ネムノキ(合歓の木)の花がいま盛りです。夕方にピンク色の花が葉の上にいっせいに群がって咲くので、遠目にもすぐネムノキだということがわかります。ネムノキはネムノキ科ネムノキ属の中低木で(Albizia julibrissin)、日本では本州・四国・九州に自生。マメ目の樹木ですが、他のマメの仲間の植物とは花の形がかなり異なっています。長さ30〜40mmほどの淡紅色の長いふさふさは雄しべです。葉は互生し偶数2回羽状複葉。
和名のネムまたはネブは、夜になると小葉が閉じ葉全体が下垂する(=眠る。就眠運動)ことによりますが、漢字表記の合歓木は中国でこの木が夫婦円満の象徴とされていることからきたものだとか。花の色といい甘い香りといい、まあそんなイメージはありますね。
日当りを好む木で、荒廃地に最初に進出するパイオニア・プランツのひとつです。樹高は10mくらいになります。写真の上2枚は川に面した急崖に自然に生えているもの、3枚目の写真は河畔に独立して生えているものですが、水田のかたわらにあって夏に日陰の一服(休憩)を提供する、竹竿(棒杭?)を立てかけるなどの役をあてがわれ親しまれているようす。