜面のあちこちに出現し、斜面の下方が大洪水になったこともある。
● 歩道沿いの草木に名札が立ててあるが、あれはxxでやったんだったかな。小学生などがその木札を的にして石を投げたり、柱を岩で打ち付けたりしてみんなだめになってしまった。
● いまはちゃんとした駐車場ができたが、それまでは路上駐車。しかし狭い道の両側に車を停める心ない者もいて、他の車が通れず困ったこともよくあった。自分さえよければいいんだな、ああいう人は。車は片側だけにきちんとならべて停めないとな。
● 右と左とで味が違うなどと言われることがあるが、人によってさまざまだし、自分ではよく分からない。
● 今は遊佐町からの補助もあり、歩道や水汲み場の整備などもすこし楽になった。ただ年なので前のように毎日早朝に掃除に来たりはできなくなった。

いやあ、はじめて聞くような驚くようなことも多かったです。里に近い山の湧水ですから、やはり自然そのままなのではなく、昔からずっと継続的に誰かが(宮司さんや檀家の方たちなど)手入れをしてきたからこそ、いまの名勝胴腹ノ滝があることをあらためて肝に命じました。それにしても石や草木の盗掘をしたり物を壊すなど、アホタレな輩がじつに多いですね。

 

昇降盤の刃交換

昇降機能付丸鋸盤(通称は昇降盤)の刃を交換しました。縦挽・横挽兼用の直径305mm×刃厚3.0mm×台金厚2.2mmの100枚刃で、カネフサのA−15というモデルです。これの後継で新しいモデルがAN−15で、そちらは知り合いの木工家でも愛用している方が少なくありません。今回機械から外して研磨に出した刃もAN−15ですが、どのくらいの期間使用していたかはとりあえずヒミツです。

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現在私ひとりで仕事をしていることと特注の単品家具の製作が主なので、使用頻度はもとよりかなり少ないほうですが、縦挽専用の刃などと数枚を使い分けていることもあって前の交換がいつだったか忘れてしまうほど昔であったことはたしかです(実際には交換した日時を油性マーカーで刃自体に書き込みしており、切れ味の低減とあわせてそれを交換の目安にしています)。

A−15またはAN−15は木工用丸鋸刃として世界的にも最高峰の刃のひとつであることはまちがいがないと思います。A−15は16年前に導入したのですが、それまで使用していた刃とのあまりの違いにたいへん驚きました。切れ味も抜群ですが、耐久性もすばらしく、研磨に出す間隔が倍くらいにのびたと記憶しています。なお研磨はかならず機械刃物専門の研磨屋さんに出すべきでしょう。大工道具・電動工具類を販売しているいわゆる一般的な金物店・機械屋さんが使っているような簡易なチップソー研磨機での研磨は、大切なチップソーがだめになってしまいます。

刃先の超硬チップはAN−15の場合は3種類あるのですが、当工房で使用しているのはPRO−MAX 2(ギリシャ数字の2)。しかし、最近はさらに高性能のSUPER−BP 2(ギリシャ数字の2)というのもあるようで、耐摩耗性と耐欠損性が向上しとくにボード類の切断に適しているとか。合板やパーチクルボードなどは木質材をいろいろな接着剤で固めているので、無垢材にくらべると刃が損耗しやすいのです。

もちろんキムラやオリオン、天竜、フロイト(伊)などの丸鋸刃も、ひとつひとつを比べればカネフサと同水準のものもあるかもしれませんが、弱小超零細木工所ではいくつものメーカーの刃を同時購入して比較試験をするなどということはとうてい不可能です(上記のAN−15/PRO−MAX 2で2万円弱の値段)。またメーカーがちがえば使い勝手も微妙にちがってくるので、当工房では昇降盤用の刃はカネフサ一本にしぼっています。

 

庭先キャンプ

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自宅の庭でキャンプをしました。といっても単に登山用の4人用テントを張って、日中その中で子どもが遊んだり、おやつを食べたり、一晩子どもと私とでシュラフ(寝袋)で寝たりしただけですが。

テント自体は厳寒期の高山でも対応可能な本格的なものですが、生地は軽量化のために極薄なのでやはり寒いです。シュラフも冬山用のものではないので、夜中に寒さを感じて結局部屋から羽毛の掛け布団を持ってきてしまいました。子どものほうは朝までぐっすりでしたね。庭先での疑似キャンプとはいえ、気分はやはりそれなりに高揚するらしく、はじめは中で寝るのなんか嫌だといっていた子どもが、中で遊んでいるうちに自分から寝たいと言い出しました。

