オニヤンマ

 

鳥海山の森林限界は1100mくらいですが、それより高い1200m付近の稜線上で見かけたオニヤンマです。珍しく2匹、至近距離で同じ枝に止まっていました。

オニヤンマは日本最大のトンボで、全長は9〜11cmほどにもなります(Anotogaster  sieboldii)。種名はシーボルトにちなんだものですね。オニヤンマはオニヤンマ属で、ヤンマ属ではないことに注意する必要があります。オニヤンマはわき水が流れ込むようなきれいな小川や小さな池などに産卵し、5年ほどかかって成虫になるようです。

当工房の周辺にもオニヤンマはとても多く、ときおり工房内に飛んできて換気扇に衝突するのが痛ましいです。暑い時期は戸窓を全開したいのですが、アブや蚊やこのオニヤンマが侵入してくるのでそれができないのがちょっとした悩みの種になっています。また、きらきら光るものには何でも反応するらしく、走行中の車のフロントガラスに突進してくるのも困りものです。

成虫になってから1〜2か月の間にガ・アブ・ハエ・ハチ・トンボなどをとらえて食べます。鳥海山の上部でみかけたオニヤンマも、もっと標高の低いところで羽化したのちに、これらの餌を求めて上に上がってきたのでしょう。図体の大きなオニヤンマが猛スピードで一直線に飛んでいって、他の小昆虫を空中捕獲するさまは見応えがあります。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA