ジップロック(Ziploc=商品名)は旭化成の食品の冷蔵または冷凍保存用バッグですが、本来の用途以外に私は野外活動時の防水パックとしてよく利用しています。
たとえば登山では、いくら晴天でも急に大雨が降ることが珍しくありませんし、水辺での活動では足をすべらして身体や荷物が水没することもあります。したがって防水のカバーなどでザックを覆っていたとしても、侵入した水で中のものが濡れてしまうかもしれません。濡れても乾かせばそれですむものもありますが、電子機器や重要な書類などは絶対に濡れないようにしなければなりません。行動途中に風雨のなかでザックの口を開けて中のものを取り出さなければいけない場合もあるので、ザックカバーだけでは不十分です。
そこで濡れて困るものは個別に防水対策をします。そうした際にたいそう簡単かつ便利なのがジップロックです。とくに冷凍用の「フリーザーバッグ」がおすすめ。冷蔵用の「ストックバッグ」にくらべてポリエチレンに厚みがあり、ジッパーもダブルなので、より確実に封入できます。大きさは大・中・小とあるので、大には着替えなどの衣類、中に昼食や非常食、小にコンパクトカメラとか携帯電話などを入れています。上の写真はTシャツを中サイズのバッグに入れたところです。
ザックに収納するときに個々のジップロックの中の空気をしっかり追い出せば、荷物全体がコンパクトにもなります。空気を追い出すのがうまくいかない、つまりひとりでにまた膨らんでしまうようだとそれはバッグに穴があいている証拠ですから、そのときは新しいバッグに交換します(旭化成以外にも同じ目的のバッグは製造販売されていますが、私が使ってみたかぎりではやはりジップロックがいちばん使いやすいし安心)。
昔(数十年も前)、山岳部で沢登りをやっていた頃に、最初に先輩から言われたのが「ザックを水に浸けても中身が大丈夫なようにしろ」ということでした。濡れて困るものは個別に防水梱包せよということですね。ただそう言われても昔はジップロックなんてものはまだなかったので、ビニールの袋に入れて口を紐や輪ゴムで厳重にしばったわけですが、けっこう大仕事でした。それを想うと今はものすごく便利になりましたね〜。