未分類」カテゴリーアーカイブ

トイレをちょっと模様替え

 

4年前に新築したわが家ですが、トイレをちょっと模様替えしました。といってもただ窓に反射タイプのレースカーテンを増設しただけですが。

窓のアルミサッシは二重ガラスで、外側のガラスの内面がスリガラスというすこし変わった特注仕様のため、陽光は70%くらい透過します。カーテンなしでも目隠しになり、電灯を点けなくともあかるくていいのですが、東側に面しておりしかもトイレの窓としてはずいぶん大きな窓なので、天気のいい日の夏場は午前中どうしても暑くなります。そこでその日射を軽減しようということでカーテンをプラスすることにしました。市販のできあいのカーテンではサイズがあわないのでオーダーです。

写真はそのようすですが、つっぱりポールにシングルのカーテンです。生地は無地のやわらかい木綿風のもの。このトイレは約0.8坪(柱芯で1.8×1.5m)とやや広く設計。壁は石灰のややざらっとした風合いのコテ塗りで、温水床暖房です。左右の幅に余裕があるので、飾り棚や大きめの手洗器も付けることができました。狭くて暗い寒いトイレは嫌ということで、できるだけゆったりと落ち着いた作りにしています。

 住宅程度の規模の木造建築の設計・施工も行います。ご興味・関心がございましたらお声をかけてください。

 

低地のイワカガミ、再訪

 

鳥海山の某所、標高200m余りのところに生えているイワカガミです(イワウメ科イワカガミ属 Schizocodon  soldanelloides)。一般には高山植物の代表的なものと思われているイワカガミがそれほど低いところに生えていること自体驚きですが、それもごく少数の個体というわけではなく、断続的ながら小群落が数十以上もあります(※コイワカガミと別種として分ける説もあるが、差異は連続的で同所に二つのタイプが混在することもあり、同一種の連続的変異・個体差とする説が有力である)。

私がこれを”発見”したのは2010年5月のことですが、その後くわしく調べてみるとその場所には当初思っていたよりは個体総数が多いことが分かりました。しかし逆にその場所以外には他の低山地では今のところまったく見いだせていません。その理由は不明です。

仮説ですが、ブナがかつては海岸近くの低地まで他の樹木に混じって生えていたのが、その後の人為的介入=田畠・植林・建築物・土木工事などでほぼ全滅し、いまはほとんどが標高500〜1000mくらいの山地にしか生えていない事情と同様かもしれません。

いずれにしても非常に貴重なものであることは確かなので、やはり気になるので毎年状況を現地確認しています。写真はいずれも今年の春のものですが、若い株も多く、胸をなでおろしています。

 

 

 

クマの毛皮

 

妻の父上が、友人の鉄炮打ち(猟師)からもらったというツキノワグマの毛皮を、さらにうちの子供がねだってもらってきました。博物館などで剥製標本などを見たことは何度かありますが、じっさいに手でしげしげとさわりちょっとかぶってみたりしての「体験」ははじめてです。

大きさは写真の広げた状態で長さ137cm、幅は前脚部分で124cm、胴体で52cmあります。体長としては125cmくらいで、それほど大きな個体ではありません(ただし皮はなめすことで生体よりいくらか縮むような気もします)。動物の「体長」は頭の先から尻までの長さで、尻尾や尻の房毛などは含まないそうです。またツキノワグマは通常で体長150cm程度、体重は80〜150kgぐらいだそうですので、この毛皮の個体はやや小ぶりなほうでしょうか。

いっしょに写真に写っているのはわが家の飼猫のアルですが、さすがに体重3kgの猫とはやはり比較にならないくらい大きいですね。

また驚くのは前脚・後脚の爪で、長さが4cmほどありカギ型に曲がっています。こんなのでパンチを食らったら人間も他の獣もひとたまりもありません。

 

 

 

観音森と猿穴と残雪

 

5月21日は天気もよく暑い日だったので、妻とふたりで鳥海山の山岳観光道路であるブルーラインにドライブに出かけました。ブナをはじめとする新緑もきれいでしたが、大平(おおだいら)からは火口丘の観音森や、噴火口跡の猿穴等をあらためて確認できてよかったです。

