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充電式インパクトドライバー

 

懐のせまい場所でドリル類の電動工具を使うのはたいへんです。体勢が思うように取れないだけならまだしも、機械そのものが入らないのならば作業が不可能になってしまいます。先日も建築のリフォーム工事でそんなことがあって、えらい難儀をしました。家具の場合でもたまにそういうケースがあって、これまでは手回しの平べったいラチェットドライバーなどを用いて木ネジを締めていました。しかし小さなネジならともかく、長さのあるコーススレッド(木工事用の粗目の木ネジ)の締め込みは、手回しではとても無理です。

そこで登場するのが充電式アングルインパクトドライバー。インパクト(打撃回転)機能のないふつうの充電式アングルドリルドライバーは以前から持っていますが、インパクトに比べるとやはりトルクはずっと弱いので、コーススレッドや太め長めの木ネジの締め込みは困難でした。

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写真の機械はマキタのTL060Dというモデルで、14.4Vの汎用リチウムイオンバッテリーBL1430またはBL1440を差し込んで使います。締め付けトルクは60Nで、アングル型でない通常の充電式インパクトドライバーに比べると半分以下の力ですが、90mmとか100mmとかの長大なコーススレッドでも締めるのでない限りは大丈夫のようです。この前もクルミ材に65mmのコーススレッドをねじ込んだのですが楽勝でした。

ドリルの先端が90度曲がっているアングル型の利点はなんといってもその先端部分の高さがきわめて小さいことで、このモデルの場合で53mmです。下の写真は当工房で9年近く使用している普通型インパクトドライバーと、今回仕入れたアングル型と並べてみたものですが、差は歴然としています。前者の本体長さ145mmに対して53mmですからね。この短いヘッドに最短のビットを装着して60mmなので、通常の木ネジなら90〜100mm程度の空間があれば穴をあけたりネジを締めたりすることができます。

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さて値段はですが、電池や充電器なしの本体のみでも29100円(税抜定価)と決して安くはありません。電池1個と充電器のフルセットなら53600円もします。それだけのアテがあるかどうかは、どんなものを作るのかによりけりでしょう。

 

コーヒーブレーク 5 「はるかなる」

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一人二役なり己に豆をまく

「鬼は外、福は内」とばかりに豆を撒くのも節分の行事のひとつ。「福は外、鬼は内」と唱えることもあり、他の掛詞もいろいろあるようだ。豆(大豆)は正月の黒豆といい「まめに暮らす」ということでなにかと出番が多い。何が鬼で、何が福ノ神なのか明らかであるのなら話は簡単だが、実際のところは人により時と場合によりさまざまだろう。同じ人間が鬼にも福にもなる。/豆撒きでまく豆が大豆ではもったいないとか不衛生である、拾いきれなかった豆が後日の掃除で黴だらけになって発見されるということやらで、今はごく小さなパックになったピーナッツやでんろく豆などを撒くのもふつうになってしまった。

雪しまき平成はやはるかなる

「し」は雪の古語であるという。巻くような雪ということで、つまり吹雪だ。きのうも猛烈な地吹雪で、ほとんど視界がきかず前の車もみえないホワイトアウトだった。そんな中、ヘッドランプも点けず走っている車もときおりあってびっくりする。危ないなあ。自分の車が他者からどう見えているのかを認識しない、自分からの一方的視線しか持たないあほうである。/中村草田男はかつて「降る雪や明治は遠くなりにけり」と詠んだが、平成という年号もすでに26年目。平成生まれの中学生高校生がいることに軽いショックを覚えたのもすでに昔の話だ。

底冷えや肉球の桃色なれば

うちには猫が一匹いる。名前はトント、じきに10歳になる。白地に茶トラ++雉子トラ+アメリカンショートヘアの不規則で渦巻く模様のミックスという具合だ。まだ若い猫のときに迷い猫(捨て猫?)だったのを保護した雑種である。膝に乗ることやひっくり返ってじゃれるのも大好きで、ブラシ掛けや爪切りもまったく嫌がることがない。猫によっては、たとえばもう死んでしまったが以前の飼い猫のミャースケやマーブルは逆で、ブラシや爪切りばさみを見ると後ずさりして逃げていった。それでも、前脚の爪はときどき切ってやらないと飼い主にも危害が及ぶおそれが大なので、無理やり押さえつけてでも爪を切るのだが、それはもう一仕事であった。それにくらべるとトントはとっても楽。膝の上でしずかに仰向けになってなすがままにされている。爪は猫にとって最上級に大事な武器・道具のはずなので、そんなんでいいのかという気もするが。ちなみにトントという名前は昔の映画『ハリーとトント』という題名から妻がとったもの。そっちのは雉子トラでしたけどね。

