今年はじめての訪問となる胴腹ノ滝。積雪は70〜80cmくらいあります。滝の温度は向かって右側が8.6℃、左側が8.5℃で、気温は社の前地上1mでマイナス0.8℃でした。ただ風がほとんどなかったので湧水によって暖められた空気は滝の周囲に滞留しており、明らかに他より温かく感じます。温度計で計ってみると、右の滝壺の直近高さ1mで1.4℃あり、社の正面に比べても2.2℃も高いことが分かります。
水量は前回12月30日と比較すると、アップの写真で詳細に検討してはじめて分かる程度の違いなのですが、今回のほうがわずかながら多いようです。12月初めの降雪以来一貫して減ってきていたのですが、今回増加した理由はよく分かりません。
胴腹ノ滝への歩道入口近くに、かなりの雪にもかかわらず秋田ナンバーの乗用車が停まっていたので声をかけてみたら、本庄市の方で、長年この胴腹ノ滝に水を汲みに来ているとか。鳥海山の秋田県側にも湧泉はたくさんあるはずですが、その方のお話では硬い水が多く、やはり胴腹ノ滝がいちばんだそうです。たしかに胴腹ノ滝は数値的にも硬度10前後の「超軟水」。いわばノンミネラルウォーターというわけです。
下の写真は胴腹ノ滝の社から下流側を写したものですが、雪がはげしく降っても温かい湧水がそれを打ち負かして溶かしてしまうので、水面からやや離れた岩の上にだけ雪がうずたかく積もっています。まるでトルコ・アナトリア高原のカッパドキアみたいです(写真でしか知りませんが)。