海岸の湧水

 

 

鳥海山麓西側の山体が日本海に没するところにある釜磯海岸の湧泉です。縁の急崖まで含めて直径2mくらいですが、まるっきっり噴火口のよう。「火口」からは湧水が勢いよく噴出しています。

湧出口はこの海岸のいたるところにありますが、その中でもこれは比較的大きなものです。湧出口に棒を突っ込んでみると岩にぶつかりますが、その深さは50cm以上ありました。満潮で大波が来ると海水が混じってしまい回りの砂地もいったんフラットになってしまいますが、波打ち際が後退するとまた写真のような光景が現れます。その繰り返しです。

地元に住む私たちは、子供の頃から何十年となく見なれた光景なのでこれがあたりまえとしか思っていないのですが、海岸から(海中からもですが)これだけの淡水が湧いて出ているのを他所の人が見るとたいへん驚きます。とくに水文学(すいもんがく)などの専門知識のある方は言葉を失うほどびっくりするようです。このあたりから県境の三崎公園にかけての海底湧水は専門家(総合地球環境学研究所・谷口真人教授 他)の実測値ですでに世界一の湧水であることが分かっています。地域の宝ですね。

 

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