日別アーカイブ: 2016年7月1日

サンディングブロック

 

サンディングに限りませんが、木工品の加工では、凹凸の凸面=外側を加工するのに比べ、凹面=内側を加工するのはずっと手間がかかりますし、外側と同等程度にきれいに正確に仕上げるのは至難のわざです。手や道具が入るくらいの大きさの凹みならまだいいのですが、指先がかろうじて入るくらいのものとなると、既成の手道具はほとんど使えません。

そこで内側を刃物で切削したあとに、すべすべに均して磨き上げるのはもっぱらヤスリやサンディングペーパー(研磨紙)の出番となります。写真は刳物の内底を仕上げているところですが、市販のブロックなどでは大きすぎて中に入らないので、自作のサンディングブロックを使っています。

クルミの幅19mm×高さ28mmの角材を60〜80mmにカットし、指にはさんで支持できるように凸型に加工したものです。幅はなぜ19mmと半端な数字なのかというと、底にサンディングペーパーを貼りつけるための「はってはがせるタイプ」の両面テープの幅が20mmだからです。はみ出した部分はサンディングペーパーを貼る前にカッターできっちり切り取ります。その後に貼付けたペーパーの処理も同じです。ペーパー掛けはとくにエンドがだいじなので、確実にペーパーが木工品の内隅に届くようにするためです。

ブロックの底は平面がきちんと出てないと意味がないので、角材を凸型に加工したあと分厚いフロートガラスに貼ったサンディングペーパーの上で円をえがくようにこすって研磨します。黄色のマスキングテープに記した180という数字は、底に貼ったサンディングペーパーが粒度180番であることを示しています。このブロックは長さや粒度を変えて多数必要です。

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