テントを用いての野山でのキャンプは、本式でやろうと思うと準備も手間も後片付けもかなりたいへんです。とりわけ子どもがまだ小さいうちは作業のほとんどを実質大人がしないといけないので、興味はあっても二の足を踏んでしまうというのが多くの方の正直なところでしょう。オートキャンプならまだしも、すべての荷物を担いで行かなければいけないキャンプとなるとなおさら。

もう少し暖かい季節であれば楽にできるでしょうから、テントをお持ちでそれを張るくらいの庭がある方には「庭先キャンプ」、ぜひおすすめします。

 

ロング&ショートビット

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充電式のドライバードリルやインパクトドライバーに装着する先端工具のひとつで、ネジ類を締めたり緩めたりするためのビットです。極端に短いものと極端に長いもの。

短いほうは全長でも19mmしかなく、かろうじてドリルがくわえることができるだけの最低限度の長さしかありません。これは作業するときに懐がせまくて、通常の長さのビットを装着したのでは機械がつかえてしまうような場面で用います。それでも無理なときはアングルタイプのドライバードリルやインパクトドライバーの出番です。

逆に長いほうは200mmと300mmあります。これは締めようとするネジに対して、いろいろじゃまものがあってすぐ近くまで手やドリルが近寄れない場合に用います。ふつうよく使われるビットは長さ65〜100mm程度なので、それに比べると驚くほど長いです。軸が黄色いのはこのメーカー=ANEX独自の仕様で、ビット先端の形状が現在もっとも多く使われているプラス2のネジ類の溝に対応するものであることを示しています(+1は赤、+3は緑)。たしかにいちいちビット先端の大きさを確認することなく一目で識別できるので便利ですね。

写真の下方に写っているものが65mmのビットを装着した、当工房で8年ほど使用しているインパクトドライバーですので、比較してみると上のビット類の大きさがよくわかるかと思います。

さて、わざわざこうしたビットを取り上げるのは、建築現場等で他の大工さんなどといっしょになった際に、向こうが手持ちのビットでは長過ぎたり短すぎたりで困っていて、見かねた私が工具箱から上記のような極短・極長のビットを取り出して貸し出ししたことがあったからです。一度や二度ではありません。「えっ、そんなのがあるんだ!」というあんばいです。

値段的にはいちばん長いビットでも1000円はしませんし、それほど珍しいものではないんですけどね。

 

11月の胴腹ノ滝

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写真は11月25日の胴腹ノ滝です。もうすっかり晩秋の装いになってしまいました。しかし雨の日が多かったためか水量は増えており、9月上旬くらいとほぼ同様の水準にもどってしまっています。標高250mほどのこのあたりは、雪はときおり降るもののまだ根雪になることはありません。雪に完全に閉ざされるようになってしまえば地下水への新たな供給がほとんど無くなって、滝の湧出量も目に見えて減るでしょう。

さて11月は8日、16日、25日と3回、胴腹ノ滝に計測と水汲みに行っていますが、その際の水温および気温は以下のとおり(単位℃)。
胴腹ノ滝の右側(湧水)  8.6   8.6   8.8
胴腹ノ滝の左側(湧水)  8.6   8.6   8.7
鳥居の前の表流水    10.1   8.4   8.2
胴腹ノ滝の前の気温    9.4   5.3   8.8
鳥居の前の気温      9.8   4.6   9.5

下のほうの気温に注目していただきたいのですが、鳥居の前と胴腹ノ滝の前とでは0.4〜0.7℃の差があります。体感的にも毎回はっきり違いを感じることができます。滝の豊富な湧水によってあたりの空気が冷やされ、あるいは暖められていることがよく分かります。もちろん風の強いときは空気が撹乱されるのでその差は小さくなりますが。

 

祭壇のように

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先日猫のマル(マーブル)が死んでしまい、写真を飾ろうと思ったのですが、仏壇・神棚・床の間といったものがいっさいわが家にはないので、トイレの中の手洗器のそばの棚板に飾ることにしました。トイレといっても年初にできたばかりの新しいもので、通常のトイレよりは広く明るくすっきりした空間なので、一種の祭壇としての雰囲気はあるかと思います。

額縁は当工房の製品(フォトスタンドAタイプ)ですが、それだけでは淋しいので純白とコーラルレッドのシクラメンの二鉢をならべて置きました。ふつうのサイズのシクラメンでは棚から大きくはみ出してしまうので、やや小型のミニシクラメンです。園芸花を飾るのは本意ではありませんが、いま野外では花はほとんど自然には咲いていませんし、もしあったとしても室内ではうまく育ちませんので、まあこれでよしとします。