スノーダンプ修理

自宅で使用しているスノーダンプが壊れてしまいました。雪国の人にはいまさら説明するまでもありませんが、スノーダンプとは超大型の角スコップに押し手のついたような形の除雪用具で、手動の雪かき道具のなかでは一度に大量の雪を運べる能力としてはこれが最大です。

ただ柔らかい新雪だといいのですが、硬くしまった雪や重い湿った雪を大量に運ぶのは、体力的にも道具にも負担が大きいです。がしがし使っているうちにフレームが曲がったり、船の先が割れたりしてしまうことがあります。自宅用のスノーダンプは3年くらい前に買ったものですが(4500円くらい)、船は最近の主流であるポリカーボネートという樹脂製、フレームは鉄パイプです。船の先端はステンレスの口板が巻いてあるのですが、硬い雪を下ろすときにこれの縁にひっかかってめくれて波打ってしまいました。板厚が薄すぎるのと、両端しか止めてないので、壊れて当然ともいうべきお粗末な結果です。

工房に持って行って、めくれた口金を木槌ですこし叩いてから、途中6カ所をポリカーボネートとともに裏表を貫通させて径5mmのステンレスのボルトで固定。ボルトの出っ張りはグラインダーでけずり落としてナットと面一にしました。これで2〜3年くらいは問題なく使えるでしょう(写真は修理後のものです。直す前の写真も撮っておくべきでした)。この程度の補修でも1時間以上かかりますし、ポンチやドリル、木槌、金床、Fクランプ、同じサイズの板スパナ、ディスクグラインダーなどの道具・機械が必要です。したがって一般家庭では自分で直すのはおそらく無理な話で、結局「使い捨て」「買い替え」になってしまうのでしょうね。

 

それにしてもホームセンターで売っているようなこうした生活用品は、一般的に言って「とにかく安ければいい」という作りのものが多くて困ります。使い勝手とか耐久性など最低限度の機能性能を備えていないものも珍しくありません。もちろん使用頻度が低く一円でも安いほうがいいというニーズがあるのはたしかですが、お客がみなそうだというわけでもないでしょう。使い勝手がよく丈夫に作ってあって、そのことをきちんと説明し納得すれば多少高くてもそのほうがいいというお客だって少なくないと思います。

スノーダンプについて私が希望する改良点としては、1)船の肉厚をもう少し厚くしてほしい。現状ではブロック状に切り出した大きな雪塊を運ぶ際に、船がたわむことによって雪塊に亀裂が入って崩れてしまう。2)フレームをもっと丈夫にしてほしい。パイプをもうすこし肉厚にするか複数にしてトラス構造などにすることによって強度を増すことができるでしょう。3)船の先端の口金を、もうすこし厚くし数カ所で綴じてほしい。4)船が空荷のときでも自立するように重心をもっと前のほうに移してほしい。といった点です。

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