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学校給食

 

今日は子どもが通う小学校で、保護者向けの給食試食会がありました。事前に1校時、栄養指導の先生(学校の栄養士の方かな)から食べ物についての授業があったようですが、そちらは基本的に子ども向けなのでパス。その後の給食を、校内のランチルームで子どもたちと一緒に食べました。

写真はその給食ですが、大人用なのでこどもたちのものより量は多めです。で、食べてみるとたいへんおいしいです。右上のサバの味噌煮も含めてすべて素材段階から校内で調理したものです。ご飯は麦ご飯。参加した保護者は「給食代」として各自240円を支払いしましたが、公立の小学校の給食ですからおそらくは材料実費分だけとはいえ、よくその値段でこれだけの料理を作れるものだと感心します。

さて給食とは関係ありませんが、子どもたちが給食の用意をしている間に、教室内やそのまわりの建物のようすを観察していたら、下の写真のようなひどいしろものが。非常灯かなにかとスイッチプレートですが、ちょっと眺めただけでもかなり傾いているのがわかります。手は届かない上のほうにありますし、ネジがゆるんでいるようすもないので、明らかに最初の設置工事が粗雑だったのでしょう。もちろんこうしたものの水平垂直の精度を1mm以下でなんてことは言いませんが、一目見て曲がっているようないいかげんな工事をプロがしてはいけませんよね。

 

決戦イロハかるた

 

『アサヒグラフ』1942年正月号に掲載されたという「決戦イロハかるた」だそうです。いやいや、これはものすごいです。イロハ順に書き出してみましょうかね(旧漢字は現行の漢字に変えました。また、写真をクリックすると拡大表示されますので、ためしてみてください)。

イ 一億火の玉」「ロ 論より実行」「ハ 花嫁のもんぺ」「 二年目も勝抜くぞ」「 豊年ぢゃ満作ぢゃ」「 ヘイタイサンアリガタウ」「 とんで火に入る敵機ども」「 地図は変る」「 利己心は敵だッ」「 ぬかるな女房」「 ルーズベルトそはそは」「 女なりやこそ千人針」「 笑って売り買ひ」「 買はう債券」「 よろこんで転業」「 足らぬ足らぬと米と英」「 歴史は今作られてゐる」「 そっくりやられた真珠湾」「 つとめて倹約」「 ねらって必中」「 なにがなんでも五人産む」「 ラジオは叫ぶ大戦果」「 胸を張って歩け」「 産めよ育てよ」「 ゐもん袋にコドモの絵」「 のるな デマ」「 奥様にくわ」「 くらやみで待機」「 大和魂世界一」「 毎日決戦」「 今日も献金」

まるでなにかのブラックジョークみたいですが、むろん当時は大真面目にこういう言葉と調子で戦争が鼓舞されていたのでしょう。それから70年経つわけですが、精神のありようとしてはほとんど今も変わっていませんね。

 

ビオトープ

昨日は地元の小学校で「地区住民大運動会」でした。小学生だけでなく中学生や大人たちもいっしょの合同の運動会です。わが家の小学生も出るので私もいっしょに会場に向かったのですが、基本的に私は大勢でわーわー騒ぐのはあまり好きではないので、手持ちぶさた。

 

それでわが母校でもある小学校の庭をみて回りました。校舎は10年くらい前だったかに建て替えられた新しいものですが、わりあい広い前庭と中庭があります。中庭のほうにはいちおうビオトープらしきものが設置され、井戸水が流れる浅い池がありました。水中にはメダカと、絶滅危惧種であるイバラトミヨが泳いでいます。イバラトミヨはおもいのほかたくさんいて、生息密度としてはひょっとすると町内有数かもしれません。雄には黒い婚姻色が出ており、巣作りの最中のようです。

 

また前庭の一画にはコンクリート製の鳥海山の大きな模型がありました。1坪ほどもあるでしょうか。かなり古いものらしく、一部欠けたり汚れていましたが、なかなか立派なものです。青色が標高1000m以下、赤茶色が1500m以下、白色がそれより上(頂上は2236.4m)でしょうかね。

