イワカガミさらに低地に

5月18日の記事で、鳥海山の某所250m地点でイワカガミ(岩鏡)の小群落を発見したことを記しました。しかしその後のくわしい調査でさらに低い標高240m弱(たぶん237m前後)の地点で小群落を見つけました。前回の250m地点との間の200m余区間にもいくつか同様の群落がありました。開花期はほぼ終わりに近かったのですが、かろうじて残っていた花を無事に写真撮影。当初は「イワウチワの見間違いでは?」という声もあったのですが、まぎれもなくこれはイワカガミですね。

「鳥海山の某所」と場所の詳細を秘しているのは、もちろん盗掘などを避けるためです。わざわざ高山まで行かなくともかなり低い所にイワカガミがそれなりの規模で自生しているとなれば、たちまち根こそぎやられる恐れがあります。あるいは高いところのものと微妙にタイプが異なっている可能性もないとはいえませんから、なおさら注意が必要です。

これほど低い場所にイワカガミの群落があるというのは、すくなくとも私にはたいへんな驚きです。標高240m弱というともう人里に間近いところですから、もしかしたら田畠や植林や宅地・道路などで人為的な開発と改変がなされる以前は、さらに低いところまでイワカガミがふつうに自生していたかもしれません。湧水が非常に豊富な鳥海山麓ならじゅうぶんありえる話です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA