八分杉板

先月末頃から自宅の工事が始まっていますが、造り付けの家具(造作家具)と置き家具の10点ほどを私自身で製作することにしています。工期が当初の予定よりだいぶ短かくなってしまったので、本来なら造作家具などは大工さんにある程度任せてもかまわないのですが、工事費の縮小ということですべて私が作ることにしました。

ただ、正直なところ自家用ですから自分が納得すればいいので、比較的安い材料とやや簡易な作りでよしとします。ふだんの仕事のように、お客さんからのご注文で作る家具と同じ水準で作るだけの経済的な余裕も時間もありませんから。とはいえ自作しても省けるのは手間の何割かだけで、材料はほぼ同じように必要としますし、手持ちのもので足りないか適当なものがなければ買うしかありません。

写真の材料は数ヶ月前にホームセンターで見つけたスギ板です。八分=24mm厚の平板で、幅は180mmと240mm、長さ4mです。人工乾燥され両面がきれいにプレーナー(自動鉋盤)がけがしてあります。本棚や、戸棚の内部などであればほぼこのままの状態で使用できると思います。もっと幅(家具的には奥行)が必要な場合は2〜3枚矧合します。

値段的には立方m当たりに換算すると8万円くらいで、ツーバイフォーのSPF材とだいたい同程度の単価ですから、このスギ板はもののわりにはたいへんお買い得と思います。おかしいのはグレード的には上から下まで非常にばらばら混じっていることで、写真右のような両面無節の驚くくらい上等な板がある一方で、左のような死節がたくさんある板もあります(写真のはまだいいほう)。もちろん無節または上小の板はせいぜい1〜2割くらいで、大部分は後者の並材ですが、これは一枚づつ選別する手間をも省いて十把一からげすることによってコストダウンをはかっているのでしょう。

このスギ板を今度の住宅でフルに活用しようとすると210mm幅のもので100枚以上必要となるのですが、すぐにはそれだけの在庫がないそうで、少し待たなければなりません。ということで、まずは店頭にあった板をさっそく全部(といっても15枚ですが)ちょうだいすることにしました。

 

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