 

チゴユリ

そろそろ時期的に終わりかけていますが、いま低山域の林床によく咲いているのがチゴユリです(Disporum  smilacinum)。漢字で書くと稚児百合で、お稚児さん(幼児)のように小さくて愛らしい百合の花ということですね。草丈は15〜30cmくらい、花びら(花被片)は6枚で15〜20mmの長さ。サイズはみな小ぶりながらも、よくみると全体の立ち姿も葉も花もたしかにこれは百合の仲間です。果実は直径10mmほどの球形で黒く熟します。

やや薄暗い感じの、あまり薮っぽくない林というと植林された杉林などが代表的ですが、まさにその林床にほぼ一面に咲いていることが多いです。人工林だから必ずしも草花が少ないわけではなく、種類によってはこのチゴユリのように自然の林よりも繁茂していることがあります。ほかにもミヤマナルコユリ、ホウチャクソウ、ヤマユリなどの百合の仲間は杉林ではおなじみです。落葉広葉樹主体の雑木林の林床、つまり自然林もしくは二次林の場合は春先は陽が当たるためかチゴユリなどはそれほどみかけません。他の草本の勢いに負けてしまう感じですね。

ただ一部で唱えられている「植林地は自然が豊かで動植物の種類数も多い」という主張は私は疑問に思っています。植林はもともと自然状態でいろいろな植物が生えている自然林を伐採し、杉や檜や松などを植え、作業道を通し、苗が育つとまた木材として切り出すわけですが、人為的に比較的短いスパンで自然環境が撹乱・改変されることによって、結果的にさまざまな自然環境が同時的同所的に出現します。それによってその小規模かつ多様な環境のそれぞれに適応した生き物が残存し、または他から進出してくると考えられます。

原生的な自然林の場合は、天変地異が起こればがらりと変わるものの、そうした大きな圧力と圧力の間はわりあい穏やかな環境なので、その環境に最も適した動植物がしだいに優先してくるということがあるでしょう。したがってそうした長期にわたり安定した林のごく一部分だけを、例えば数ヘクタールを切り取って同規模の植林地と比較すれば、かえって自然林のほうが動植物の種類は少ないという場合もあるかもしれません。しかしそのことをもってして植林地や人工林のほうが自然が豊かというのはほとんど詭弁に近く、かなり無理がある主張です。

 

高校生たちと

 

先週の5月24日に続いて、地元の高校=山形県立遊佐高等学校の2年生生徒たち30余名と湧水のフィールドワークです。鳥海山の南西側麓に広がる白井新田地区は約210年前に鶴岡を拠点とする酒井藩によって開田された地域です。

比較的なだらかで広大な土地(当時は大部分が原野・山林)はあるものの丘陵地のような小高いところなので水が不足しています。これでは水稲を栽培するのは困難です。そのためにもっと標高の高いところにある湧泉の水を人為的に引っ張ってきました。3kmほどの距離を人手でえんえんと掘って用水路を作ったわけです。素堀なので一見しただけでは非常にきれいな渓流のようにしか思えないかもしれませんが、まったくの人工河川です。

田んぼに最初に水が入る地点である藤井の集落から、山中の山ノ神というところまで、用水路に沿って2時間近くみんなで歩きました。山ノ神は村と山との境界線・結界にあたる場所で、いわばこれより下は日常の世界、これより上は非日常の世界です。かつては村人が山に入る際にはここで安全豊穣を祈願しました。数年前までは大きな赤松がはえていたのですが、残念ながら松枯病で枯れてしまい、今は切株しか残っていません。

今回のフィールドワークは水路の立体交差や温水溜池、他の用水路に水を融通するための仕掛けなどを観察しながらの勉強です。狙いは、湧水とその利用の仕方、また湧水を主な水源とする河川と、雨水(うすい)を主な水源とする河川との景観や植生のちがいなどを把握することです。もちろん授業の一環なのですが、天気もいいとあって気分は半分ハイキングですね。