鉾立(ほこだて)の駐車場周辺はいつもよりは残雪が多かったのですが、展望台からは稲倉岳・頂上にかけての、いつもながらの光景ですがとても美しかったです。



大平の駐車場見晴台から。すこしかすんではいるが、西方に観音森の溶岩ドーム、猿穴・小猿穴・猿穴北噴火口跡群が見てとれる。猿穴などはその存在を知っていてそのつもりで見ればそれと指呼できるが、知らないで漠然と眺めているだけではかなりわかりにくい。


これは鉾立の展望台からの稲倉岳・奈曽渓谷と右上遠景に頂上の新山


鉾立の駐車場の片隅に残った残雪。私の背丈から計算するとちょうど4mの厚さがある。今の時期としては例年よりすこし残雪が多い。

 

庭の花 1

 

毎年恒例の『庭の花』=わが家の庭に咲いている花です。当然ながら一昨年・昨年のものと同じ花が登場することが多いですが、この記事は自分自身の備忘録的なものでもあるのでご容赦ください。

100坪の土地に30坪の平屋の建物、残りに2台分のカーポートと予備の駐車スペース1台ぶん。それ以外はいちおう庭ということになっているのですが、通路分などをのぞくと2面で20坪くらいでしょうか。なんの造作もしきりもないただの平坦な地面です。しかしそれなりにさまざまな花が咲いています。

建物の外壁が白で屋根は黒い瓦と言うシンプルな建物なので、植栽する草木も白花を咲かせるものを主体にしていますが、次いで多いのが青系統の花です。


シャクナゲ(ツツジ科)


ワスレナグサ(ムラサキ科)


ムラサキサギゴケ(ゴマノハグサ科) 苔とあるが、苔とは無関係の多年草。


ムラサキサギゴケ(ゴマノハグサ科)の白花。本来はこれがサギゴケと呼ばれたのだが、上の紅紫色の花に比べるとかなり稀。



ヒメウツギ(アジサイ科)


タツナミソウ(シソ科) 通常は赤紫色の花だが、これは真っ白。まだ開き切っていない。


タツナミソウ(シソ科) 上の写真から3日後。下部のほうはほぼ全開。……5/23追加


オダマキ(キンポウゲ科) 隣家から種がとんできた?


アザレア(ツツジ科) 春先の寒さが厳しかったのか、今年は花付きがよくない。


アスパラガス(ユリ科) 私もこれははじめて見ました。長さ1cmほどの濃いクリーム色の花がたくさん。……5/23追加

 

ホトケドジョウ

 

子供が昨年の5月に近くの川でつかまえてきたホトケドジョウです(もしかしたらナガレホトケドジョウかもしれません)。体長は6cmほど。アブラハヤも1匹いたのですが、昨年のうちに昇天したので、いま水槽にいるのはホトケドジョウが2匹に貝のカワニナが五つほど。

ホトケドジョウはここら辺では昔は「ウマクソドンジョ」と呼ばれていましたが、ふつうのドジョウにくらべ色が薄く、胴体もやや太くてぼてっとした感じがあるので、当時はよく道に落ちていた馬糞みたいだという連想です。多くの農家がまだ牛馬を飼っていた時代です。ひどいネーミングですけどね。

ホトケドジョウはドジョウやナマズなどとはちがい、基本的には山間部のきれいな冷たい水で、細かな砂礫の小川に生息します。泥っぽいところはだめなようです。自然状態では寿命は2年くらいとされていますが、飼育下では4年くらいは生きるらしいので、この2匹もがんばってほしいです。

餌は市販の「川魚用」というのを朝1回やっていますが、その餌やりとかたまに行う水槽の掃除などはすべて私の担当です。

 

 

 

コーヒーブレーク 107 「骰子」

 

 

骰子の赤き目玉の痛そうに

[さいころの あかきめだまの いたそうに]サイコロの目はなぜか一だけが赤く着色されていることが多い。もっともサイコロ(もっとも一般的な名称としてはダイス)は種類がたくさんあり、通常の正六面体以外でも一と四が赤く着色されているものや、8面ダイスや20面ダイス、さらには120面ダイスなどというものもある。統計用乱数賽といって出目の1〜10ができるかぎり一様に出るように作られた高精度のダイスもあるらしい。いろいろなダイスを集めるのもおもしろそうではあるな。

