私は農業にはタッチしていませんが、月刊誌『現代農業』をときどき買うことがあります。特集などで自分の仕事や暮らしにも非常に役に立つ記事が載っていることがあるからです。
今回の9月号は「農家直伝 ヒモ&ロープの結び方」でした。ロープワークについて書かれた本はたくさん市販されていますし私も持っています。しかし本特集は農家直伝とうたっているだけあって、いま現在の現場に即したきわめて実践的な内容になっています。一般の書物などには載っていない方法もたくさん紹介されていて、これはお買い得と思いました。
紐の結び方はいつもやっていないと忘れてしまい、いざというとき役に立ちません。また登山などで使う場合は、100%確実に結ばないと命にかかわります。昔、山岳部では「もやい結び」など最も基本的な結び方を、疲労困憊時でも手が勝手に動くように目をつむりながら何回も練習しました。何十年も経った今でもそれは簡単に結ぶことができます。あとは大工仕事をやっていたとき以来の「南京結び」ですね。トラックに積んだ材木等を強く確実に固定でき、かつ容易にほどけるという結び方です。これもしっかり結ばないと交通事故を起こしかねません。
めったに使わない、また複雑な結び方を仮に何百も知っていても、それは単なるマニア的自慢にしかならないので、自分の仕事と生活に欠かせない基本的な結び方を10〜20種くらい習得すればいいんじゃないかと思います。