追加製作中のフォトスタンドBタイプですが、角ノミ→トリマー→手ノミで開けたベースの穴を、最後はサンディングペーパーで仕上げます。この穴はあとからスタンドの板を差し込んでスライドさせるためのもので、直接目に触れるわけではありませんが、それでもそれなりにきれいにしておかないと「仕事が雑」という印象を与えかねません。むろんそれ以前にあまり粗面ではスライドに支障をきたすかもしれません。
外側の凸部を磨くのはわりあい簡単ですが、凹部や穴の内側を磨くのはけっこう面倒です。上の写真では穴の大きさよりそれぞれ1mm薄い板に、両面テープでサンディングペーパーを貼付け、それで磨いています。刃物の切削痕(ナイフマーク)やビットの軽い焦げ跡などを除去して通常の8割方くらいにきれいになればよしとします。ただし穴の形はあくまでもきっちりした長方形でないといけないので、ペーパーを不用意にかけてエッジがだれてしまうといったことがないように注意します。
この作業ではペーパーの切れ味が鈍ったらただちににペーパーを貼替えしなければなりませんが、そのためには前のペーパーがきれいにはがれてくれないと困ります。それで当工房ではずっと以前からテラオカのNo.7220という両面テープを使用しています。このテープは接着層の基材がやや厚めに丈夫にできているので、貼ったテープをはがすときに接着層がちぎれることはまずありません。また接着剤も「糊残り」がほぼ皆無の良質のものです。
通常の両面テープでしかも貼ってからすこし時間が経った場合、はがそうと思ってもなかなかうまくはがれてくれません。しまいにはこすり落とそうとする指先が痛くなってしまいます。テラオカのNo.7220はその点、接着力は強いのにはがすのも簡単にきれいにできるので、非常に使い勝手がいいです。ただし値段は同等サイズの普通の両面テープにくらべて2〜3倍くらいするので、後からはがす必要のない場合は安いふつうの両面テープでというように使い分けしています。
こうした「はってはがせる」タイプの両面テープは十数年前はあまり市販されておらず、最初に手にしたのがテラオカのNo.7220だったので、それ以来こればかり使っています。ニットーやセキスイ、3Mなど、他のメーカーからも今は同タイプの両面テープが出ていますが、まあ義理立てという意味もありますので。