ようようわが仲間となりぬ海市かな

[ようよう わがなかまとなりぬ かいしかな]海市とは蜃気楼のことである。山市ともいう。また蜃気楼の蜃は大蛤のことであって、昔の中国では蜃気楼は蛤(はまぐり)が吐き出す気のこととされたとか。ほんとうだろうかね? 好天無風の日に空気の温度差による光の屈折のちがいによって、海上に本来はそこにあるはずのない遠くの船や島・陸地などが見える現象のことである。/身近かなところでは、30kmほど離れた沖合にある飛島がやや浮いたかたちで見えることがあるのも蜃気楼のひとつといえるだろう。本来ならこちらの浜辺に立って島を見た場合は、地球の丸みからいってむしろいくらか島の海岸線は沈んで見えるはずなのだが、逆にすこし浮いて見えることがある。

やまならし奏でいたりて山笑う

[やまならし かなでいたりて やまわらう]ヤマナラシとはヤナギ科ヤマナラシ属の落葉広葉樹である、動物のヤマアラシと似ているがそれではない。葉の柄が長いので、弱い風でも葉がすれあってかさかさと音をたてることからつけられた名前である。/私が樹木の種類には疎いのだが、これはヤマナラシにちがいないと思ったのは、旧平田町の鋭峰である経ケ蔵山に北面の十二ノ滝コースから登ったときである。風がやや強い日のことで、急斜面の途中にある休憩地点のベンチで休んでいると、近くの樹がさかんに葉ずれの音を立てていた。ああ、山に来たんだなという思いをいっそう強くしたものである。

 

イワナシ

 

イワナシは漢字で書くと岩梨。鳥海山にもあるとは聞いていましたが、やっと出会うことができました。うれしいです。雪が溶けたばかりのやや陽当たりのいい斜面です。

ツツジ科イワナシ属の常緑低木で、日本特産。本州の日本海側の多雪地帯に主に分布(Parapyrola  asiatica)。地を這うように枝を伸ばし、長さは10〜25cmくらい。葉は卵形でやや革質。枝先に短い総状花序をなし数個の淡紅色の花をつける。長さは10mmほど。萼片は深く5裂する、径10mmほどの扁球形の実をつけますが、甘くてナシに似た味で食用になるそうです。偏在しているとはいえ、ざっと見たところ百株以上はありそうなので、すこしだけ食べてみたいと思います。

常緑低木で、かつこれほど愛らしい花を咲かせるとあっては、場所を公開するとたちまち乱掘されそうです。実際、インターネットで調べてみると各地で大幅に個体数を減らしているとのこと。先に当ブログで取り上げたオオミスミソウ、イワカガミ、エゾイチゲ、シュンラン、白花のオトメエンゴサクなどと同様に、生えている場所などの情報は一般には漏出しないように注意が必要と考えています。まことに残念なことですが。

 

 

 

 

 

ハードメープルの菓子器 2

 

当ブログで1月24日にいちど取り上げた品の追加製作ぶんですが、北米産のカエデ類のなかでも比較的硬目の材=ハードメープルでこしらえた菓子器です。2個あります。樹種はおそらくシュガーメープル(サトウカエデ)かと思いますが、色が白くてたいへん緻密な肌合いの木です。日本産の木でいうとイタヤカエデあたりがいちばん近いかなと思います。

大きさは径249mm、高さ33mm、深さは22〜23mmで、セラミックタイプの艶消のウレタン塗装で仕上げています。縁はきゅっと折りあげていますが、内底はゆるやかな曲面です。裏面はただの平面ではなく陶器の器のようにすこし高台をつけていますので、テーブルなどに置いたときすこし浮遊感があり軽やかな雰囲気が出るかと思います。

 販売可です。ご希望の方はメールにてご連絡ください。

 

 

シュンラン

 

鳥海山の某所に咲いていたシュンラン(春蘭)です。ラン科でシンビジュームの仲間です(Cymbdium  goeringii)。草丈は10〜25cm、低山域の落葉樹林の下に生える多年草。つまりある程度陽当たりがよくないとだめなのですが、落葉広葉樹が葉を茂らせる前にいち早くシュンランは花を咲かせるというわけです。もうすこし経つと樹木だけでなく背の高い草の陰になってしまいますから。

個人的には派手な色彩と形状のいわゆる洋蘭はあまり好きではありません。ことに園芸品種として改良された蘭はもらってもぜんぜんうれしくもありません。それにくらべると、このシュンランのような野生種の静かなたたずまいはとても好ましいと感じます。花の色は淡緑黄色なので、気をつけないとその存在に気づかない場合もあります。

シュンランは別名をホクロといいますが、3枚目の写真でわかるように唇弁にある斑点をほくろに見立てたとのこと。う〜ん、これはあまりに即物的ですね。