月別アーカイブ: 10月 2015

小倉亜矢子 日本画展

 

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酒田市出身、1974年生まれで東京藝大日本画科卒後、2007年フィレンツェ賞展で優秀賞を獲得するなど、いまや圧しも押されぬ中堅どころの日本画家といっていい小倉亜矢子さん。

その個展が地元の酒田市のデパート清水屋内の画廊「ミュージアム5」で開催されています(10月28日〜11月3日、最終日は16時まで)。

写真はDMにも使われている「のどけき候」というF20の作品ですが、季節の花を描写しながらも単に具象でおわるのではなく、心象的なイメージを付加したデフォルメもかなりほどこされています。写実的でありながら幻想的でもあり、たいへん魅力的で独特な作風ですね。

20点以上並んだ作品は大作から小品まで、また今回の個展に合わせて描かれたものも多く(酒田市での個展は3回目)、非常に見ごたえがありました。数十万から百万以上する作品なので、私はほしいけれどとても買えないのが残念です。

 

自然産卵のサケ

 

鳥海山から山形県の庄内平野に向かって流れ出している川は日向川水系と月光川水系のふたつですが、いま月光川本流には自然産卵のサケ(シロザケ)がたくさんのぼってきています。

同じ月光川水系の河川でも牛渡川や滝淵川などのサケは基本的に人工的に孵化させたものですが、この月光川本流では孵化事業をだいぶ前にやめたので、いまこの川で目にすることができるサケは、人手のかかっていない自然状態のサケです(写真は旧朝日橋のすぐ上流)。ここで4年ほど前に産卵し孵化し稚魚となり、春先に日本海に下ったあとにオホーツク海やベーリング海を回遊し、再び自分が生まれた川に子孫を残すために戻ってきました。

サケがのぼって来る川はほかにもたくさんありますが、自然産卵のようすを誰でも容易に間近かに見ることができる川はきわめて限られます。まず水がきれいであることが絶対条件ですが、産卵するには砂礫状の川底から湧水が豊富に出ていなければなりません。さらに数メートルという至近距離でそれを観察するとなると、流速と水深がわりあいおだやかであることも必要です。溺れてしまうかもしれないような深みがあり、流れの早い川では危なすぎて観察どころではありません。

毎年この時期(10〜12月)に私はサケの観察に来ていますが、今年は遡上するサケの数が例年より多いように思います。ということは4年前の川の状況がかなり良好であったということです。

産卵・放精したサケは役目を終えてほどなく死んでしまいますが(魚体が白化しているのはその前兆です)、死後も決して無駄に終わるわけではなく、貴重な栄養源として獣や鳥に食われ、虫や微生物に食われていきます。サケを通じて生命の大きな循環を実感することができます。

地元の遊佐町はせっかくこういう自然を有しながら、それがどれほど特異で希有なことなのかをあまり認識していないように思います。もちろんサケは公的な許可を得ないかぎり捕獲はいっさいできませんが(勝手にとると密漁で逮捕されます)、眺めるだけでもすばらしい得難い体験となるにちがいありません。

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壁掛けの姿見

 

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先日は酒田市の方からのご注文の、オープン形式の棚をご紹介しましたが、それの下部には既存の鏡台の箪笥(収納)部分をはめ込むことになっていました。その収納部分の後端にはやや大きめの一面鏡が差し込んであったのですが、これをただ廃棄してしまうのはもったいないということになり、四方枠を新たにこしらえて、玄関の壁に姿見として再利用することにしました。

枠材はクルミの柾目。全体のサイズは厚み27mm、幅476mm、高さ1144mmです。鏡は厚さ5mmのものなので、これだけでも重量約6kg(全体で約8kg)。取り付ける場所の壁は石膏ボードに石灰ベースの左官材をコテで塗っているのですが、下地の木材がどれくらいの寸法でどこに入っているかはっきりしません。下地センサーで調べてみてもいまひとつ確信がもてません。したがって実際に取り付けるまでは正直のところ不安があったのですが、結果はオーライでした。ステンレスの丈夫な吊り金具を45mmのステンレスコーススレッド2本でしっかりねじ込むことができたので安心です。

