小学2年生の子どもがもうサンタクロースの正体を知ってしまったので、私からのクリスマスプレゼントを兼ねて、すこし前からほしがっていた炬燵(こたつ)を作ってあげました。今年2月から暮らしている新居は全館床暖房なので暖房としての炬燵は必要がありませんし、私と妻のとまったく同じ作りと広さの個室も子どもにはあるのですが、自分用のこぶりな炬燵はそれとはまた別のものなようです。
大きさは幅と奥行きが600mm、高さは293mmで、これに炬燵布団をかけて炬燵板を載せた状態での高さが約320mmです。炬燵として使わない時は、居間の座卓の補助にも緊急的には使えるように考えていますが、その場合は座卓の高さ320mmより若干低くなってしまいますが、まあやむをえません。
基本的には自家用で子ども用のものなので材料はありあわせのものです。本体=炬燵やぐらの甲板と炬燵板の盤面は厚さ13mmのMDF(中密度繊維板)、脚や幕板・根太はクルミの端材、炬燵板の廻縁もベイヒバの端材。ホゾ組はなしで、ステンレスのコーススレッド(粗目の木工用ねじ)でイモ(直付)で組み立てています。とはいいいながら加工精度や仕上程度はどうしても気になるところで、結局そうした面ではふだんの特注家具とほぼ同水準のものとなってしまいました。コストを厳密に計算すると、過去のどのクリスマスプレゼントより高価なものになってしまったかもしれません。
当工房ではMDFは注文品に使用することはまずなく、作業用の治具などに使うだけですが、今回はたまたま余分なMDFが1枚あったので、炬燵に使ってみました。平の面はそのままでもずいぶん平滑になっているのですが木端・木口の断面はざらつきがけっこうあり、ペーパーをたんねんにかけても無垢材のようにはなめらかにはなりません。また塗装にあたっては塗料の吸い込みがかなり激しいので(無垢材の数倍)、刷毛で均一に塗るのはちょっと無理ですね。写真でもすこしまだらになっているのがわかります。
写真の1枚目は炬燵やぐら、2枚目はそれに炬燵板をのせたところ。3枚目は自宅で炬燵敷と炬燵布団をセットしたところですが、本来は90cm角用のものなのでちょっと布地が大きすぎますね。