山中の湧泉はこの山ノ神までは自然に流下してきて、ほどなくヒノソという谷川に合流していたのですが、それを強引に向きを変えて藤井まで持っていったのです。中には尾根を4mくらいも掘削した切通しの箇所もあり、当時の苦労がしのばれますが、現在でもこの水路を維持管理または補修するためにじつは多くの人が関わっています。

午後からは高瀬峡遊歩道に向かいました。ただし時間がないので、ヒノソにかかる第一吊橋をわたり蔭ノ滝までの往復です。滝の直前のヒノソの徒渉点では、前回よりはやや水量がおさまってはきたもののまだ雪解けの影響による増水で、結局ほぼ全員が流れに足を入れ「冷たい!痛い!」とわーわー言いながら渡りました。

子供用自転車

小学1年生のわが家の子供が、やっと自転車に乗れるようになりました。自転車自体はおととしくらいに通販で買っていたのですが、すこし前までは補助輪をつけて乗っていました。それが今年になってから近くの公園などで練習したところ、わりあいはやくスムーズに一人でこげるようになりました。めでたし、めでたしです。自転車というのは不思議で、いったん乗れるようになるとその後なんらかの事情でずっと乗っていなくとも、またすぐ乗れてしまいますね。時間が経ったから忘れた、まったく駄目ということはまずありません。

子供が三輪車を卒業して、そろそろ自転車が必要かなと思ったときに、真っ先に心配したのが、キャラクターものやファンシーものなどではない、シンプルでまともなデザインの子供用自転車ってあるんだろうか?ということでした。ホームセンターやショッピングセンターなどで売っているのは「こんなものはただでもいらない」と思うようなひどい自転車ばかりです。

それでインターネットでいろいろ探してみてヒットしたのがエー・エヌ・デザインワークス(a.n.design works)というブランドのAND-Vシリーズの子供用自転車でした。株式会社コア・ジャパンという若い会社の自社開発の自転車です。フレームの色は何種類かあったのですが、サドルやレバー、タイヤのカラーとシンクしていることや、他にはあまりない色ということで、オレンジを選びました。サイズはたしか16インチだったかと思います。

値段は税込12800円だったと思うので、子供用自転車としてはやや高目。とはいえしょせんは低価格&普及品です。品質的にはまあまあというところで、それは価格からいってしかたがありませんが、デザイン的にはなかなかのものだ思います。子供も気にいっているようです。

 

5/28の胴腹ノ滝

 

5月28日午前10時頃の胴腹ノ滝です。水量は前回(5/19)の予想どおり徐々にですが減ってきています。水温も左右とも0.1℃下がり、右が8.6℃、左が8.5℃です。気温は17.8℃で、鳥居あたりの気温より1.6℃低いです。無風状態だと大量の湧水で空気が冷やされて滞留しているためでしょう。

下の写真は駐車場造成の工事のようすです。車道とはかなりの高低差があるので、すこしづつ盛土して落ちつくのを待ちながら工事しているのかもしれません。立看板を見ると6月末までの工期とありました。

ただ、工事車両とはちがう不審な車も1台みかけました。右端に写っている白いバンがそれですが、仙台のナンバーで、作業服姿の男性が20リットル入りくらいの容器に数十個も胴腹ノ滝の湧水を汲んでいました。もともとそこから自然に湧いて出て流れている水なので、個人が自家用の飲料水として少量を汲んでいくのはかまわないのですが、商売目的で大量に汲んでいくのはやっぱり良くないですね。昨年にも一度同じような光景をみかけた記憶があるのですが、ひょっとすると同じ車かもしれません。

胴腹ノ滝周辺は個人の私有地ですし、車道から滝までの歩道の整備なども基本的に個人が善意で行っています。水も生活用水や農業用水・産業用水として下流側で地元の人が使用していますから、当然水利権もあるはずです。したがって無断で営業目的で大量の水を採取するのは許されないと思います。バンの後部ドアをあけて水を積み込むところにも出会ったので「それ自家用?もし商売目的だったら違法かもしれないねえ」と声をかけたら、「いやいや、そんなんじゃない」と言って、そそくさとまた滝のほうに行ってしまいましたけどね(念のために車のナンバーはしっかり控えさせていただきました)。

