お盆休みですが、鳥海山の南西麓にある高瀬峡に行ってきました。知人の子供さんも交えて近々川遊びをする予定があり、その偵察をかねてのハイキングです。梅雨もあけてようやく晴天が続くようになったので、河川の増水も収まってきました。ヒノソ本流にかかる蔭ノ滝もカラ沢にかかる大滝もまずまずの水量です。
暑いし蚊やアブなどの虫も多いこの時期ですが、滝の前はさすがに冷気がたちこめておりたいへん気持ちがいいです。車道終点の山ノ神の駐車場から、遊歩道最奥の大滝までで40〜60分くらいですが、なぜか他の人たちは滝へそそくさと来てそそくさと帰ってしまいます。もっとのんびりゆっくり自然を楽しめばいいのにと思うのですが。
花は比較的少なくて、キンミズヒキ、ミヤマトウバナ、ヌスビトハギ、ハエドクソウ、ダイモンジソウ、オクモミジハグマ、ヤマトキホコリ、といったところ。アキノキリンソウやモミジガサなどはまだ蕾でした。
蔭ノ滝の滝壺。水の透明度が非常に高い。波紋がないところでは水がないように見えます。
カラ沢の大滝。上部の落ち口ですが、周囲の濃い緑に落水の白が映えます。
大滝の最下部。柱状節理の垂壁や上流から落ちてくる大岩で、滝壺というほどの深さはありません。この写真には写っていませんが西日を受けて虹がかかっていました。
大滝へはカラ沢の左岸を沢の流れにそってゆるゆると登ってくるのですが、その途中にサワグルミ(沢胡桃)の巨木が生えています。樹高30m、株立ちの周囲で7〜8mくらいでしょうか。奇数羽状複葉が逆光でとてもきれいに見えます。
ヒノソ本流で、長坂道の徒渉点直下の流れ。右岸に大きな湧泉がありヒノソに合流しています。そのため厳冬期でもヒノソはこれより下流はしばらく降雪のいきおいに負けることなく水面がのぞいています。
キク科のオクモミジハグマ。モミジのような葉と、つむじ風を連想させる花がすてきです。
シソ科のミヤマトウバナ。5〜6mmほどの白い小さな花ですが、清楚な美しさがあります。こうした小さな花にも目がいくようになると山歩きの楽しみが倍加しますね。