鳥海山月山の白山となりて冬うらら

2月はこの地では厳寒期であり降雪の日も多い。俳句では伝統的には2月はすでに春とされるのだが、まったく冗談じゃない。しかしながら冬至は1ヶ月以上も前にすぎて日が長くなりつつあるのは実感するし、たまに快晴の日があると真っ白な野原や山がみえてすばらしい景色があらわれる。鳥海山と月山は庄内平野からのぞまれる大きなふたつの山で、どちらも標高2000m前後の独立した火山である。日本海にほど近い位置にあるので降雪量はたいへん多く、冬は真っ白になる。

 

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冬の点景

 

水場や杉林、川のようすなど、目に止めた冬の景をいくつかご紹介します。どれも特別なものではなく、ごくありふれた光景かもしれませんが、私にはとても美しいものとして感じられます。

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昇降盤で溝突

 

家具や建具の部材にガラス・鏡板などをはめ込むための溝をつける方法はいろいろありますが、溝の幅と深さが小さい場合は昇降機能付の丸鋸盤=昇降盤を使うのが便利です。ただし溝を片方の端からもう片方の端まで貫通させる場合ならまだしも、溝を部材の途中から入れて途中で止めるのはなかなか難しいことです(引戸や扉の縦框などはみなその必要があるのですが)。

部材の片方の木口が宙に浮いた状態で回転している丸ノコの刃に接するわけですから、よほど注意しないと材料がはじき飛ばされたり作業者が大怪我をする可能性さえあります。したがって以下に述べる方法は機械の操作に習熟した人のみを対象にするもので、素人や駆け出しの職人が真似してはいけません。

加工する部材は両手で保持するのですが、丸ノコの刃の出の位置から定盤の手前端までの長さより部材が長く、しっかりと手で支えられるだけの長さがまず必要です。それより短い場合は右手も左手も不安定な状態で材料を支えることになるので、そのままではたいへん危険です。しかしながら長さ30cm、40cmといった扉は家具にはつきものなわけで、これを昇降盤で溝突するには一工夫しないといけません。下の写真がそれです。

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昇降盤の刃口板から鋸刃がすこし出ていますね。径305mmの100枚刃です。その脇に貼った黄色いマスキングテープに描いたにょろにょろは「ここからここまで刃が出てますよ」という印です。写真の右側または上方の、縦に短い棒をビス止めしてある白っぽい横置きの角材が扉の縦框で、長さ約45cm。これの途中に鏡板がはまる長さ30cmくらいの溝を突こうとしているところです。縦の棒は短い框材を確実に保持するためのもので、もともと縦框は仮組などの関係で通常でも仕上長さより両側を3〜4cm延ばしていますので、そこを利用して両端にビス止めしているわけです。

この例では溝の幅は7mmで深さ5.5mmです。この程度の浅い溝なら上記のような工夫をすることで、トリマーなどで溝を突くよりはるかに早くきれいに加工することができます。もちろん言うまでもないことですが刃は最高度に切れ味のいい刃でないと切削抵抗が大きいので逆に危険です。また深さ15mm以上もあるような深い溝はこの方法でやってもなお危険度が高いのでやめましょう(→ものすごく面倒ですが、トリマーやルーターですこしづつ何度も何度も掘り込んでいくしかありません)。

 

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1月の胴腹ノ滝

 

1月は仕事の都合もあって3回しか胴腹ノ滝へは行けませんでした。4日・13日・22日です。周囲が完全に雪で覆われて、さすがに滝の水量も目に見えて減ってきました。水温のほうは大きな変化はありません。単位は℃です。

胴腹ノ滝の右側(湧水)   8.5   8.4   8.5
胴腹ノ滝の左側(湧水)   8.4   8.4   8.4
鳥居の前の表流水      4.0   3.8   4.2
胴腹ノ滝の前の気温     1.4     -5.1     -2.4
鳥居の前の気温       0.9     -5.1     -3.0

