工房は、もともとは工務店の刻み場(建築材の加工作業所)だったのですが、それを借受しその後買い取りした際に床を張ったり、窓を増やす、事務所を作る、トイレや台所を設けるなどの手を入れています。水道設備もなぜか前の刻み場にはまったくなかったようで、当工房で入れたものです。
それから26年経ちましたが、台所のシンクのところの蛇口が壊れてしまいました。パッキンが劣化して水漏れしていたのは昨年だかに直したのですが、今度は自在吐水口(というのかな?)がばっきり折れてしまいました。材木を引っ張り出すときにほんのすこし接触しただけなのですが、折れた断面をみると経年変化で腐食し肉薄になっています。
しばらくの間は仮の吐水口を付けて使っていたのですが、やはり使いづらいし見た目も悪い。それで新しい蛇口に交換することにしました。とはいっても業者に頼めば当然ながらけっこう費用がかかります。部品代はたいしたことはないでしょうが、工賃ですね。それで自分で交換することにしました。
ホームセンターで探してみると同じタイプの蛇口が1680円。それに対し吐水口のパイプのみが1280円。これにはびっくりです。蛇口とパイプが一式セットで売買されるのが普通なので、バラにすると割高になってしまうのは理解できますが、パイプだけで1280円はあんまりな気もします。で、今回壊れたのは吐水口のパイプだけですが、蛇口も以前にパッキンを交換したことがあるので、結局セット品を買うことにしました。売り場には節水型の蛇口とか泡沫吐水型の蛇口なども並んでおり、興味深く眺めはしたのですが、値段もずっと高いし必然性もなさそうなので、ごく普通の一般的な蛇口にしました。
工房にもどり、さっそく蛇口を交換することに。まず古いのを外さなければなりませんが、専用の工具はありませんからモンキーレンチで回したのですが、硬いのなんの。蛇口自体が壊れてしまいそうなきつさです。水道管との連結部に潤滑油をしみ込ませたりしながらやっとのことで外しました。錆が浮いてちょっとやつれた感じの水道管をきれいに掃除して、新しい蛇口をねじこんだのですが、傷が付かないようにガムテープなどを幾重にも巻いてモンキーレンチで回したにもかかわらず、やっぱり少しだけ傷になってしまいました。
写真は新旧の蛇口です。黄色いのは破損防止にいくらかでも役立つようにと、目立たせるために巻いたビニールテープです。新品はとても快適です。ハンドルは軽く気持ち良く開閉できるし、自在吐水口は滑らかに無音で左右に動きます。ささやかながら「自分で直した」という満足感もあります。