クルミの机と椅子ですが、じつはこれは5月20日にご紹介した椅子に、5月22日にご紹介した机を組み合わせて撮影しています。お客様のSさんがご自分の部屋で専用で使われる椅子&机とのことでご注文があり、先日納品しました(諸々の事情で遅れてしまいましたが、Sさんまことにありがとうございました)。
木工房オーツーとして家具や木製小物などを作り始めて28年ほどになりますが、ご注文いただく家具でいちばん多いのはやはりテーブル類です。ダイニングテーブルであるとか机、座卓、センターテーブルなどですね。椅子といっしょにということももちろん少なくはないのですが、例えば大きめの食卓に椅子4〜6脚ともなると合計金額はけっこうなものになるので、椅子は市販の既製品というケースもあります。
ただ最近目立つのは個人専用の机と椅子です。書斎と呼んでいいのかどうかはそれぞれ異なるでしょうが、家族のテーブルなどとは別に自分専用の机と椅子がほしいという希望は徐々に増えているように感じます。いわばマイデスクですね。自分の部屋で自分の椅子に座り、自分の机で読み書きをしたり音楽を聴いたり思索にふけったり…。人にはやはりそういう空間と時間が必要だと思います。その際の椅子と机は直接肌に触れるものであるだけに、ぜひとも自分の体格と用途と好みに合ったものにしたいところですが、既製品ではなかなか合うものがないのが実情です。
机は置くスペースがあるのであれば大きいほうがなにかと便利で見映えもしますが、気をつけないと物置と化してしまうこともあります。反対に、個人で使われる机なら上記のような大きさのもの、必要最小限の大きさのほうが否応なしにきれいに片付くのでよしとする考えもあります。構造はあまり特殊なものにしてしまうとそのときは良くても、数十年以上の寿命を考えるとむしろできるだけシンプルにしたほうが応用転用がきいていいかもしれません。収納部分は別置きの家具として作るか、市販品でもキャビネット類なら比較的安くて便利なものがたくさんあります。
マイデスクですが、さて値段はどのくらいかといいますと、当然のことながら材種とそのグレードと大きさと構造等の違いによって 、椅子は1.5〜2倍、机は3倍くらいまでの開きがあります。たとえば甲板(天板)が畳一枚ほどもある机であれば材料実費だけですくなくとも20万はします。小ぶりのサイズでシンプルデザイン、甲板も一枚板でなく何枚かの矧合であれば仕上がりで15万くらいから。椅子は7万くらいからです。マイデスク、おひとついかがでしょうか。