写真は1月13日の午前9時半頃のものですが、この時期になると逆に湧水の暖かさにほっとした気分になります。なにしろ気温との差がこの時は13.5℃もあったのですから。夏場とは逆ですね。

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玄関点景 その2

 

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わが家の玄関は一坪強の大きさであまり広くはありませんが、窓なしながら、入口の磨りガラスのドアと居間とのしきりのドアからの関節光がたっぷり入るので、わりと柔らかな光に包まれています。壁はすべて石灰ベースの左官材料の塗り壁で、すこしざらついた感じのオフホワイト。そこに左側の壁から壁へ渡したクルミの棚板が1.9mくらいあるので、小物や花などを飾るのにかっこうの場所になっています。

それで、今回は焼き物のミニハウス群。いちばん大きいもので高さ4cmほどですが、茶の色合いは煉瓦を、屋根のまだらな白は降った雪を連想させます。このミニハウスは山形県上山市の秋之野窯の神保登さんの手によるもので、陶器類の製作のおまけみたいなものです。元々、陶器作品のディスプレイ用の小物として作られていたものを、私が気に入って50個ばかり注文で作っていただいたもの。もう十数年前になると思います。その後、当工房の家具のお客様からも要望があっていくつか小分けしたので、上の写真に並んでいる13個はその残りです。

焼き物でこういったものが作れるなら当然木でも似たものはできそうにもつい思ってしまいますが、陶土とちがってそう簡単には成形できないので、コスト的にはきびいでしょうね。でもまあ、そのうち試してみましょうか。

 

コーヒーブレーク 4 「石棺」

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かまくらのなかにかまくらつくりいし

雪をドーム状に積み上げ横から穴を掘って中に人が入れるようにしたものがかまくらであるが、語源的には「神座」とも「竃蔵」ともいわれる。私も子どもの頃からよくこしらえたが、積雪がさほど多くないので必要な量の雪を集めてくるのが一苦労なのと、真冬でも気温が0度を上回ることが珍しくないためにせっかく作ったかまくらが短時日のうちに崩壊してしまうのが残念。しかしうまく大きくかっこうもいいかまくらができたときはともだちも呼んで、餅や蜜柑やお菓子を食べたり花札をしたりして遊んだ。なにしろ家の材料が雪なので、壁に厚みがあればしごく簡単に棚を作ったり、大きめのくぼみの中にミニかまくらを作ったりすることもできる。自分だけの秘密のポケットをこしらえたりも。

大寒の石棺のごとくに日本列島

石棺という文字をみるとチェルノブイリの原発事故を思わないわけにはいかない。事故を起こし大量の放射性物質をばらまいた原子炉および建屋を鉄材とコンクリートですっぽりと封じ込めたあの「石棺」である。むろんもともとは死者を祀るために石材でこしらえた棺の一般的な言葉のはずなのだが、チェルノブイリ以降すっかりその意味がかわってしまった。むしろ前後の文脈などもいっさいなしに石棺ということばを出されたときに、第一義としてチェルノブイリのそれ、第二にそれ以外の意味での石棺の意がくるのが当たり前になってしまったように思う。おそろしいことだ。/そして今、2011年3月11日以来、程度や濃淡の差はあれど日本国全体が放射能におびやかされている。宇宙から眺めたらごつごつたる山河が雪に覆われた日本列島は、まるで石棺のようだ。

剪り口に血のにじみや水仙花

水辺に咲く水仙の花。ここらでも雪が溶けて地面が黒くのぞくようになると真っ先に咲く花のひとつである。人家の周りや道路のそばなどでよくみかける花であるために昔からある日本の原風景のように思うのだが、じつは原産地は地中海沿岸地域であって、中国を経由して古くにわが国に渡来した。植物にしろ動物にしろ太古からの「地のもの」とすっかり信じられているものの中には、ほんとうは海外から人為的にもたらされたものは少なくない。/さてスイセンはヒガンバナ科Narcissus(クロンキスト体系ではユリ科)に属する一群の植物の総称で、多年草で冬から春にかけて花を咲かせる。花びらは6枚だが、外側3枚は萼(がく)で内側の3枚が本来の花弁(かべん)、そしてその6枚をあわせて花被片(かひへん)という。また中心部にある筒状のものが副花冠(ふくかかん)である。…という具合に花の仕組みも素人には一筋縄ではいかない複雑さがあるが、ある程度の知識をもっていれば花を眺める楽しみが倍加することは確かだ。水仙は全体が有毒で、牧場などで水際に水仙が連なっていることがあるのは、牛や馬や山羊などが水仙に毒があることをわかっていて食べないことによる。

