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荒れる海

 

一昨日は用事があって秋田県にでかけたのですが、海岸よりの道を走っていると強風のためばかりではないと思いますが、日本海が大荒れに荒れ、かなり高い位置にある道路まで波しぶきが飛んでくるという状況でした。

先を急いでいたのですが、これも千載一遇と思い、パーキングに車を停めて20枚くらい写真を撮りました。波高は7〜8mほどありそうで、ときおり岩に当たってくだける波が爆発的なしぶきを上げます。雲間から海面にも断続的に日差しが当たっていたので、輝く海面と白濁し渦巻く海面とのコントラストは、おそろしさとともにたいへん美しくも感じられます。こういう光景を見ると心がさわぎます。

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コーヒーブレーク 61 「風切羽」

 

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すべすべの核弾頭の頭なめている

世界には現在約17000発の核兵器があるという。ロシアとアメリカでその9割を占めるが、その他に保有が確実な国あるいはその可能性が疑われる国はイギリス、フランス、中国、インド、パキスタン、北朝鮮、イスラエルである。保有数の一位二位がロシアとアメリカであることは容易に想像できるが、では第三位はどこかというとなんとパキスタン。年間20発ほどの核弾頭を製造しているらしく、このままだと近い将来に世界第三位の核大国になるという。言うまでもなく背景には隣国インドとの確執がある。/また核爆弾の肝となるプルトニウムの保有量は日本が世界一であって、およそ45トン・核爆弾5000発分に達するとみられる。そのことが原子力発電が事故や被曝や不経済等の理由によって多くの反対を受けながらも、廃絶できないことの最大かつほんとうの理由であるとする見方がある。

たくさんの動物に見られ秋彼岸

年に2、3回は動物園に行く。たいていは秋田市の大森山動物園だが、水族館の動物もということであれば、男鹿水族館(GAO)やリニューアルされた鶴岡市の加茂水族館などである。獣や鳥や爬虫類・両生類・魚などを眺めながらのんびり散策するのは楽しい。ただ子供といっしょだと興味の観点がことなるので、気にいった動物をじっくりと心ゆくまで観察することができにくいのが難点である。/動物園は動物に対する一種の虐待であるという声がある。狭い園内と檻に閉じ込めて一生そこですごすことを強制するのはおかしい、かわいそうだと。たしかにその面は否定しがたいものがあるが、一般人が野生状態の動物にふれる機会などは実際にはほとんどないわけで、動物園や水族館などがなければ自然(の動物)がだいじであるといってもそれは頭の中だけでの観念的な産物にすぎなくなってしまうだろう。動物園はいまは単なる見世物小屋ではなく(それはずっと昔の話だ)、動物の生態や行動を観察・研究し、保護・増殖する重要な拠点にもなっている。

風切羽きれいに研いで秋つばめ

ツバメの数が少なくなった。秋になったからということもあるが、そもそもの飛来数が昔にくらべずいぶん減ったと思う。それは絶対数が減少しているということなのか、町場では営巣できるような建物などが少なくなった結果としてツバメが人の目につかなくなってきたということなのかはよく分からない。/私の木工房の作業場でも以前はよくツバメが中に入ってきた。天井が高く、屋根のトラス組の構造材がむき出しになっているので、ツバメが巣づくり子育てをするには絶好の場所なのだろう。しかし、基本的に日中しか人がおらず夜は閉め切ってしまうことと、材木はともかく機械や道具や加工中の部品や完成品に糞が落下付着したのではたいへん困る。それでツバメが入ってくるつどに長い棒を振り回すなどして追い出すのだが、向こうも場所的には非常に気にいっているとみえ、なかなか外に出ていかない。あきらめて外に出てくれるまでは帰宅もできないので、一人で仕事をするようになった10年くらい前からは入口の大きな引き戸はだいたい閉ざして仕事をするようにしている。ツバメの飛来する5月頃でもけっこう暑い日があるので、それはそれで困るのだが。

 