 

オープンの棚

 

酒田市の方からご注文いただいたオープン形式の棚です。サイズは幅720mm、奥行445mm、高さ1500mm、板厚は22mmで、上のほうに可動式の棚板が2枚。下部は横架材のないコの字形ですが、これは既存の家具をまたぐかたちに設置するためです。

茶室で使われる諸々の道具類を収納するための棚で、基本的には他の人の目には触れないものなので、「できるだけ簡単に」とのお話でしたが、そうはいっても合板・集成材・MDFなどは使いたくありません。やはり無垢の木にかぎります。そこで材料はスギの人工乾燥材=KD材とし、若干の節ありは承知していただきました。各接合箇所も当工房のふだんの仕口にくらべると簡略化しています。ただし塗装はしっかり施していますので、染みがつくようなことはまずないでしょう。

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ゴムの豚

 

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ちょっと厚めの天然ゴムでできた豚の玩具です。大きさは全長で約9cm。秀逸なのはゴムの内側がショッキングピンクに色づけされていて、息を吹き込んで口をむすぶ部分がちょうど豚の鼻になるように作ってあることです。グッドアイデアです。4本の脚と二つの耳はゴム自体の成形加工で、息を強く吹き込むとそれらが突出するようになっています。

もっとも、へなへなせずにしっかり自立するようにするためには内圧が一定以上ないとだめで、こんどはそうすると結び口のゴムの部分が短くなってしまい、結ぶのにかなり手こずることです。空気が抜けにくいように、また簡単に破けないように風船などよりはかなり厚い皮膜になっており、それは理解できるのですが、これでもうすこし楽に結べれば言うことなしですね。

 妻と子供が春に所用で東京に行った際にお土産で買ってきたものですが、パッケージを捨ててしまったので、誰のデザインでどこで製造・販売しているのかわかりません。ご存知の方はお知らせくださるとありがたいです。

 

アルの避妊手術

 

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昨年6月に、某所に捨てられていた生後1ヶ月ほどとおぼしき猫の3匹のうちの一匹をもらいうけたわが家のアル(Albiflora=ラテン語で白い花の意)ですが、生後1年半が経ってようやくという感じで発情期を迎えました。体重が2.65kgとすこし小柄だったので、発情期も通例より遅れたのかもしれません。このところ連日連夜、びっくりするくらい大きな声で哭いていました。

それでいつもお世話になっている獣医さんのところに連れて行って、さいわい翌日すぐに避妊手術を受けることができました。経過は良好ですが、人(猫)が変わったようにすっかりおとなしくなってしまいました。今は疲れたのか私の布団の上に乗って寝ているところです。

避妊手術はかわいそうといえばその通りなのですが、もしそれをしないで妊娠して仔猫が何匹も生まれてもとうていわが家ではこれ以上は飼えません。生まれた仔猫を捨てたりするよりはベターと思って納得するしかないと考えています。

 

秋天

 

まさに秋天というほかにないすばらしい景観。鳥海山の頂上付近は白くなり(初冠雪は9月30日)、中腹は紅葉に染まっています。澄み切った空には雲が浮かんでいます。田んぼの刈り入れもだいたい終わり、農道や畦に沿ってイヌタデ(アカマンマ)やノコンギク(野紺菊)やアキノノゲシ(秋の野芥子)といった花がたくさん咲き乱れています。  ※ 写真は10/15のもの

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へんな夕焼け

 

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10月10日の写真ですが、じつに奇妙な感じの夕焼けがあらわれていたので、思わず車を停めて何枚も写真を撮ってしまいました。赤く太い帯が二重に出ています。どういう条件が重なるとこういった現象になるのか、私にはよくわかりませんが。

 

コーヒーブレーク 62 「最上川」

 

