家具の部材を加工中に傷が出てきました。外見では木口にぽつんと小さな染み程度に見えたのですが、テーパーをつけようと一端を6mmほど削ったら、中から「入り皮」でしょうか、看過できないくらいの傷があらわになってしまいました。それほど深くまでは入っていないように思いますし、強度的には問題ないレベルですが、しかし目立つ場所に表に使う部材なので、これはもう使えませんね。お客さんには乾燥不足か外圧によるひび割れにしか見えませんから。
この部材は2本一組で使うものなので、急遽新たな材料から1本木取りして荒削りをしたところ、今度は大丈夫だった1本との色味や木目の具合がアンバランスです。結局2本とも新調することになってしまいました。
ある程度加工がすすんでいた部材でしたから、この段になってやり直しするのは材料も手間も大きな痛手ですが、まあいたしかたありません。いくら気をつけていても途中から欠陥があらわれてくることがたまにある、というのが自然素材の宿命です。