昇降盤ホゾ取り装置での駒の加工

 

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家具の部材のホゾは、通常の大きさと形であれば昇降丸鋸盤に付属している ホゾ取り装置で加工します。ただし専用のホゾ取り盤のように縦と横を同時にカットしたり勾配切りをするとか、ふつうの丸ノコ刃以外の特殊な形状の刃などを使うことはまず不可能で、縦挽用の刃で材料の長さ方向に切ることしかできません。懐もそれほど広くないので、幅広の材に太く長いホゾを付けるなども不可能です。それでも一本ずつ手作業でホゾを切っていくのに比べれば作業効率と加工精度は雲泥の差があります。

写真はテーブル類の甲板と脚部とを締結するための駒止用の駒のホゾ厚を切っているところです。幕板などに開けたホゾ穴の大きさは8mm幅だったのですが、ホゾ厚もまったく同じ8mmだときつすぎるので、0.1mm弱薄く微調整しているところです。

この駒は長さ80mmしかありませんので、駒を直接手で持って加工したのでは非常に危険です。そのため専用の自作のホルダーに駒を入れてトグルクランプでしっかり押さえながらカットしています。

刃はカネフサの径305mm、50枚刃、刃幅2.0mm、台金厚1.5mmという縦挽専用の刃ですが、通常のカタログには載っていない刃で、メーカーに電話して特別に分けてもらったものです。ただし購入はなじみの機械屋さんを通してのみ可です。

 

ジオガイド養成講座 8

 

9月23日は鳥海山・飛島ジオパーク構想の「ジオガイド養成講座」の第8回目(希望参加の久慈市行を除くと第7回目)でした。場所は遊佐町生涯学習センターで、リードクライム株式会社の井東敬子氏による「ガイドの安全管理基礎編」「伝え方の基礎知識」という講義です。

井東敬子氏は長年、いわゆるネイチャースクール&ガイド的な仕事をされてきた方で、現場での豊富な経験にもとづく具体的な講話およびワークショップがたいへん面白かったです。ガイドは最終的にはその人の性格や資質に大きく左右されるので、細部では当然ながら井東氏とは異なるやり方をされる方も少なくないと思いますが、それでも参考になり刺激となる部分がいろいろありました。ジオガイドの場合でも基本・大筋はシステマチックに構築していかないといけないなという思いを強くしました。

下の写真は4〜5人ずつに分かれたテーブルで行われた最初のワークですが、事前説明などはいっさいなしに、この絵だけをみてどこが危険かを話し合うものです。細かくみれば10カ所ほど問題箇所を指摘できそうです。こういうわりあい単純なことですら人によって注視するところが違いました。

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松ぼっくり

 

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子供が拾ってきた松ぼっくり。調べてみたらドイツトウヒの実のようです。樹はクリスマスツリーにもよく使われています。長さ12.5cmですが、最大で20cmにもなるとか。

大きさ的にも立派ですが、均整が取れた形で細部の造形にも微妙な雰囲気があってたいへん美しいと感じます。棚板の上において横からマクロで撮影したのですが、こうして眺めているとなにか動物のようにも見えてきます。

 

コーヒーブレーク 60 「あやまちは」

 

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あやまちはくりかえしません心太

広島の原爆死没者慰霊碑には「安らかに眠ってください 過ちは繰り返しませぬから」という言葉がきざんである。この碑文に対して「広島は原爆の被害者なのに、過ちをくり返さないというのはおかしい」という頓珍漢な批判も過去にはあったそうな。言うまでもなく広島だ長崎だ日本国だというような狭い話ではなく、人類全体が二度と同じような過ちを起こさないという意味である。/心太(ところてん)はテングサやオゴノリといいた紅藻類をゆでで溶かし、その寒天質を冷ましてかためた食品で、天突きという器具に入れて押し出して太めの糸状にしたものを酢醤油などで食するのがふつう。ところでなぜ漢字で心太と書くのかだが、ずっと昔は当該食品を「こころぶと」と呼んでいたようで、それに心太という字をあてたためにいつしか「こころふと」→「ところふと」→「ところてん」となったとか(異説もある)。そういった経緯があるとはいえ、字面と実体との大きな落差がとてもおもしろいと思う。しかしだ、はじめての人は心太をところてんとはぜったいに読めませんよね〜。

