菌類と藻類が共生する植物である地位類の一種で、たぶんチヂレウラジロゲジゲジゴケです。
なんとも奇妙な名前ですが「名は体を表す」の典型例で、下の写真で分かるように端のほうは自己相似性の形=フラクタルのようなあんばいに縮れているし、裏側は表側よりさらに色が白い。また子器は浅いお椀のような形で盤が褐色。その縁は鋸歯状に裂けている(肉眼ではちょっと分かりにくい)あたりがゲジゲジを連想させるということかもしれないですね。右上の大きい方で直径10cmくらいです。
花が咲く一般的な草木と比べると、苔や菌類やこの地位類はたいていはひどく地味で、研究者もずっと少ないです。ムカデゴケの仲間だけでも国内に40種以上あるそうですが、その見分けは非常に難しいでしょう。高等植物・顕花植物は愛好者が多く調べ尽くされている感がありますが、地位類などはぜんぜんそうではないので、すこし勉強すれば「もの知りですね!」くらいのことはすぐ言われるようになるかもしれません。