家具や大工仕事の打ち合わせ、図面・見積書の作成と重なって、なかなか進まないフォトスタンドBタイプの製作ですが、ベース下部の木端の斜め切りをスライド丸ノコを使って行いました。
このスライド丸ノコは建築現場等にも持ち込める可般型・径216mmの機種ですが、左右にそれぞれ45度余り刃を傾けることができます。またベースも半回転ほど左右に動くので、2方向の斜め切りが可能です。今回のフォトスタンドの場合は一辺を25度切り落とすという作業なのですが、昇降盤や横切盤などと違って切り落とした木片が自分のほうには飛んでこないので、安心して作業することができます。刃にはプラスチックの安全カバーがついていますが、それが一種の送風機になって切り落とした材料を横にどけてくれます。
この加工にかぎりませんが、手持ちであれ固定であれ丸ノコの機械で切り落とした材料が、まだ回転中の刃に接触して反発したり、刃口板と刃の間にはさまったりすることがありますが、これは非常に危険であるだけでなく機械にも大きなダメージを与えます。したがって加工材と切落材の双方を最後までしっかり保持しておかなければなりません。
それができない場合は、めんどうでも「二度切り」します。例えば30mm厚×100mm幅の板の片木端を10mm落とすとします。もし長さが2mなら1mほど切ったらいったん機械を止め、次に材料の前後をひっくり返して残り1mを切ります。刃の回転が止まるまで加工材と切落材と両方をしっかり支えて持ちます。ただし、つかんで保持するだけの長さがない場合や、角度のある切断の場合は上のように前後をひっくり返して切るようなことはできませんので、そのときは刃の出を29mmくらいにして一度切り抜け、手または手ノコでその余分を折り取り・切り離します。それから刃の出を通常のように30mmよりすこし出して残ったバリをきれいにカットします。
スライド丸ノコを使えば上記のような手間なしで一度で所定の斜め切りができるので効率的かつ安全です。ただ当然のことながら加工できる材料の幅や厚みには制約があり、あまり大きなものの切断はできません。