野帳。英語ではフィールドノート(field note)でしょうかね。写真は私が現在仕様中のもの(左)とこれから使おうと思っているもの(右)、それに筆記用のボールペンです。
野帳はおもに登山やハイキング、それに湧水の調査などに用いています。いちばん重要なのは耐水性・耐久性で、降雨降雪のなかや濡れた手で扱っても記録が汚れたり紙が破れたりしないことです。それに手に持って腰があることと、携行と収納しやすいようにコンパクトであることも欠かせません。
上の野帳は2種類とも表紙にLEVEL BOOK と記してあります。測量用の手帳というのが本来的な意味なんでしょうが、むろん野外で水濡れの可能性のある環境での筆記記録であれば何にでも向いています。メーカーはともにコクヨで、左(セ-Y11)はビニールカバー+紙の表紙+樹脂の中紙24頁という構成、右(セ-Y31B)は表紙も中紙もすべて樹脂製30頁という構成です。中紙は樹脂をベースとする合成紙で、水没してもよれよれになったりすることはありませんし、ちぎるのが難しいほどの強度があります。
左のタイプはもう何年も何冊も使ってきて、特別不満もなかったのですが、先ごろ敬愛する水門学の専門家が右のタイプの野帳を使われていたので、それをさっそく真似ることにしました。表紙がかなり厚く硬いので、手持ちで筆記するときもへなへなしませんし、これだけ鮮やかな色なら紛失もしにくいと思います。先の専門家はさらにこの野帳にご自分で紐を通して首にかけていましたが、貴重な記録が万一水に流されてしまったり、崖から落としてしまったりしたら悔やんでも悔やみきれませんものね。
写真下方のボールペンは加圧式で、上向きでもインキが途切れることはありませんし、濡れた紙に書いてもかすれにくいのです。パイロットのDown FORCE(ダウンフォース)という製品で、ノック式であることや鮮明な色あいの太めの軸であることなど、やはり野帳同様にフィールドでの記録に最適と思います。