道標の取付け

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9月24日に山形県立遊佐高校の2年生たちといっしょに、鳥海山の吹浦口の登山道に道標を取り付けました。写真上は山形新聞9月25日の記事、下の写真は荘内日報9月25日の記事です。他に遊佐町広報からの取材もありました。

中腹の大平(おおだいら)から登り始め、二ノ宿(にのしゅく)、見晴台、清水大神(しみずおおがみ・しみずおおかみ)、とよ、河原宿の5カ所です。下見では7カ所の設置を想定していたのですが、当日は時間等の関係で一部割愛しました。5カ所はいずれも既存の道標(標柱)が朽ち果てて倒壊したり地名の文字がまったく判読不可能な悲惨な状態になっていたので、その替わりです。

厚み25mm幅87mm長さ260mmのヒノキの板に地点名を油性マーカーで2回なぞり、それを樹の幹や枝にはシュロ縄で、岩にはステンレスの針金でしばりつけました。板面には「遊佐高校」の焼印を小さく押しています。

基礎をうち柱を立てて標識を取り付けるような本格的な道標ならもっといいのでしょうが、それにはかなりの費用と時間がかかます。また国定公園内ですから小規模とはいえ「建造物」としての申請と許可を得ることが必要です。遊佐町なり山形県なりが積極的に予算化し施工してもらえれば御の字なのですが、機会あるたびに進言してもまったく実現する気配がありません。とりわけ吹浦口(大平コース)は往時にくらべ登山者が減少しているので、利用者の多い象潟口(鉾立コース)などから後回しにされているきらいがあります。

板きれにマジックで名前を書いてそれを樹や岩にしばりつける方式なら、行政だよりにしなくともいつでもどこでも簡単に実施できます。風雨や氷雪にされされて長くはもたないかもしれませんが、過去の実績からすると3〜5年程度は保つようです。登山のついでに点検し、もし痛んでいたら即座に補修または交換することもできます。

昔は(といっても40〜50年ほど前)地元の高校山岳部や社会人山岳会などが、こうした道標の作製と取付を自主的に行っていたように記憶していますが、最近はあまりそういう動きが見られなくなったのが残念です。中高年の登山人口はひところよりは低減しているとはいえ依然として大勢をしめているのに、ほとんどの人は個人的に登山を楽しむだけで、道をきれいにする補修する、鳥獣草木・景観等の自然を保護するといった社会的意識は希薄ですね。

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