蒼穹の剥落はげしき小鳥来る

なぜか俳句では小鳥は秋の季語ということになっている。秋に大陸などから飛来する小鳥や、留鳥の小鳥類が山地から平地に降りてくるなど、他の季節にくらべその存在がとても目立つからということらしい。さらに、秋に渡来する小鳥のなかでもアトリやジョウビタキやマヒワといった、彩りの美しい鳥たちは総称して「色鳥」とも呼ばれる。/私はバードウォッチングの趣味はとくにないが、山形県唯一の島である飛島は野鳥の宝庫といわれている。渡り鳥の中継地として重要な役割を有しており、約300種もの鳥が観察できるそうだ。シーズン中は大型の望遠鏡やカメラをたずさえたおおぜいのウォッチャーでたいへんにぎわうらしい。

大花野夜には星座もくわわりぬ

高い山への登行につきものといっていいお花畑(畠)は夏の季語。それに対して花野は秋の季語とされる。たしかに高山地帯では8月の中旬頃には早くも秋の気配が濃厚で、咲く花もとたんに少なくなる。鳥海山の場合は早い年だと9月末頃には初冠雪があるくらいだから、山上で秋に大花野という光景はまずありえない。やはり花野はもっと低いところの丘や平地で、キク科の植物を中心にたくさんの花が地を埋め尽くすようにして咲いている光景にこそふさわしい言葉だろう。/私もある池の周囲でみた白花のゴマナや淡青紫色のノコンギクの大群落、それから湿原での点々とではあるものの白いウメバチソウがたくさん咲いている光景が忘れられない。

 

カラフルな鉛筆

 

工房で家具等の製作時に用いる鉛筆が在庫がわずかになってきたので、新しく購入した鉛筆です。部材を加工する際の墨付は基本はシャープペンシルですが、メモを取ったりラフスケッチを描いたりするときは普通の六角軸の鉛筆を使います。

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写真の鉛筆は三菱鉛筆のuni Palett(ユニ パレット)ですが、軸のカラーリングが3色のパステルカラーになっています。まあメーカーとしては小学生向けながら比較的高品質な鉛筆を、という狙いがあるのでしょう。税抜定価で600円ですから、一本50円です。

しかしこの色合いは雑然とした作業場で使うにはたいへん便利で、木片や削り屑やいろいろな道具がまわりにたくさんあっても見分けがつきやすく、紛失のおそれも少なくなります。通常のシックな濃緑や小豆色、黒色などの鉛筆ではいざ必要なときに探すのに一苦労することがありますからね。ただし基本子供向けといっても品質は中級以上のものでないとだめで、100円ショップで売っているような折れたりかすれたり軸が削りにくい材質の木であるなどというのでは話になりません。その点、このuni Palett は書き味もいいし軸もナイフで楽に削れるので、たいへんいいです。

 

檜の薄板

 

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神奈川県のある方からご注文いただいた檜(ヒノキ)の薄板です。サイズは厚さ1.0mm、幅26mm、長さ150mmとごく小さなものですが、精度と平滑度はしっかりしています。

なにに使われるかは内緒ですが、ヒノキ材でこれくらい薄い板は市販ではまずないでしょうね。日曜工作の材料としてホームセンターあたりで小さいサイズの角材や板材・丸棒などはあるようですが、当然ながらご自分の目的とする樹種&サイズにぴったり一致するものというのはなかなかありませんので、今回のようなご注文とあいなったわけです。

ただ少量の薄板であっても、作るときはまず26mm厚さ、幅5〜6cm、長さ500mmくらいの板を正確にこしらえ、それを薄切り専用の丸ノコの刃で慎重にカットします。これは手で確実に保持できるだけの大きさと剛性がないと非常に危険であることと、加工精度が出ないからです。

