当ブログでたびたび言及していますが、今年10月に酒田市内の画廊で個展を開きます。それに展示する新作を昨年12月頃からすこしづつ作り貯めているのですが、今回は2月分に続いて旋盤加工による丸形の器です。基本形状はいずれも蓋が実にすっぽりとかぶさる形の被蓋ですが、やや変則的なものもあります。
材料は黒柿が5点、オニグルミが1点の計6点です。大きさとしては手の平にちょうど収まるくらいのものから、片手で持つにはすこし大きすぎるものまでいろいろです。直径(10〜13cm)がすこし変わるだけで、見た目のボリューム感はずいぶん異なります。
仕上げの塗装は黒柿は艶々の鏡面塗装、オニグルミは艶を半分程度抑えた半艶(5分消し)塗装です。黒柿はやはりできるだけ艶があるほうがその独特の黒い紋様が映えると思いますし、逆にオニグルミやタモやセンなどはすこし艶を消したほうがしっとりとして好ましい感じがします。内側はすべて艶消し(全消し)塗装です。
※ 販売価格については個展開催の直前にならないと確定しません。しかし製作原価から計算してのおおよその値段を算出することはできますので、仮予約という形での予約は受け付けています。ただし納品は原則として展示会終了後となりますし、お支払いも画廊との売買・契約というかたちです。ご興味のある方はメールにてお問い合わせください。
No.509 黒柿丸形被蓋くり物 サイズ 直径118×高さ40×実の深さ26mm 黒柿の極上の孔雀杢。被蓋ですが実(み)の下部のほうだけ蓋の径と同じ大きさにした変形の被蓋です。蓋も上の縁にわずかな段差をつけて実のほうの形状とバランスをとるようにしています。
No.510 黒柿丸形被蓋くり物 サイズ 直径129×高さ39×実の深さ25mm 上の509より一回り大きく、また被蓋もいくらか膨らんだスタンダードな形式です。杢は蓋の全面ではありませんがやはり孔雀杢となっています。
No.518 鬼胡桃鶉杢丸形凹面被蓋くり物 サイズ 直径128×高さ44×実の深さ27mm オニグルミに鶉(うずら)の羽根の重なりを想わせるような変わった杢が生じています。写真ではよくわかりませんが、蓋は通常とは反対にすこし凹んだ形状。実のほうも下部をすこし大きくして蓋と外面をそろえた変形の被蓋です。
No.519 黒柿丸形被蓋くり物 サイズ 直径107×高さ33×実の深さ21mm 519〜521および前に完成した513は、黒柿の一枚の板から連続的に木取したもので、紋様もつながっています。実のほうには黒い模様が出ていませんが、やはり蓋と共木です。材料がやや薄い28mmの板から旋盤で削り出しているために、手の平にちょうど載るくらいのコンパクトなサイズです。白黒がはっきりしたバランスのとれた杢ですが、上面にとどまっているのがちょっと残念。
No.520 黒柿丸形被蓋くり物 サイズ 直径103×高さ29×実の深さ18mm 上の519の続きの材料です。だんだん蓋の黒い紋様がすくなくなってきましたが、このような景のはっきりしたもののほうを好まれる方もいます。サイズもだんだん小さくなっていますが、これはきれいな面が出るまですこしずつ削って成形しているため。 売切れ
No.521 黒柿丸形被蓋くり物 サイズ 直径102×高さ27×実の深さ17mm もう蓋の黒い紋様が消えかかっています。白い部分が多いのですがそれにも濃淡があり、夜明けまたは日没の海辺の光景(黒いのが岩礁)のように見えなくもありません。 売切れ