 

キンバエ

子供と公園に遊びに行ったら、足元のコンクリートの上になにやらピカリと光るものが。よく見るとハエの死骸です。体長は9mmほどですが、コバルトブルーの金属光沢がじつにみごとです。写真はiPhone4Sで撮ったものですが、携帯電話でここまで写るというのは驚きです。

あとで自宅ですこし調べてみたのですが、写真一枚だけでは、ハエ目クロバエ科のハエで、俗にキンバエまたはギンバエと呼ばれている、という以上のことは分かりませんでした。それに腐肉や糞などにたかるらしいので、あまり追求する気も起こりませんし。

 

マイデスク

 

クルミの机と椅子ですが、じつはこれは5月20日にご紹介した椅子に、5月22日にご紹介した机を組み合わせて撮影しています。お客様のSさんがご自分の部屋で専用で使われる椅子&机とのことでご注文があり、先日納品しました(諸々の事情で遅れてしまいましたが、Sさんまことにありがとうございました)。

木工房オーツーとして家具や木製小物などを作り始めて28年ほどになりますが、ご注文いただく家具でいちばん多いのはやはりテーブル類です。ダイニングテーブルであるとか机、座卓、センターテーブルなどですね。椅子といっしょにということももちろん少なくはないのですが、例えば大きめの食卓に椅子4〜6脚ともなると合計金額はけっこうなものになるので、椅子は市販の既製品というケースもあります。

ただ最近目立つのは個人専用の机と椅子です。書斎と呼んでいいのかどうかはそれぞれ異なるでしょうが、家族のテーブルなどとは別に自分専用の机と椅子がほしいという希望は徐々に増えているように感じます。いわばマイデスクですね。自分の部屋で自分の椅子に座り、自分の机で読み書きをしたり音楽を聴いたり思索にふけったり…。人にはやはりそういう空間と時間が必要だと思います。その際の椅子と机は直接肌に触れるものであるだけに、ぜひとも自分の体格と用途と好みに合ったものにしたいところですが、既製品ではなかなか合うものがないのが実情です。

机は置くスペースがあるのであれば大きいほうがなにかと便利で見映えもしますが、気をつけないと物置と化してしまうこともあります。反対に、個人で使われる机なら上記のような大きさのもの、必要最小限の大きさのほうが否応なしにきれいに片付くのでよしとする考えもあります。構造はあまり特殊なものにしてしまうとそのときは良くても、数十年以上の寿命を考えるとむしろできるだけシンプルにしたほうが応用転用がきいていいかもしれません。収納部分は別置きの家具として作るか、市販品でもキャビネット類なら比較的安くて便利なものがたくさんあります。

マイデスクですが、さて値段はどのくらいかといいますと、当然のことながら材種とそのグレードと大きさと構造等の違いによって 、椅子は1.5〜2倍、机は3倍くらいまでの開きがあります。たとえば甲板(天板)が畳一枚ほどもある机であれば材料実費だけですくなくとも20万はします。小ぶりのサイズでシンプルデザイン、甲板も一枚板でなく何枚かの矧合であれば仕上がりで15万くらいから。椅子は7万くらいからです。マイデスク、おひとついかがでしょうか。

 

月山と鳥海山

山形県の庄内平野からは、南に月山(標高1984m)、北に鳥海山(2236m)というふたつの大きな山が見えます。どちらも火山ですが、景観はかなり異なりますし、それぞれに特異な生物相を抱いています。かつて、鳥海山は日の山=日山(ひやま)であり、月山は月の山=月山(つきやま)、すなわち庄内に暮らす人々にとって両峰は日月=昼と夜=陰陽=宇宙を象徴するものとして、崇められ恐れられた存在でした。

きのうは前夜に雨がすこし降ったこともあってか、空気がきれいに澄んで月山と鳥海山がともにじつにきれいに姿をあらわしました。上の写真が月山、下の写真が鳥海山で、旧平田町付近から撮影したものです。