そうした下拵えと機械や道具のセッティングに手間がかかるので、あとは数量がすこしくらい多くても少なくてもほとんど手間は変わりません。つまり少量であればあるほど1枚あたりの単価はぐんと高くなります。今回ももし100枚のオーダーであれば単価は2割くらいまで下がると思います。今回はそこらへんの事情をすんなり理解・ご承諾いただいたのでよかったのですが、いつもそうだというわけではなく、ものすごく驚かれて(「たった1個なのにどうしてそんなに高いの!」)不発に終わることも珍しくありません。

 

子供たちとキャンプ&登山

 

シルバーウィークとも称されるこの連休中の二日間、うちの子供とその友だちも連れてキャンプ&登山に出かけました(9/20~21)。キャンプは鳥海高原家族旅行村で、テント場に山岳用のテントを設営しました。食事はすべて子供たち中心の自炊です。

30張近くある他のお客はたいていがオートキャンプ的なかっこうで(ただし電気設備やシャワーなどはありません)、背の高い大きなテント+タープ+バーベキューという組み合わせがほとんどです。はっきりいって私はそういったキャンプにはまったく興味がありません。わざわざ自然の中で寝泊まりするのに自宅や街場でのそれと同じようなことをしてもちっとも面白くありません。

翌日はテント等を撤収してから、鳥海山の湯ノ台口コースを、滝ノ小屋〜河原宿まで登ってきました。ここも連休とあってたいへん人出が多く、第一駐車場は満杯のため徒歩で15分ほど離れた第二駐車場に車を停めました。気になったのは、第一駐車場で他の登山者の迷惑もかえりみずぎちぎちに駐車している人がいることです。車がUターンできるように、トイレや案内板・登山道入口付近には車を停めないで空きスペースを作っておくのが常識だったはずですが、かまわずそれらの真ん前に車を置いている阿呆どもがいます。

山中も人は多かったですが、晴天ながら雲がときどき視界を閉ざす天気で、風もすこしあったので涼しく、快適な山行をすることができました。多くの人が早朝に出発して頂上を目指したようですが、こちらは登山らしい登山は初めてという子供もいるので、のんびり&ゆっくりで、河原宿の雪渓まで行ってそこでぞんぶんに遊んで帰ってきました。

高い山のほうは完璧に秋の気候で、涼しいというより寒いくらいの天気。そのため花も少ないです。それでも標高1100〜1700mほどの間でウメバチソウ・ゴマナ・ヤマハハコ・ネジバナ・ミヤマアキノキリンソウ・イタドリ・エゾオヤマリンドウ・ミヤマリンドウ・シロバナトウウチソウ・シラネニンジン・エゾウサギギクなどが咲いていました。

下の写真は印象的だった風景のいくつかです。

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家族旅行村のキャンプ地で。夜はきれいに晴れて月や星がよく見えた。夕食後、恒例の肝試しのナイトウォークを1時間近くおこなった。

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旅行村敷地内の山野草園で。手前がエゾリンドウ、後ろがツリフネソウ。

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滝ノ小屋から河原宿の間の八丁坂にて。ここはあまりにも風が強く吹くので、草木の丈がとても低く、腰〜膝高以下。樹木は風下側に真横にしか枝を延ばせないほど。それでも夏は一帯がみごとなお花畑になる。

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河原宿。エゾオヤマリンドウが盛んに咲いている。紅葉しているのはシロバナトウウチソウの葉。霧が幻想的。

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心字雪渓。今年は比較的まだ雪が残っているほうか。

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心字雪渓の下端近くの草原。イワイチョウの葉が輝くような黄色に染まっている。このあたりはミヤマリンドウやシラネニンジンも多い。樹木は紅葉。

 

黒柿の蓋物(くり物)

 

ゆえあって詳細情報はまだ載せられませんが、いまこんなものができています。黒柿の蓋物(くり物)です。

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