ケヤキ変杢

ケヤキの杢板です。大きさは厚み約48mm、幅45cm、長さ210cmというところ。よく乾いた一枚板です。全面にではありませんが、変わった杢が出ています。写真上が木表側、下が木裏側(いずれも一部分を拡大)。こういうのはいったいなんと呼べばいいのでしょうか? ケヤキの銘木でよくみかける玉杢ではないし、鶉(うずら)杢や笹杢ともちがう。いろいろな要素が複雑に絡まったかんじの杢です。

ケヤキで家具などを作ることは、じつをいうと当工房ではあまりありません。工房を始めてから26年になりますが、その間にわずか数例程度です。誰でもケヤキの名前は知っているように、材料としては昔から非常に定評があり優れたものであることはたしかなのですが、そのぶんケヤキ材を専門に、もしくはメインに加工している木工所は少なくありません。しかし材料単価も格段に高いですし、どうしても伝統的和のイメージが強く出るので、当工房で扱うのは難しい材料だと思っています。

以上のような理由もあって、玉杢などのありがちな超高級材にはさほど興味がわきませんが、写真のようなちょっと普通ではないケヤキ材はとてもおもしろいと感じます。イレギュラーであるぶん、値段的になんとか手が出る範囲だということもありますが。

めったにない材料を前にして、これをどう活かすか、思案中です。

ケヤキ変杢」への2件のフィードバック

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA