多肉な花

「多肉植物」という名前は植物学的なものではなく、園芸的観点からみた俗称です。一般的な植物にくらべ葉や幹や根などが肥大している=肉が多い、それが多肉植物というわけです。したがって植物学的には多くの科にわたるのですが、サボテン科は原生種だけでも5000種ともそれ以上ともいわれる大所帯でかつそのほぼすべてが多肉なので、他の科の多肉植物とは独立して扱われることが普通です。すなわち「サボテン」と「他の多肉植物」とです(サボテン科以外の多肉植物をサボテンと呼ぶのはまちがいです)。

工房の事務所の窓辺に十数鉢のサボテンと多肉植物を育てていますが、そのひとつにまた花が咲きました。ベンケイソウ科エケベリア属のサブセシリスです。花穂のもとの方から咲き始めるので、そろそろ花期も終わりなのですが、おもしろいのは花弁まで多肉なこと。色合いと質感は蝋細工のようです。花穂は本来は上にまっすぐ伸びて先だけが下を向くのでしょうが、窓辺での栽培だとどうしても光が一方に偏るので花も傾きがちです。穂の長さは12cm、花の大きさは長さ12mmです。本体は径6cmなので、それにくらべずいぶん大きな花序といえますね。

葉が多肉なのは乾燥に耐えるなどの意味があるのは分かるのですが、どうして花までぽってりしているのでしょうか?

それにしても写真はいまいちですなぁ。接写モードにしているのですが、ピントがうまく拾えないだめなカメラです。

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