棚板ふたつ

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酒田市内某宅のトイレ改装工事。従来のトイレを倍近く面積を広げるにともない、便器の左右に棚板を設けます。右側には手すりを兼ねた壁から壁までの長い小幅の棚板。左側には手洗器の高さとそろえた奥行30cmの棚板です。写真は壁紙を貼る前の段階ですが、だいたいの感じはお分かりになりますでしょうか?

ともにオニグルミの一枚板ですが、家具材としてはふだんは使わない白太の部分も意識的に活用しています。無垢材の自然な味が出るのですが、耳付きの不定形の棚板は私はあまり好きではないので、耳は落として直線にしています。また便器で用を足す場合の座り込みと立ち上がりの補助として、短い縦の手すりも設けています。今は水平・垂直のトイレ用手すりがメーカーからセットで売り出されていますが、今回のトイレの雰囲気にはあわないし面白みもないので、あえてクルミ材から削り出し、棚板と柱とにがっちり固定しています。

壁などが仕上がってから後付けで棚板を取り付けたほうが作業的には楽なのですが、それだとどうしても支持の腕木や桟などが必要になってしまい、見た目にすっきりしません。それで壁を張る前に先に棚板を取り付けてしまいました。その後の木工事やクロス張りの工事はよけいな手間がかかりますが、棚板だけが壁から突き出ているような仕上がりになるはずなので、感じはいいかなと思います。

改装工事(リフォーム)は予想外のできごとが多く、建物本体が構造的にすこし歪みが来ていたり、既存部分との取り合いが難しいなどで、同規模の新築工事にくらべずっと手間がかかります。それにお客様が生活しているそばでの工事なので、騒音や粉塵・時間帯などもできるだけ抑えないといけません。実際このトイレ改装工事も予定よりだいぶ遅れていて、ご迷惑をおかけしています。もうしわけないです。

 

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