昨日の朝、凍結してつるつる滑るあぶなっかしい道路を走って、いつものように胴腹ノ滝に行きました。湧水温度などの調査とあわせて、自宅の飲料水用に2リットル入りの空のペットボトルを10本ほど持参しました。
水を汲んで帰ろうとしたちょうどその時、スギの木立を通してにわかに日が差してきて社を照らし出しました。ベイヒバでできた社の壁面がまるでスポットライトを当てたように金色に輝いています。これはまるで光堂ですね。
私は鳥海山をはじめとする大自然におおいなる畏敬の念をいだいていますが、特定の宗教・宗派等には関心がありません。個人の信仰心はともかく、具現的な組織や教義を構築し喧伝することによる負の面をいやがおうにも意識せざるをえないためです。そのような私でも、単なる偶然ではあるにせよ、またほんの短時間(二三分)であるにせよ、湧水のほとばしる二筋の滝を背に、朝日で光り輝く社を目にすることは、一種の神秘的な体験といっていいと思います。
雪が降り積もるようになって、さすがに水量は落ちてきました。滝の湧水温度は右側が8.5℃、左が8.4℃、気温は0.5℃でした。これくらい寒くなってくると湧水の「暖かさ」がほんとうに身にしみます。