大槌町

3月11日の大地震と大津波によって壊滅的被害を受けた岩手県大槌町(おおづちちょう)です。先日(6/29・30)、ある支援活動の打ち合わせで役場の方々とお会いしてきました。

こちら遊佐町からは私をふくめて6名でしたが、ワゴン車が北上山地を抜け海に近づくにつれ、みな驚きの声をあげました。津波による残骸が至る所に山積みになり、あるいはまだまったく手つかずのまま散在しており、かと思うとかろうじて残った鉄骨や鉄筋コンクリートの建物もよく見るとみな歪んでいたり火災で黒く焦げています。木造住宅などはコンクリートの基礎以外はみな波にさらわれて跡形もありません。車もまるでスクラップ目的でつぶしたようにめちゃくちゃな姿で転がっています。大槌町も豊富な湧水で知られおり、それを利用した大規模なサケの孵化場や、非常に珍しい淡水型イトヨの生息地もあったのですが、いずれも津波で甚大な被害を受けていました。

大槌町の人口はおよそ1万6千人でしたが、この地震と津波でその1割近くもの方が亡くなっています。町長もその一人でしたので、行政機能も混乱状態にあります。3月11日からすでに4ヶ月近くになろうとしていますが、復興はまだほんの少ししかすすんでいません。

新聞やインターネットなどでこの大槌町をはじめ各地の被害状況をさんざん見たのですが、自分の目で実際に「現場」を見るとその惨状に言葉を失います。被害の規模があまりにも巨大で、それゆえに逆に目の前の光景が白昼夢のようで、現実感が欠落してしまいそうです。打ち合わせが終わって、その日の夜は岩手県内陸部の花巻のビジネスホテルに泊まったのですが、とても寝苦しい夜でした。

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