6月中旬に開始した酒田市内の某宅のトイレ改装工事が、先月27日にやっと完了しました。いくつか予想外のできごとがあってずいぶん手間取った部分や、天候などのせいで若干の工事中断などがあったためですが、結果的にはたいへん喜んでいただきました。当工房が設計と工事元請だったのですが(私自身の担当工事は木工・建具・塗装)、おおむね計画通りの仕上がりです。
新築または水回りのリフォーム等をお考えの方はぜひご相談ください。
まず廊下から入口のドアをみたところ。お孫さんなどが指をはさんだりしないようにドアクローザーも付いています。リョービのいちばんシンプルなモデル。ドアはスプルスの四方枠+型板強化ガラスです。
玄関からトイレ入口までの廊下は和風の作りであることと、玄関からじかにトイレが見えるのはやはり差し障りがあるため、廊下から40cmほど踏み込みがあります。ドアを開けると洋風で現代的な世界に。
中に入りドアを閉めた状態。便器に座ったときの正面の壁に絵を飾っています。通常よりはやや低めの位置。ドアにはクローザーを付けたので、額縁に当たらないようドアの開き角度を任意に設定することができます。
便器は最近はやりのタンクレスではなく、昔ながらの本体+タンク式です。ウォッシュレット付でTOTO製。左の棚は手すりを兼ねた高さ70cmで、壁から壁までのクルミの無垢一枚板です。縦のグリップは濃色のクルミで削り出し。棚板もグリップも壁を張る前に柱などに強く固定してあるので、支持金具などはいっさい表にあらわれません。時計は当工房の製品です。
ドアのとなり、便器の左側の凹んだスペース(柱芯間で91cm)に手洗器と棚板、木枠の鏡を設置しています。床板は15mm厚、幅90mmのメープル無垢のフローリングですが、無塗装品のものに二液型ポリウレタン塗料(セラミックタイプ)を自前で艶消塗装。壁と天井はオフホワイトの無地のビニールクロスです。ドア枠や廻縁・幅木などはスプルスの柾目無地無垢材で、できるだけサイズは小さめにして目立たないようにしました。
廻縁は水性塗料で白色塗装。照明も乳白ガラスのグローブのみのLEDの二灯です。オーデリック製。
手洗器はイタリア・ホワイトストーン社の陶製ボウルで、30cm四方の大きさです。となりに同じ高さでクルミ一枚板の棚、壁に44cm角のクルミの木枠の鏡を固定したので、狭いながらもちょっとしたお色直し的空間になります。タオルバーはクルミの丸棒を加工して棚板と一体化しています。