これまで7年使用していたパソコンはアップルのPower Mac G5でしたが、ついに命が尽きてしまいました。どうもマザーボードあたりの不具合らしく、スイッチオンにしても反応がなくディスプレイがまったく写りません。導入時は「10年は使おう」と思っていたのですが、それは残念ながらかないませんでした。
中央演算処理装置(CPU)がIBMのPower PC 970で、G4に比べ性能は格段に上がったものの、そうとうの熱が発生します。それを逃がすために本体がアルミ合金でできており、躯体の前後がメッシュになっていて冷却ファンが常に回っている状態です。それでもとくに夏場で大量のデータを処理するときなどはほとんど轟音といっていいほどの音が出ていました。「このまま壊れてしまうんじゃないか?」と不安になるくらい。また冬は室温が2度以下くらいまで下がるとうまく起動せず、ストーブで部屋がある程度あたたまるまで30分から1時間ほど待たなければいけません(外気温と変わらない部屋というのもモンダイですが)。
デザインは今でも非常に気にいっていて、むしろそれが最大の理由で7年前に他のメーカーやiMacなどではなくPower Mac G5を自分初のパソコンに選んだのですが、起動しないのでは論外です。2006年からアップルのパソコンのCPUは全面的にインテルのものに移行しており、そのためにアプリケーションソフトのいくつかはバージョンアップしようにも、CPUがPower PCあるいはOSが10.4のままでは不可能な状況になってしまっていました。当工房のホームページが長期間停滞していたのもそのへんが理由です。私にはパソコン関係のノウハウがまったくといっていいほどないので推測でしかないのですが。
それで約2ヶ月前になりますが、新しいパソコンに買い替えをしました。それが写真のiMacです。ディスプレイの大きさは27インチ、16:9のワイドスクリーン。CPUはインテルの3.2GHzのCore i3、1TBのハードドライブ、4GBのメモリといったところ。上位機種のMac Proなどにくらべると見劣りはしますが、私の用途と目的ではこれでもう充分でしょう。前機種のPower Mac G5が1.8GHzのプロセッサ、160GBのハードドライブ、512KBのメモリ(後から2.5GBまで増設しましたが)でしたから、コンシューマータイプのモデルにもかかわらずこれだけの性能があれば言うことなしです。
届いてみて驚いたのはやはり画面の大きさと美しさです。前のも22インチと大きめではあったのですが、今度のは現在の書類サイズの基本形であるA42枚を余裕で並べることができます。いちいちスクロールする必要がないので、書類の作成やサイトの作成・編集にたいへん便利です。液晶バックライトの画面は発色が均一で美しくより繊細で、写真や動画などがよく映えます。前のは本体とディスプレイが別々で、その本体は灯油の18リットルポリタンクほどの大きさがありましたが、今回のiMacは一体型で厚さは最も厚いところでも6cmほどしかなく、非常にコンパクトです。
基本的にハードディスクで動いているのでいつも冷却ファンが回ってはいるのですが、夜中でもぜんぜん気にならないレベルの音量です(操作していないときで18デシベル)。キーボードとマウスはセットの標準品ですが、どちらもワイヤレスで軽く薄く、非常に快適。電池の持ちもいいようで、単三2本で一ヶ月以上もっています。その電池もサンヨーの充電池エネループなのでコストは激安です。
本体にあらかじめ自動のデータ保存ソフト「Time Machine」が組み込まれていますが、それ用に外付けで1TBのハードディスクドライブをつないでいるので、万一の場合もまずは安心です。パソコンもあまりカスタマイズしすぎると弊害も多いので、できるだけ初期設定のままで使おうと思っています。アプリケーションソフトもバージョンアップがわずらわしいので、最低限の導入ですませるつもりです。
あと交代が必要としたら、やはり7年間使ってきてだいぶくたびれてきたインクジェットのプリンターですが、まあそれは来年ということで。