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爽やかや道なべて弓なりであり

地球が丸いということは、案外ずっと昔から多くの人々が感じていたのではなかろうか。とりわけ海では、遠くの舟や島が沈んで見えていたものが近づくにつれ浮上してくるように見えるということは、地球が(海が)もしまったき平面であるならばありえない視覚だからである。海上でなくとも陸地から大海原を見渡したときも、左右に広がる水平線がわずかながら弧をえがいていることはわかる。/しかしもし球体であるとしてもそれがどれくらいの大きさであるのかまでは、おいそれとはわからない。それを実証しようとすれば、原理的には緯度の異なる二つの地点における南中時の太陽の角度を測り、それをもとに地球の半径を推計する方法がまず考えられる。実際に紀元前200年くらい前にすでにギリシャのエラトステネスという人がこの方法で計測し計算したところ、実際の大きさに対し誤差10%ほどの値を得ているという。2000年以上も前に地球がほぼ球体であることや、10%くらいの誤差でその大きさを知っていたとは驚きである。

秋色にたたずめり行者岳文殊岳

鳥海山は大昔から山岳信仰の対象であった。とくに何々宗教というのではなくとも、ときおり火を揚げ白雪をかかげ雲をまとう巨体を、人間や獣などとはまったく異なる偉大な存在=神としてとらえたのはごく自然な精神のありようであっただろう。そしてまた私個人としてはそれで十分であって、仏教だのキリスト教だのイスラム教だのといった世俗的にして利権的な宗教団体に帰属転化することには強い抵抗を覚える。/しかしそのことはここではいちおう脇においておくとして、仏教的には鳥海山の本尊は薬師如来であり、その左脇侍が日光菩薩、右脇侍が月光菩薩。これは「薬師三尊」という仏像安置形式のひとつであるが、鳥海山南面の山形県庄内地方の場合を考えると、鳥海山から流れ出す川は二本あり、左側に位置する河川が日向川、右側に位置する河川が月光川であるのはこのためである。現在の日向川はもともとは日光川であったと思うが、なぜ日光が日向にかわったのかはよくわからない。なお上記の右・左は中尊=薬師=頂上からみての右・左であって、麓から眺めての右・左とは逆であることに注意。

川北といい川南といい最上川

最上川は流路延長229km、ひとつの都道府県を流れる川としては日本最大の河川である。流域面積は7040km^2、山形県のおよそ75%を潤しており、日本三大急流のひとつに数えられている。さてこれだけ大きな川なので、昔であれば対岸にわたること自体がすでに容易なことではなかったろう。橋をかけるには大きすぎるので、基本的には川船による渡しに頼ることになるが、それとて水かさが多いときや強風・吹雪・大雨などの悪天候時にはきわめて危険である。しばしば運航中止になったと思われる。/したがって最上川をはさんで北の地と南側の地とは気風や文化や政治にいろいろと異なる面があり対抗する面がある。北の中心地である酒田市は北前船時代からの商業中心の町、南側の中心地である鶴岡市は江戸時代の酒井藩の城下町として栄えてきたという経緯もある。/しかしだ、地域人口が急速に減少し、半面交通や情報や経済全般や文化など南北の差は実際にはさほどなくなってきたと思う。違うといってもあくまでもそれは個人差であって、北と南とでマスで客観的に差異が指摘できることはまずないのではないか。とりわけ外部から訪れる人にとっては川北と川南のちがいなどどうでもいい都市伝説みたいな類いの話だ。

 

スノコ

 

750×900mmのスノコ(簀子)です。布団とかを載せておくのに自宅で使用しているものですが、板厚が22mmあるスギの板なので、かなり丈夫で、大人がのってもこわれる恐れはありません。

なぜわざわざ「大人が〜」と言うかというと、前に使用していたホームセンターから購入したスノコがあまりにちゃちで壊れてしまったからです。厚さ10mm弱のキリ(またはファルカタ?)の板を、これまた細い3本のキリの桟に表からピン打ちしているだけ。うっかり上に乗ったら板がばっきり折れてしまいました。

それではということで工房にあったスギの板で新たに作ったわけですが、受け桟は4本に増やし、板はその桟の下からステンレスの木ネジで止めています。スノコは基本的に湿気対策なので、材料は素木で無塗装ですが、面取りなどはしっかり施しています。

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