3年前に納品したガーデンテーブルですが、日よけの大きなパラソルがいっしょに使えるようにしてもらいたいとのお客様のご希望で、テーブル甲板に直径50mmほどの穴をあけました。
写真は当工房での作業中のものですが、後方に置いてあるのが脚部で、甲板下の四角く組んだ幕板内にぴったり収まるようになります。このテーブルを使用するのは夏季だけなので、使わない間は折り畳んで収納できるようにしてあります。全体の大きさは幅1620mm、奥行685mm、高さ630mmです。材料はイペやウリンなどと並んで屋外での耐候性が非常に高いジャケツイバラ科のアフゼリア。硬くて重い木です。一説には無塗装&特段のメンテナンスなしでも野ざらしで20年は保つとか。また時間経過で表面が銀色になったときも、それはそれでまたとても味わいがあり美しいです。
じつは昨年までは日よけ・雨よけにタープ状のものを使用されていたのですが、使い勝手や見た目があまりよくない。ということで、都市部のカフェテリアなどで採用されている大きなパラソルを使うことになったのですが、そのままでは当然テーブル全体を覆う日よけにはなりませんし、少し風があるだけでも不安定です。そこでテーブルのほぼ中央にパラソルの軸が貫通する穴をあけ、テーブル下の地面に置いた鋳物製ベースプレートへの差し込みと合わせて2点で軸を支えることにしたわけです。
また甲板の中央にただ穴をあけたのでは脚部のX型に交差する貫にあたってしまいます。したがって貫に干渉しない範囲でできるだけテーブルの中央に穴をあけパラソルを立てるという、それなりに微妙な加工が必要です。穴もきれいに開けなくては。ということで、工房にテーブルとパラソル一式を運び込み、テーブルを仮組して位置出しをして加工しました。
梅雨に入り連日雨が降り続いていますので、ちょっと先になろうかと思いますが、お客様の庭で実際にテーブル+パラソルをセッティングされている様子を後日また紹介しましょう。