 

はこぼれ

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先日木のパーツをノミ(鑿)で削っていたら、途中でなにかにがつんと当たってしまい、ごらんのように刃がぼろぼろになってしまいました。まさかそんなところに金物があるとは予想もしていなかったので、玄翁で思いっきりノミの頭を叩いたらこのありさま。

ノミは3分(刃の幅9mm)のものなのでまだ救われますが、これだけひどい刃こぼれだと修正するのに軽く30分、下手すると1時間以上かかるかもしれません。10本組の追入れノミはもう一組あるので、とりあえずそちらの3分ノミを使えば急場はしのぐことができますが、それでもかなりめげてしまいます。

ほんとうはタイトルを「刃こぼれ」にしたかったのですが、なぜか漢字変換ができません。1週間前くらいにブログソフトを新しいバージョンにしてからのようです。私にはパソコン等の詳しい知識はないのでお手上げです(車の運転は普通程度にはできても、整備や改造などはぜんぜんできないのと同じです)。

 

棚板受け

家具において棚板の高さ(上下の間隔)を変えられるようにする=可動式棚にする方法にはいろいろありますが、当工房の標準的なやり方としてはねじ込み式の金属製ダボを用いる方法があります。これはダボの雌ねじ(メン)を家具本体の側板の表面にフラットになるように50〜100mm程度の一定の間隔で埋め込んでおき、棚板が来る位置に雄ねじ(オン)を切ってあるダボをねじ込む方法です。

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写真はその雄ねじと雌ねじの、板に取り付ける前と後の状態です。ダボの径は通常12mmと9mmがありますが、これは12mmのもの。材質は真鍮ですがニッケルメッキが施されています。雌ねじを板に取り付けるにはあらかじめ径11mmの下穴を木工用ドリルのショートビットで開けておき、そこに雌ねじをげんのうで叩き込みます。雌ねじには段状の返しがついていますので、一度叩き込むと抜けないようにがっちり固定されます。

棚板受けのダボにはもっと簡略なプラスチック製のダボや、雌ねじなしのただの穴に金属製ダボを差しこむだけのものもあります。市販の量産家具の大半はその方式で、理由は単純にそのほうが圧倒的に部品単価が安く加工の手間も省けるからですが、もちろん強度・耐久性はかなり落ちます。

また最近では梯子形状の金属製レールを縦に4本ネジ止めとし、ダボではなく金属製のS字形状のフックを4個、レールの長方形の穴に引っ掛けるやり方もよく見かけるようになってきました。プラスチック製のダボなどよりはしっかりしていますし、可動のピッチを細かく取れるのはいいのですが、レール+フックの厚みのぶんだけ棚板と家具本体との間に隙間ができてしまうことや、棚板と棚板の間にもとうぜんながらレールが出っ張ってしまうという難点があります。見た目からいってもレールがやたらに目立ってしまうきらいがありますね。

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金属製の雄ねじ・雌ねじを用いる場合の、棚板のほうの加工は板の裏側に4カ所凹みを付けることです。ただし無垢材の棚板の場合は湿度などで若干の幅の収縮が起こることがあるので、それを考慮して幅14mm深さ3mmの欠き込みとします。切削はトリマーに6mmのストレートビット+トリマーシューを装着して行います。上の写真で左側の黒い扁平なアタッチメントがシュー(靴の意)です。

 

ポケモンの群集の絵

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昨年10月29日の記事で、自宅のトイレの壁に子どもの絵を月代わりくらいの間隔で飾っていることを書きましたが、上の写真はそれの最新判です。

私にはよくわかりませんが、ポケモン(ポケットモンスター)のさまざまなキャラクターを寄せて描いたものだそうです。一体ではなく群集であることや、画面の構成や色彩バランスはなかなかのものと感じます。私もデザイナーの端くれですので、これは単なる親ばかの感想ではありません。