写真は、当工房でしょっちゅう使っている充電式ドリルです。左二つはドライバドリル、右はインパクトドライバです。なぜ似たものがいくつもあるのかですが、先端工具がみな異なりますね。一番左は下穴開け用の錐、真ん中は座ぐりカッター、右にはプラス2のネジ締め用のビットが付いています。
例えば木の板を木ネジを使って壁に止めるとすると、1)まずネジよりすこし小さい径の下穴錐で下穴をあけ、2)皿木ネジの頭の大きさに合わせて座ぐりをし、3)木ネジをねじ込みます。ドライバドリルは可変径のチャックなので、1〜3まで先端工具をそのつど取り替えながらでも作業は可能ですが、けっこう面倒です。まして何十本もあるネジ止めの場合などは、とてもそんな悠長なことはやってられません。
それでひとつのドリルはひとつの先端工具専用にして、先端工具の交換ではなく機械自体を丸ごと交換しながら作業をするわけです。この際に、一目でどのドリルがどの役割のものか判別できるように、ドリルをわざと色違いとしています。逆に14.4Vのリチウムイオンバッテリーはみな共通なので、万一途中で電池が弱くなれば即座に他のドリルのものから差し替えができます。
少なくとも私が知るかぎりでは、一台のドリルのみで先端工具をとっかえひっかえしながら作業しているような本職はいません。