昇降盤の刃交換

昇降機能付丸鋸盤(通称は昇降盤)の刃を交換しました。縦挽・横挽兼用の直径305mm×刃厚3.0mm×台金厚2.2mmの100枚刃で、カネフサのA−15というモデルです。これの後継で新しいモデルがAN−15で、そちらは知り合いの木工家でも愛用している方が少なくありません。今回機械から外して研磨に出した刃もAN−15ですが、どのくらいの期間使用していたかはとりあえずヒミツです。

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現在私ひとりで仕事をしていることと特注の単品家具の製作が主なので、使用頻度はもとよりかなり少ないほうですが、縦挽専用の刃などと数枚を使い分けていることもあって前の交換がいつだったか忘れてしまうほど昔であったことはたしかです(実際には交換した日時を油性マーカーで刃自体に書き込みしており、切れ味の低減とあわせてそれを交換の目安にしています)。

A−15またはAN−15は木工用丸鋸刃として世界的にも最高峰の刃のひとつであることはまちがいがないと思います。A−15は16年前に導入したのですが、それまで使用していた刃とのあまりの違いにたいへん驚きました。切れ味も抜群ですが、耐久性もすばらしく、研磨に出す間隔が倍くらいにのびたと記憶しています。なお研磨はかならず機械刃物専門の研磨屋さんに出すべきでしょう。大工道具・電動工具類を販売しているいわゆる一般的な金物店・機械屋さんが使っているような簡易なチップソー研磨機での研磨は、大切なチップソーがだめになってしまいます。

刃先の超硬チップはAN−15の場合は3種類あるのですが、当工房で使用しているのはPRO−MAX 2(ギリシャ数字の2)。しかし、最近はさらに高性能のSUPER−BP 2(ギリシャ数字の2)というのもあるようで、耐摩耗性と耐欠損性が向上しとくにボード類の切断に適しているとか。合板やパーチクルボードなどは木質材をいろいろな接着剤で固めているので、無垢材にくらべると刃が損耗しやすいのです。

もちろんキムラやオリオン、天竜、フロイト(伊)などの丸鋸刃も、ひとつひとつを比べればカネフサと同水準のものもあるかもしれませんが、弱小超零細木工所ではいくつものメーカーの刃を同時購入して比較試験をするなどということはとうてい不可能です(上記のAN−15/PRO−MAX 2で2万円弱の値段)。またメーカーがちがえば使い勝手も微妙にちがってくるので、当工房では昇降盤用の刃はカネフサ一本にしぼっています。

 

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