直径21センチのやや大きめの掛時計001が完成しました。もともとは家具のお得意先から「時計は作らないの?」と言われて、それで当工房としてははじめて作った時計でした。どうせ作るなら定番化できるようなしっかりしたデザインのものにしようと考えて、試行錯誤しながらこしらえたものです。
世の中にはいわゆる「手作りの時計」がたくさんありますし、たいていの木工家は時計を手がけています。しかしほとんどの時計がパターン化していて、できあいの時計を板にはめこんだだけか、時刻の数字の部分がプリントであったりただ丸棒を埋め込んだだけというものが圧倒的に多いですね。もちろん素人ならいざしらず、まともな木工家であればそれなりにいろいろな工夫をこらしているはずですが、印象としてはどうも「日曜工作」っぽい。
一方、時計メーカーのような量産ができるわけではないので、製造コストの関係からいうとムーブメントは完成品を仕入れて使うしかできませんし、風防のガラスやアクリルなども少数では非常に高くついてしまい採用は困難です。したがって加工可能な材料や手段はかなり限られてくるのですが、そのなかでいかにスマートなデザイン、オリジナルなデザインができるか。
写真は今回、個展での予約ぶんもあって追加で製作したものですが、みなさまいかがでしょうか?
価格は税込みで14000円(送料は個数にかかわらず一律500円です)